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「「衝撃の内部告発! 労災隠しの東電を絶対に許さない! 」一井唯史氏インタビュー:岩上安身氏」
http://sun.ap.teacup.com/souun/21247.html
2016/12/7 晴耕雨読
https://twitter.com/iwakamiyasumi
まもなく19時より、12月1日収録の「衝撃の内部告発! 労災隠しの東電を絶対に許さない! 東京電力社員として声をあげた一井唯史(いちいただふみ)氏に岩上安身が訊く!第二弾<前編>」録画配信の実況をします。
岩上安身「一井さんよろしくお願いします。精神障害の労災認定、これは厚生労働省が出しているんですね?」
一井唯史氏「そうです。どういうものが労災として認定されるのか書いてあります。弱・中・強とあって、強だと一発で労災認定」
岩上「多くの人にとって他人事ではありません。労災の判定基準に入っていきます」
一井氏「精神障害の労災認定の基準の中で、私の場合はたくさん当てはまると思います」
一井氏「『重大な事故、事件(倒産を招きかねない事態や大幅な業績悪化に繋がる事態、会社の信用を著しく傷つける事態、他人を死亡させ、又は生死に関わるケガを負わせる事態等)の責任を問われ、事後対応に多大な労力を費した』」
岩上「ドンピシャですね」
一井氏「原発事故があてはまらなければ、何があてはまるのかなと。非常事態だからできる人がやれということでしたが、職能レベルを考慮していない配置でした。大きな問題は、賠償業務が委託化されていて、社員じゃない人間がやっているということです」
一井氏「委託先の人間は、事故対応として賠償しなければならないという認識があるのかわからないですし」
岩上「委託先は東電と関係のあるところ?」
一井氏「まったくないです」
岩上「それは問題ですね…」
一井氏「(東電の対応は)パフォーマンスだけ、形だけです。経営者も自分の経営ミスとは社員に発信しないで、社員は津波災害だと思っているから、自分も被害者だ、と考えている。だから、ご被災者さまの感情に配慮しない対応になってしまう」
岩上「安全神話のすりこみ。内外ともに洗脳されてしまうんですね」
一井氏「正直な話、私も最初は、『自然災害なのになんで東電だけ吊し上げにされるんだろう?』というのがあって」
岩上「あ、あったんだ」
一井氏「プライベートでも、仲の良くなった方に、『東電社員で』と話すと、手のひらを返したように、人格否定までされましたから…心の整理も難しかったです」
岩上「原発事故について、これは津波だと、地震は関係ないと国も東電も言い張っていますが、検証はされていません」
一井氏「地震の影響だということを認めてしまうと、全部の原発を止めなければならなくなりますから」
一井氏「『今は苦しいけど、頑張れば東電も立ち直れる』と広瀬社長は言っていましたが、それで避難されている方がいっぱいいるという現実にちゃんと向き合えるのかなと、思っていました。厳しい現実を東電の社員は受け止めないといけないですから」
一井氏「社労士さんなども、『原子力で、国と東電が相手でもの申したって、アリが象に立ち向かうようなものだよ』といいますが、僕の事例が認められなければ、厚労省の基準は何も通らないことになってしまいます」
岩上「東電の労災隠し体質というのは?」
一井氏「とにかく休め、と会社から言われたのですが、私傷病扱いはおかしいのではないか、と訴えても、所属長も労務マネージャーも、産業医も、無視でした」
一井氏「産業医も本当に飼い慣らされていて、味方になってくれません。医者という肩書があっても、腐っている人間は本当に腐っているんだなと」
岩上「医者としての免許をもっていて、力関係が独立しているはずなのに、そうではないと」
一井氏「最初に行った地元のクリニックでは抗うつ剤を出されていたのですが、副作用が出て」
岩上「どんな副作用ですか?」
一井氏「もっと気持ち悪くなり、強制シャットダウンというか。それで思い切って言ったら、『私のやり方が気に食わないなら、来なくていいよ』と」
一井氏「それでかなり追い詰められて、別の医者を紹介していただいて。すると、産業医とツーカーというか、『被害的認知がある』なんて書き方をするんですね」
岩上「今も通っているんですか?」
一井氏「はい。今はまともな先生にかかっています」
一井氏「ご家族は力になってくれましたか?」
一井氏「難しいですね…父がどちらかというと、原子力ムラの仕事をしていて、東電とも付き合いがあり、東電のいい部分、外面を見てきていて。辛いことを伝えても、なかなか理解してもらえず」
