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【フクシマ見聞録】五輪に準備する金、全部被災地に回すべきだと思う。だっておかしいだろう ※27回目の紹介
http://blog.goo.ne.jp/jpnx05/e/85374a8022cd5e9a8020d0ff6104d3b5
2016-11-04 22:06:38 | 【フクシマ見聞録】 原発問題
1876to1945さんのツイート(2013年10月01日〜)を順に紹介します。27回目の紹介
【フクシマ見聞録】
五輪に準備する金、全部被災地に回すべきだと思う。だっておかしいだろう
Akira Tsuboi@1876to1945さん 2013年11月01日のツイートから
福島行−そのホテルの一階は奥行が広くとられていて、
真ん中に黒い柵が置かれ禁煙と喫煙に分けられている。
ドリンクバーがあり、安い金を払うと
デザートも含め意外に色々と頼めるのだった。
午後の2時を回ったところで閑散としていた。
コーヒーを持ってきてさしむかいになると男は言った。−
−「またいろいろと話しているうちに忘れちゃうといけないから、
これ渡しておきますわ。」一枚の紙をさしだした。
日比谷で大規模な労働者集会があるというのだった。
「この日はけっこう世界から労働者団体のひとが来るんです。
ドイツ、アメリカ、韓国、。ここで絵本を外国の人に渡せると思うんで−
−「来て欲しいなと思ってね。11月の3日は空いてますか」
”、、、”自分は言葉を出さなかった。
”、、、時間がないんです。今、自分は働いて、
休みは福島にゆくことを繰り返しています。
そこで聞いたことを、文章で書いています。
仕事のある日も休憩中に自転車を走らせて、喫茶店で書いている。−
−”一時間で、なかなか文章が出てこないときは
飯を食うことを忘れてしまうこともあります。
−絵を描く時間がとれないような状況です。
ずっと描きたいと思っていることがあって、
それは福島の色々なひとの姿をもとにしたものなのですが、
なかなか進めることができていません。−
−”世の中に、多くの問題が個別にあることはわかります。
その一つ一つが、問題であることも感じています。
ですが、そのすべてに自分が深入りすることは、時間的にきびしいのです。
自分は多くのことはできない人間です。
福島のことを知ること、それをなんらかの形で表現すること。−
−”これだけでも、すでに自分には手一杯なのです。
生きているうちに、なにか一つのことと向き合い、形にすることができればいい。
多くのことに深入りしてしまうと、結局、自分は何一つ、
しっかりとしたものは造れないと思うんです。
問題があること、そこに対して苦闘している方がいることは理解−
−”しています。ですが、自分は絵を描く人間です。
ここのことを、どうか理解していただきたい。”自分は率直なところを言った。
「−問題はすべてつながっていると思うんですがね。」彼は承服できかねる様子だった。
”以前、やはり中核派の女性に、自分の職場にも労働組合を作ることを−
−”勧められたことがありました。介護ですね。
でも、現実として介護の資格を与える講座で現実を知っている講師ほど、
おかしいと思ったらすぐ辞めて別の場所を探したほうがいい、ということを言います。
介護事務所が乱立し、あらゆる意味で質悪な運営をしている場所があるんです。−
−”小さな事務所だったりする。体力的にもきつい仕事です。
そこに組合を作り、とどまり続けることが、その人間の一生にプラスになるのかというと、
自分にも疑問に思う。そして、これも繰り返しのようになりますが、
自分はあらゆる制作上の制約から離れて、絵を描くために、介護で働いてきました−
−”空いている時間ができるならば、組合をつくり運営することよりも、
自分は絵を描く方に割きたいのです。理解していただけますか。
そうして描いた絵を通じて、自分は多くの方に知り合うことができました。
”言葉としてはそんなことを言ったが、基本的には吐きたくない言葉だった。−
−人間、みな同じ−。そうだろうか。同じように行動することが果たして、いいのだろうか。
ひとつの色に染めてしまうことは、その貴重な個の色を潰すことになる。
