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福島リンゴ価格差、事故後最大(10―12月、対全国平均)
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2017/01/22(日) 19:53:41 めげ猫「タマ」の日記
東京中央卸売市場の11月中の取引価格が発表になったとので(1)、10―12月の福島産リンゴの全国平均の価格差(福島産価格―全国平均価格)を見ると、1キログラム当たりで
2011年 △112円安
2014年 △89円安
2015年 △109円安
2016年 △120円安
で、2年連続で価格差が拡大し、事故のあった2011年よりも大きくなり、事故後最大です。これは消費者の福島産に対する正しい理解が進んだ結果であり、当然の事です。
リンゴの出荷量は年間約66万トンでミカンについで2位で、モモの約11万トンのおよそ6倍です(2)。この時期になるとミカンかリンゴかま迷うかたも多いとおもいます。福島県の果物出荷量を見ると
モモ 27,100トン
リンゴ 23,500トン
日本ナシ 18,300トン
で、モモに次ぎ第二位ですが(3)、出荷量はそれ程には変らず果樹王国の福島(4)、にとっては大事な果物です。価格が気になります。以下に福島産リンゴの東京中央卸売市場への月別の出荷量を示します。
※1(1)を集計
※2 2008年から16年の平均
図―1 福島産リンゴの月平均の出荷量
図に示す通り10月から出荷が本格化し、12月まで続きます。そこで10―12月の東京卸売市場でのリンゴ価格を調べてみました。
※(1)を集計
図―2 10―12月のリンゴの取引価格(東京中央卸売市場)
図に示す通り福島産リンゴは事故前から、全国平均に比べ安く取引されていましたが、事故後は価格差が拡大しますます安くなっています。以下に全国平均との価格差(福島産―全国平均)を示します。
※1(1)を集計
※2 各年10−12月の東京中央卸売市場
※3(福島産価格―全国平均価格)で計算
図―3 福島産リンゴの全国平均との価格差
図に示す通り、福島産リンゴの価格差は事故後に拡大しています。特に2014年から2年連続で拡大し事故のあった2011年よりも大きくなり、事故後最大です。以下に1キログラム当たりの価格を示します。
2011年 △112円安(福島産191円、全国平均303円)
2014年 △89円安(福島産171円、全国平均260円)
2015年 △109円安(福島産179円、全国平均288円)
2016年 △120円安(福島産208円、全国平均328円)
これは消費者が福島産について正しく理解するようになった結果であり当然の事です。
以下に福島産リンゴの生産量を示します。
以下に福島産リンゴの生産量を示します。
※(5)を集計
図―4 福島産リンゴの市町村別の生産量
図に示す通り1位の福島市、2位の伊達市で福島産リンゴの半分以上を生産しています。以下に位置を示します。
※1 (6)のデータを(7)に示す手法で1月1日に換算
※2 避難区域は(8)による
※3 相馬地方の範囲は(9)による。
図−5 福島のリンゴ産地と相馬地方
図に示し通り国が除染が必要だとする毎時0.23マイクロシーベルトを超えた(10)地域が広がっています。福島産リンゴは汚染された地域で栽培されています。
地元の農協の自主検査結果によると(11)
2016年10月 検査736件中、1件でセシウム確認
2016年11月 検査536件中 1件でセシウム確認
と、事故から6年近くが経過しましたが確りセシウム入りです。
以下に福島のリンゴ産地(福島市・伊達市)の農水業生産額を示します。
※(12)を集計
図―6 福島・リンゴ産地(福島市・伊達市)の農水業生産額
風評被害が叫ばれていますが(13)、福島のリンゴ産地の農水業生産額は2013年には事故前の水準に戻っています。汚染された福島のリンゴ産地(福島市・伊達市)の皆様の健康が心配です。以下に葬式(死者)数の推移を示します。
※1(14)を各年3−11月について集計
※2 震災犠牲者は(15)により死者・行方不明者を含み関連死を含まず。
図―7 福島・リンゴ産地(福島市・伊達市)のの葬式(死者)数
図に示すように事故後に増えています。事故前と事故後を比較すると
事故前年(2010年3月〜11月) 2,665人
事故6年目(2016年3月〜11月)2,940人
で、約10.4%増えています。このような事が偶然に起こる確率を計算したら、0.02%で、偶然を主張するのは無理です。
