http://www.asyura2.com/16/genpatu47/msg/482.html
Tweet |
東芝内部資料で判明 中国でも原発建設三年遅れ
受注から9年、着工から7年経過しても稼働はゼロ
2017年2月10日(金)
メールで送るメールで送る
印刷印刷
保存保存
EvernoteEvernote
Facebook
twitter
東芝の米原子力子会社ウエスチングハウス(WH)が中国で建設している4基の原発で、工事の遅れが深刻化している。東芝は米原発事業を巡る損失が最大7000億円に拡大する見込みだが、中国でもリスクを抱えていることが鮮明になった。
米原子力子会社ウエスチングハウス(WH)のダニー・ロデリック会長(写真:村田 和聡)
中国浙江省で建設中の「三門1号機」については、運転開始時期が当初予定から3年以上遅れていることが既に分かっている。一方、残りの3基(三門2号機、海陽1/2号機)については「顧客企業が公表していない」(東芝広報)として、東芝は運転開始スケジュールを明らかにしてこなかった。
今回、日経ビジネスが独自に入手した内部資料によると、3基全てで少なくとも3年、当初予定から遅れていることが明らかになった。資料によると海陽2号機の運転開始予定は2018年夏。当初計画では2015年3月には運転を開始していたはずだった。
●米ウエスチングハウスが中国で建設中の原子力発電所
プラント名 受注契約 着工 当初の運転開始予定
三門1号機 2007年7月 2009年4月 2013年11月
三門2号機 2007年7月 2009年12月 2014年9月
海陽1号機 2007年7月 2009年9月 2014年5月
海陽2号機 2007年7月 2010年6月 2015年3月
WHが米建設会社のストーン・アンド・ウェブスター(S&W)とともに、中国国家原子力発電技術公司(SNPTC)などから4基の「AP1000」型原子炉設備を受注したのは2007年7月。2009年から順次着工し、建設が続けられてきた。
なおS&Wは、2013年に親会社とともに別の建設会社に買収された後、2015年12月にWHの完全子会社となった。子会社化を巡り、原発事業で巨額の損失が生じようとしているのは既に報じた通りだ(「東芝、原発事業で陥った新たな泥沼」)。
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/16/070600052/020900006/?i_cid=nbpnbo_tp
2017年になっても1号機は稼働せず
最初に着工した三門1号機はもともと、2013年11月に運転を始める予定だった。ところが2011年の福島第1原発事故を受けて安全規制が強化されたことで、工事が次第に遅延するようになった。原子炉格納容器の上蓋の設置こそ2013年2月に完了したが、燃料装荷(原子炉に燃料を入れること)に向けた重要なマイルストーンとなる「1次系耐圧試験」が完了したのは2016年5月のことだ。
東芝は2016年7月、原発建設が着実に進んでいると説明したが…
[画像のクリックで拡大表示]
目算通りに進んでいないことは明白だったが、東芝は強気の姿勢を崩さなかった。2016年7月6日に記者会見したWHのダニー・ロデリック会長は、「三門1号機は燃料装荷を待っている段階で、2016年内に稼働する」と宣言。着工時からの工事進捗状況を動画で映し出して見せた。ところが2017年に入っても、三門1号機は運転を始めていない。
米原発事業では工事の長期化により、建設に携わる人件費などが想定を超えて膨らみ、巨額の減損損失計上を迫られようとしている。計画が当初予定から大幅に遅れているのは中国も同じだ。東芝の関係者は「建設コストの超過を巡って中国で争いになったら、WHに勝ち目はない」と話す。
東芝は2月14日に、2016年度第3四半期決算と「原子力事業におけるのれん計上額」などを発表する予定だ。米国だけでなく、中国での原発プロジェクトについても適切な情報開示が求められている。
7年間で2000億円以上の利益を水増ししていた東芝。巨額の不正が長期にわたって露見しなかったのはなぜなのか。何が歴代トップを隠蔽に駆り立てたのか――。
日経ビジネスが報道してきた東芝関連記事に新たな事実を追加した書籍、『東芝 粉飾の原点』。勇気ある社員の証言や膨大な内部資料を基に、東芝が抱える“闇”に切り込んだ一冊です。
≪書籍の主な内容≫
【序章】 こじ開けたパンドラの箱
【第1章】 不正の根源、パワハラ地獄
【第2章】 まやかしの第三者委員会
【第3章】 引き継がれた旧体制
【第4章】 社員が明かす不正の手口
【第5章】 原点はウエスチングハウス
【第6章】 減損を回避したトリック
【第7章】 歴代3社長提訴の欺瞞
【第8章】 「著しく不当」だった監査法人
【第9章】 迫る債務超過、激化するリストラ
【第10章】 視界不良の「新生」東芝
情報をお寄せください。東芝関係者以外からも広く求めています。
東芝、三菱自動車、東洋ゴム…
企業の不正事件が後を絶ちません。ひとたび不祥事が発覚すれば、社長が謝罪し、お飾りの再発防止策が発表され、事件は幕を閉じようとします。ただ、それで問題は解決したのでしょうか。
原因を究明しない限り、組織の再生はありません。「日経ビジネス」では、読者の皆様からの情報をお待ちしています。
アクセス先 http://nkbp.jp/nbpost
取材源の秘匿は報道の鉄則です。そのため所属機関のパソコンおよび支給された携帯電話などからアクセスするのはおやめください。
郵送でも情報をお受けします。
〒108-8646 東京都港区白金1-17-3
日経BP社「日経ビジネス」編集部「企業不正取材班」
※送られた資料は返却しません。あらかじめご了承ください。
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/16/070600052/020900006/?P=2
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
▲上へ ★阿修羅♪ > 原発・フッ素47掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。