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【人間が近づいたら即死!】福島原発事故現場の惨状を海外メディアも報道
http://useful-info.com/guardian-reports-highest-radiation-in-fukushima-npp
2017年2月5日 お役立ち情報の杜(もり)
写真(福島第一原発で使用されているクレーンを離れたところから見る) 出典:Toru Yamanaka/AFP/Getty Images
イギリスのガーディアン紙が2017年2月3日付の記事で、福島原発事故現場における高線量の実態を報道しました。以下にリンクを貼ります。
Fukushima nuclear reactor radiation at highest level since 2011 meltdown
2011年3月のメルトダウン事故発生以来、確認された空間線量最大値が更新されたと報道しています。毎時530シーベルトと聞いてピンとこない人は下図を参照してください。
図(放射線量と人体への影響)
毎時530シーベルトは、すぐそばに人が居たら1分もしないうちに死に至る危険な状況です。高線量箇所が見つかった場所のイメージ図を下に貼ります。
図(福島第一原発2号機の内部調査) 出典:朝日新聞
ガーディアンの記事によると、東京電力は事故を起こした原発の廃炉には約40年かかると言っているようですが、現実味がない数字と言わざるを得ません。人間が近づいて作業できるレベルまで線量が下がるには何百年、何千年かかるか分かりません。人間の代わりにロボットが作業すればいいのかもしれませんが、そんな技術開発する目途は経っていません。
記事によると、東京電力は下写真のようなサソリ型ロボットを遠隔操作して、事故原発の圧力容器内を調査する意向ですが、電子部品で構成されているため1000シーベルトの被ばく線量が限度なのです。今回発見された毎時530シーベルトの環境下では、2時間したら故障してしまうことになります。
写真(福島原発内部調査用のロボット)
実は、あまりの高線量のため、現場の詳細調査すらままならず、福島原発事故から6年近くが経った現在でも現場の状況を正確に把握できていないのです。状況が分からなければ具体的な対応策や計画・スケジュールを立てることもできません。東京電力が発表する廃炉見通しは単なる願望だと思った方がいいでしょう。
2011年3月の事故で冷却システムが使えなくなった福島原発では核燃料が溶融し、それが圧力容器を貫通しました。その溶融核燃料と思われる物質の写真が下です。
写真(福島原発の圧力容器下で発見された溶融核燃料と思われる物質) 出典:ロイター
ガーディアン記事によると、東京電力は放射性物質は原子炉建屋の外には漏れてないと主張しています。状況が良く分かっておらず調査が必要と言っておきながら、漏れていないと断言できるのはナゼでしょうか?原形をとどめない核燃料がメルトアウトし、地下水脈に到達している可能性を考えねばなりません。
危険な溶融核燃料を安全に取り出し保管し、事故原発を安全に解体し、更地にするにはどうすればいいのか、誰にもわかりません。人類が経験したことがない、前人未到の領域だと言わざるを得ないのです。
2016年12月、日本政府は、福島原発事故処理にかかる費用を再度算出し直しました。廃炉、周辺地域の除染、賠償、そして放射性廃棄物の保管など、トータルで21.5兆円かかると発表しました。2013年当時の目論値から倍増しているのです。健康被害も含め悲惨な状況が今後ますます明らかになるにつれ、必要な金額がドンドン膨張することは間違いありません。事故に無関心で、疑うことを知らない素直な国民たちは、税金や電気料金で後始末費用を支払わされても文句を言わないでしょう。原発マフィアは、国民を舐めきっています。
この記事を読んでいる人たちが生きている間に、福島原発事故の後始末が終了することはありません。まだ、生まれてもいない後の世代が、負の遺産を背負うことになるのです。遠い将来、後の世代が歴史書を編纂する時、我々世代の行為をどのように記述するでしょうか?少なくとも、「有能な総理大臣が美しい日本を我々に残してくれた」とは書いてくれないでしょうね。
以上
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