図−5に示す様に福島県相馬地方は一部が避難区域になっており、避難区域外も伊達市・福島市と同様にそこそこ汚染されています。以下に相馬地方の全村避難の飯舘村(8)を除く農水産業の生産額を示します。
※1(12)を集計
※2 全村避難の飯舘村(8)を除く
図―8 福島県相馬地方(飯舘村を除く)の農水業生産額
図に示す通り、農水産業を合わせて100億円程度ありましたが事故後は40億円程度に激減しています。
以下に福島県相馬地方の各年3月から11月の葬式(死者数)を示します。
※1 (15)を集計
※2 飯舘村を除く
図―9 飯舘村を除く相馬地方の葬式(死者)数
2011年3月からは増加していますが、後はそれ程には増えていません。原発事故前の2010年3月から11月の葬式(死者)数は1,017人で、2016年3月からの11月は1,018人で一人増えていますが、統計的な差はありません。
汚染され葬式が増えた産地で栽培され、しかもセシウム入りの福島産リンゴを消費者が避け、価格が下がるのは当然です。
以下に福島・リンゴ産地(福島市・伊達市)の葬式(死者)数が偶然に起こる確率の計算結果を示します。
表―1 偶然に起こる確率の計算結果
※ 計算方法は(16)よる。
<余談>
図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
以下に福島産リンゴの11・12月の東京中央卸売市場への出荷量の推移を示します。
※(1)を集計
図―10 福島産リンゴの東京中央卸売市場への出荷量(各年11月)
図に示すように事故前は500トン弱でしたが、事故後は800トン台に近づき、大幅に増えています。福島のリンゴは全国生産に占める割合はそれ程高くは事は本文の通りです。概ね地産地消をターゲットした生産だと思います。事故で福島で売れなくなったリンゴを県外の市場に出荷している気がします。
図―1に示す様に福島のリンゴのシーズンは終りですが、これからはイチゴのシーズンです(17)。福島のイチゴ栽培が盛んだそうです(18)。福島県会津若松市では今、イチゴ狩りが楽しめます(19)。同市近辺のイチゴは身の詰まったしっかりした食感で、食べると果汁が溢れるそうです(20)。福島県は福島産イチゴは「安全」だと主張しています(21)。でも、福島県会津若松市のスーパーのチラシには福島産イチゴはありません。
※(22)を引用
図―11 福島産イチゴが無い福島県会津若松市のスーパーのチラシ
当然の結果です。(=^・^=)も福島県会津若松市の皆様を見習い「フクシマ産」は食べません。
―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)東京都中央卸売市場-統計情報検索果物⇒りんご類で検索
(2)出荷量の多い果物
(3)福島県の果物ランキング
(4)福島県くだもの消費拡大委員会ホームページ
(5)作物統計調査>市町村別データ>平成18年産市町村別データ>年次>2006年中の「10 果樹 ⇒福島県⇒Excel」
(6)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成27年9月12日〜11月4日測定) 平成28年02月02日 (KMZ, CSV)」
(7)めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線
(8)区域見直し等について - 福島県ホームページ
(9)国(環境省)が示す毎時0.23マイクロシーベルトの算出根拠|東京都環境局 その他について
(10)相馬地方とは | 相馬広域観光案内
(11)農作物自主検査 | 農業 | JAふくしま未来
(12)福島県市町村民経済計算 報告書 - 福島県ホームページ
(13)福島県風評・風化対策強化戦略について - 福島県ホームページ
(14)福島県の推計人口(平成28年12月1日現在)を掲載しました。 - 福島県ホームページ
(15)平成23年東北地方太平洋沖地震による被害状況即報(週1回更新) - 福島県ホームページ
(16)めげ猫「タマ」の日記 偶然に起こる確率の計算方法について
(17)イチゴ狩りのシーズンはいつ?美味しい時期は?美味しい品種はどれ? | ハッピーライフ★お役立ち情報
(18)福島県オリジナル品種「ふくはる香」をお見逃し無く! | ふくしま 新発売。
(19)フルーツランド北会津
(20)いちご | JA会津よつば
(21)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ(22)アピタ会津若松店│「イイこと、プラス。」 アピタ・ピアゴ
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