一井氏「最初は両親とも『大げさなだけなんじゃないか』という感じだったんですが、私が長く休んでいたり、不調を訴えたりしていくなかで、ある程度理解してくれて。親としては、35歳までに就職をしないと、ちゃんとしたところに再就職できないのではないかと」
岩上「ちゃんとしたところというのは、社会的認知の高いところということ?」
一井氏「そういうことだと思うのですが、実際には東電だけでなく、大きな会社になればなるほど、労働者の声が届かない。使い捨てにされてしまいますから」
一井氏「東電は労災を認めてくれませんでしたが、もし認めてくれて、希望の部署に復帰させてくれるのであれば、私はもう一度賠償業務をやりたい。楽ではありませんが、やりがいがあります」
岩上「ただあまりにも無茶苦茶なやり方だったということですね」
一井氏「労務に言ったのは、『私の事例をもって、全社的な状況を改善しないといけないですよね』と。事故前から6000人減っていますから。その中で電力の自由化なんかもされていくわけですから、労働環境は悪化しているわけで」
岩上「6000人辞めた、自主退職ということですが」
一井氏「50代はみんな面接をされて、早期退職を勧告され、拒むと遠方や不慣れな業務に異動させられて」
岩上「いじめですよね。その一方で経営層は高額な報酬で」
一井氏「調子のいい無責任な経営層に社員が振り回されています。経営層の意識が薄いです。世間の非難は、賠償業務担当に向けられるわけで」
岩上「旧日本軍の話のようです。でたらめな作戦参謀がいて将兵はぼろぼろに死んでいく。日本社会の普遍的な問題ですね」
岩上「東電の中にも声をあげられない人がいる、という話ですが、コネ入社が多いから?」
一井氏「そうですね、親族が東電に関係しているから、声をあげてしまうと、会社に楯突くことになりますから、周りに迷惑になるのではないかと」
一井氏「それから東電学園というのがあったのですが、北朝鮮みたいなところだと言われて。上下関係がものすごく厳しく、軍隊のような場所で、後輩は先輩の奴隷という認識で、そのまま会社に入るわけです。そうなると、会社に楯突くなんてできないですよね」
岩上「ますます旧日本軍というか。世界中の軍隊の中で、尋常じゃないリンチが横行していた軍隊だったといいますから」
一井氏「いいように労働者が使われるというのがありまして。設備に人が振り回されているのが、電力業界の実態ですよ」
岩上「経営陣は自分が作ったものじゃなくて、前任者を引き継いだだけという認識ですしね。東電社員の7割がストレスを感じると答えているとか。一井さんの予備軍がいるということですよね」
一井氏「会社の規模を考えれば、7割ということは3万人いるわけです」
岩上「神奈川でも一井さんのようなケースがあったんですね」
一井氏「親がおかしいなと気づき、会社に物申したものの、取り合ってくれなかったので、復帰するか、解職・退職をするかと迫られ、傷病期間中に復帰したという」
岩上「労災というのは国として認めているものなのに、なぜそんなに認めるのが嫌なのでしょう?」
一井氏「東電って体裁をものすごく繕う。労基署を完全になめた会社です。入社以来ずっと感じてきましたが」
岩上「労務担当のマネージャーは『多くの社員が事故対応に従事してきたのだから特別なことじゃない』と言ったとか?」
一井氏「壊れる・壊れないは運・不運もありますが、実際に壊れた人間に言う言葉ではないですよね」
岩上「老朽化原発の運転延期も決まり、より事故リスクは高まっているわけで」
一井氏「事故後に被曝した社員の情報も、組合で止まってしまって。トラブルがあると柏崎が再稼働できなくなりますから、なるべくそれを抑えたいという意識ですよね」
一井氏「結局自分で200ページくらいの資料を作成しましたけど、大変ですよ。会社はたぶん私がここまでやるとは思ってなかったんじゃないかと思いますね。ある意味、賠償で身につけたスキルで逆襲するというか」
岩上「この際、社労士の資格をとってみては?」
一井氏「いろんな方に言ってもらえますが。社労士はわかりませんが、いろんな相談に乗っていきたいなと。うつのときにどう対処するかとか。今一番自信があるのは、健康の分野です」
岩上「今年の10月5日に会社から『復職の意思があるなら書類を提出せよ』連絡が」
一井氏「医師の診断書も必要と言うのですが、医師は『まだ療養が必要なのに復職できると書くのはおかしい』と」
岩上「ちなみに一番多かったときの年収は?」
一井氏「事故前で600万円いったときもありました。残業代も入れて。事故後は2割くらい減りました」
岩上「大企業というステータスに比べれば、そんなにもらっていないとも言えますね」
岩上「会社は一井さんが10月31日時点で名前も出して記者会見したことで、世間にさらされることをわかっていたはずですが、それでも退職を促してきたと」
