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スズキの鈴木俊宏社長(左)はトヨタとの提携をどう進めていくのか
トヨタも舌巻くスズキの新興国戦略 先行者利益は垂涎の的
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160130-00000005-pseven-bus_all
NEWS ポストセブン 1月30日(土)7時0分配信
長らく軽自動車の販売競争で抜きつ抜かれつの攻防を繰り広げてきたダイハツ工業とスズキだが、その戦いに終止符が打たれる可能性が出てきた。ダイハツに51.2%出資するトヨタ自動車が完全子会社化を計画するとともに、スズキとも新たに資本提携を視野に入れた交渉をしていると報じられたからだ。
トヨタ陣営がそこまでしてスズキに触手を伸ばす理由は何なのか。ジャーナリストの福田俊之氏がいう。
「近年、軽自動車市場は価格や維持費の安さ、燃費性能の飛躍的な向上などによって売れ行きは絶好調でしたが、昨年4月から軽自動車税が引き上げられたことが影響し、2015年の販売台数は前年比で10%近く減少して約505万台と苦戦を強いられました。
特にダイハツは台数シェアこそトップになったものの業績は低迷。2015年9月中間決算では自動車メーカー8社のうち唯一、減収減益に沈むなど独り負けでした。そこでトヨタはこのまま国内メーカー同士で消耗戦を続けるくらいなら、スズキとも手を組んで軽を含めた小型車のグローバル展開を強化したほうが得策と考えたのでしょう」
一方のスズキも、軽自動車だけでは生き残れないという危機感があるのは事実だろう。
「国内は人口減少や少子高齢化でクルマ離れが進んでいるうえに、中長期的には軽自動車の枠組みを撤廃して自動車税を一本化させたい国の思惑もある。
スズキは“食い扶持”を失われないために小型車の開発も積極的に行っているが、軽以外のクルマでは世界の列強と互角に戦っていくのは難しい。そこで技術的な面も含めて他社グループとの連携も常に模索してきた」(経済誌記者)
当サイトでは昨年7月、スズキが業務資本提携を結んでいた独VW(フォルクスワーゲン)と“破談”になった際、自動車ジャーナリスト・井元康一郎氏のコメントを交えて「次なる提携先としてトヨタもあり得る」と報じたが、まさにその通りの展開になった。再び井元氏がいう。
「いま、スズキはクルマの基本構造を1から見直し、車体の強度を高めながら極限まで重量を減らす『次世代軽量プラットフォーム(車台)』に取り組んでいます。そうして出来上がった軽自動車の『新型アルト』は他社も舌を巻くほど軽量化に成功したばかりか、小型車の『ソリオ』でも従来モデルより100kgも減量させました。
スズキの小さなクルマづくりにかける情熱や技術力、コスト削減を含めた最適化のスピードはダイハツを抱えるトヨタといえども学ぶところは多い。今後、協力関係が結ばれればトヨタの小型車が新興国市場で存在感を高める大きなチャンスになるでしょう」
なによりも、新興国市場におけるスズキの販売網は一朝一夕に築かれたものではない。
スズキの「お家芸」ともいわれ4割のシェアを持つインド市場は、大手メーカーが北米一辺倒の海外進出を始めた1980年代に真っ先に目をつけ、現地労働者のストライキなどの苦難を経験しながら地道に存在感を高めていった。
その他、ベトナムやカンボジア、ミャンマーなど日本と商習慣の違う国々にもいち早く生産拠点をつくってきた逞しさが、279万台という世界販売台数に繋がった。かつて“落穂拾い経営”と揶揄されたこともあるが、いまやその先行者利益が他社から垂涎の的になっているのだ。
「大手メーカーがリスクや採算性を考えて尻込みしていたような未開の地にこそ旨みがあると、粘り強く新興国ビジネスを続けてきたことが奏功しています。
例えば、パキスタン赴任を経験した担当者は、あまりの商慣行の違いに初めは愕然としたらしいのですが、現地の部族長と家族ぐるみの付き合いをしながらコツコツとスズキブランドを売り込んでいったといいます」(井元氏)
こうした泥臭いスズキ流経営にトヨタの資本力が加わるとすれば、両社にとってスケールメリットの拡大は十分に期待できるだろう。前出の福田氏はこんな見解を示す。
「トヨタの豊田章男社長は、ライバルとも積極的に手を結んで日本のモノづくりを守りたいという構想を持っています。近年、クルマづくりにおいて安全・環境といったテーマが重要視されている中、トヨタが抱く“オールジャパン戦略”が世界でどう活かされていくか。今後の自動車業界再編の行方も左右するだけに注目です」
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