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福島の避難指示が続々と解除、廃炉を目指すイノベーション・コースト拠点に(2017/4/1 福島民報)
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Saturday, April 01, 2017 東京江戸川放射線
東京電力福島第一原発事故による浪江町、飯舘村、川俣町山木屋地区の居住制限、避難指示解除準備の両区域は31日午前0時に解除された。富岡町の両区域は1日午前0時に解除を迎える。4町村の解除対象は約計3万2000人に上る。4町村は古里の再興に向け、生活基盤の復旧や雇用の場の確保、教育環境の再構築などの動きを加速させる。
■浪江町
人口は2月末現在、1万8424人で、このうち解除区域の対象者は83%に当たる1万5294人。
町はJR常磐線浪江駅や町役場を含む約180ヘクタールの区域を中心市街地再生計画の拠点とし、浪江駅前に休憩施設を整備するほか、デマンド交通の導入、十日市などの行事再開を目指す。平成31年度内には町役場北側に道の駅機能を備えた町交流・情報発信拠点施設を開所する予定だ。
東北電力浪江・小高原発の旧建設予定地は福島・国際研究産業都市(イノベーション・コースト)構想と連携した町の産業振興の核とする。水素製造工場をはじめとした再生エネルギー関連の事業者を誘致し、町民の雇用創出につなげる。県は小型無人機(ドローン)の滑走路を整備する。
■飯舘村
2月末現在の人口は6089人で、このうち解除区域の対象者は96%に当たる5828人。
村は昨年7月に役場機能を再開させ、職員が住民の帰還に向けた準備を進めてきた。昨年8月には交流・学習拠点となる村交流センター「ふれ愛館」が開館し、同9月に村唯一の診療所「いいたてクリニック」が診療を開始した。
今年5月には村営の宿泊体験館「きこり」が6年ぶりに宿泊業務を再開する。8月には「いいたて村の道の駅までい館」を深谷地区の県道原町川俣線沿いにオープンさせ、交流人口拡大を目指す。道の駅に近接する花卉(かき)栽培施設や災害公営住宅を含む周辺一帯を復興拠点として整備する計画だ。
認定こども園と小中学校を飯舘中敷地内に集約した新学校は30年4月に開校する。
■川俣町山木屋地区
人口は3月1日現在、1156人。町内の避難区域が全て解消される。
町は4月3日に山木屋出張所の窓口業務を再開し、帰還する住民の生活を支援する。6月には商業施設「とんやの郷」が114号国道沿いの山木屋郵便局隣にオープンする。食堂や食品・日用品を扱う小売店、多目的ホールを備えている。食堂と小売店は町直営で、委託業者の選定を進めている。
山木屋小と山木屋中を統合した小中一貫校は30年4月に開校する。小学校から教科担任制を導入するなど独自のカリキュラムを取り入れ、子どもの人口増加を図る。
■富岡町
人口は3月1日現在、1万3521人で、解除区域の対象者は71%に当たる9544人。
27日に郡山市に移していた役場機能を町内の役場本庁舎などに戻し町民の受け入れ態勢を整えた。30日に複合商業施設「さくらモールとみおか」が全面オープンし、JR富岡駅前交通広場が完成するなど周辺整備も進む。災害公営住宅は第1期分50戸が31日に完成。町立とみおか診療所は昨年10月から診療を始めた。
ロボットや廃炉などの新産業集積を目指すイノベーション・コースト構想の拠点となる日本原子力研究開発機構(JAEA)の廃炉国際共同研究センター国際共同研究棟は町役場近くに4月に開所する見通し。研究施設の関係者や誘致企業の社員らの町内定着による活性化を目指す。
http://www.minpo.jp/news/detail/2017033140283
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