一井氏「なめていますね。『個人の脆弱性』というもので片付けようとしているのでしょう」
一井氏「うつ状態のとき、『オレは大丈夫だ』と言ってくる人がいましたが、『自分の限界まで働いたことないでしょ?』と言いたいですね」
岩上「個々人で差があるのは当たり前です」
一井氏「下請け業者なんかでは、もっと大変なはずですが、表に出せないのではないかなと」
岩上「1次、2次、7次、8次と下っていけば、東電は自社とは関係ないと言うわけですね」
一井氏「賠償もそうですが、東電全体で見直していかないと、労働環境が悪化する一途です。そういうことを私は自分の体を通してわかりました。廃炉の作業は誰かがやっていかなければならなくて、何十年も続きますし」
岩上「東電の経営体質を批判することはできますが、個々の人間の労働環境が悪化していることを『ざまあみろ』と言ってはいけないと思うんですよね。国全体の問題になってきますから」
一井氏「事故以前から、労災はなかなか認めてもらえませんでした。原子力を推進するために」
岩上「原子力を推進すればこういう被害が出るということですよね」
一井氏「私もそうでしたが、労災基準も自分で調べるまで知りませんでした」
一井氏「会社に『自然エネルギーに移行したほうが良くないですか?』と提案しただけで、呼び出されて『会社に失礼だろう』と言われたという人もいます」
岩上「言ってもいけないんだ…」
一井氏「その呼び出された社員は、職場で白い目で見られたことで、退職を選びました。周りの目が『空気読めないのか?』と」
岩上「ちょっと…びっくりですね」
一井氏「やっぱり支社長に呼び出されたりすれば、目立ってしまいますからね」
一井氏「『勤務地秘密』『社名を名乗るな』『原子力推進政党が政権を取るまでSNSの発信に注意しろ』…これを朝礼で言われるわけですから。社会人として、私はなんなんだろうと、秘密結社のような」
一井氏「考え方は人それぞれあるのに、どこの政党を支持しろなんて言うのもおかしいんじゃないかなと思うのですが」
岩上「思想信条の自由、投票の自由を認めないという話ですもんね」
岩上「今、ツイッターを一井さんはやっているわけですが」
一井氏「最初はバッシングばっかりだろうと思っていました」
岩上「かなり恐恐だったんですね?」
一井氏「反響が大きかったのは自分でもビックリです」
岩上「どういう書き込みがあるんですか?」
一井氏「『応援しています』というのが、すごく支えになりますね。中には、バッシングされる方もいるのですが、やはりそれだけの事故だったんだな、と思います」
岩上「電通の高橋さんは、リアルタイムでツイッターに過酷な労働状況を書き込んでいて、それがものすごく大事になってきています」
一井氏「上司の方がやっぱりおかしいですね。自分はもっと頑張っていたんだぞ、というような」
岩上「東電と電通のつながりというのは、原発プロパガンダですよね。もうベタベタな仲でして、それを考えると、高橋さんの痛ましい事件、一井さんの声をあげたことを結びつけて考えないわけにはいかないですよね」
一井氏「高橋さんのツイッターはSOSのメッセージですよね」
岩上「『こんなことになる前に辞めればよかったのに』という後知恵のようなことを言う人もいます。辛かったら辞めるべきだと思いますが、辞めようと考える余裕もないですよね」
一井氏「入社まだ1年目で、大手のいいところに入れて、学歴も東大。そこで辞めれば『弱いんじゃないの?』と思われかねないわけですよね。社会人として一人前になろうというときに、辞めるという選択肢はないと思うんですよ」
岩上「東電も電通も過労の問題が明らかになってから小手先の対応をしています」
一井氏「東電も電通もパフォーマンスがうまい会社なんでしょうね。電通さんが扱う広告全部含めて、失礼かもしれませんが、プロパガンダみたいなところがありますよね」
一井氏「東電は社歴50年ですが、それだけの歴史がある会社が簡単に変われるかというと、難しいです。2002年のデータ改ざん事件のときに、東電は『言い出す仕組み』という制度を掲げたんですけど、全然機能していないですからね」
岩上「電通の強制捜査でもし書類送検されたら罰金だそうですが、50万円なんて、大企業にとってはなんてことないですよね。しかも厚労省は電通を子育てしやすい企業認定していたとか」
一井氏「罰金なんて効果ないですから、ブラック企業であることを社会にさらし、消費者が企業を認めないようにすることが必要ですよね。電力や広告は難しいですが、電通と取引している会社が取引をやめるとかできるのではないかと」
以上で実況を終了します。
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