少なくとも、おれは、おまえの色を潰すことはしなかった。そのことに、気づいているのか−。−
−金に興味がもてなかった。欲しい物もなかった。
自分が生まれた必然も感じたことはなかった。
さしたる長所もなく、自分がいる意味もわからなかった。
人間の群れの中、ひとり妖怪がまじりこんでバレずに
日を過ごしているような強烈な違和感ばかりがあった。
父がオウム事件のすこし前に−
−車で通りすがった上九一色村のサティアンから
漏れてきた気体を吸い込んで意識を喪った日に、
ひとり自分は錠剤を飲んで死のうとしていた。
馬鹿なのでそれで死ぬことはないのだが当時の自分はそれも知らなかった。
一昼夜意識を喪い、意図外にも意識を回復してはじめに思ったことは−
−”バンドがしたい−。”ということ、それと”絵を描きたい−。
”要するに、ただ自分の色だけで人と交通したかった。
自分の所属するすべての属性から離れて、自分の色だけで分かり合える人間と交通がしたかった。
だから、自分にとって色というと、それは自分のかなり深いところに根ざした言葉になる−
−そんな意味での自分が作ったものに、やはり唯ひとりの感性として向き合ってほしい。
ある団体を支援する目的が混じっていようと、属性からの目でしか見ることができないのならば、
例えばその絵の質は見えていないことになる。
絵を描く人間からすると、そこでも個人である、ということが基調になる。−
−団結することが必要な場面はあるだろう。しかしそれも個々人の出来(しゅったい)と、
おのおののやり方、リズムがある。それを尊重しない限り、世にある問題は別にして、
一つのリズムになじむ人間にしか参加できないものになってゆく。
ひろがりとは真逆になってゆく。それで、いいのか。−
−絵を描くことをはじめて世の中を見回してみると、流行は別にして自分を含めた
2000年代のはじめの日本人が直面している生存に直結するようなところから造られている芸術が
こと日本には欠けているように見えた。
(自分ひとりくらいいてもいいだろう)そんな気持ちで絵を描いていた。−
−自分の過ぎ去った分身にむけて、また自分の父親が子供だった頃にむけて描いていた。
妖怪のように自分を思いなしている自分と同じような不器用で人間に向けて描いていた。
3.11後、芸術からそんな場所に光をあてる自分よりも優秀な人間が
出てくるだろうと思って見ていたが、そうならなかった。−
−学校の教室で、年端もゆかぬ女の児童が、教師に給食を食うように言われている。
おろかな教師が、毒とわかっていながら、食わせる。疑いもなく、児童が食う。
毒とわかっていながら。見たはずもない光景が、2011年の9月に向かった長野への
墓参りの車の中で鮮明な映像で自分の中で展開した。−
−むごさに、涙がでてきた。後部座席に一人自分はいて、
自分は家族にばれないようにして泣いていた。(また誰も、描かないんだな−)
自分はそうして今道端に晒している絵を描き始めた。幻視した少女を、真ん中に描いた。
「我々の政治的な立場としてですね」自分がそうして自分の手を見つめていると−
−男が言った。「ここにも挙げてあるように、反帝国主義。反スターリン主義。」
その言葉は自分には遠く聞こえた。−
無主物放浪-今日は新宿へ向かった。陽の当たり方が重要で、
高島屋口の正面においてみると日陰になり、目も留められない。
西日のさす場所へ移動すると、劇的な反応はないが、絵に目をむける人間の数は増え、
ぽつぽつと話し込んだ。自分としては新宿をゆく人間に聞いてみたいことがあった。
-”今まで100万人に一人といわれたこどもの喉の癌が、もう44人でてる。
知ってるか。べつにあやしい話をするわけじゃない、知ってるかどうか教えてくれ”
自分はある程度絵に目を留める人間に時にはおいすがるようにして聞いた。
30人くらいだろうか、聞いた者のうち誰一人知らなかった。
-一見してインド人風のニュージーランドから男が、つたない自分の英語の説明を聞き、
”この絵本やるから読んでくれ。福島でおきてることが書かれてる。
持って帰ってニュージーランドのともだちにもみせろ”と渡すと、丹念に読みはじめた。
読むと「買うよ」言った。
-”いいのか。”「寄付になるんだろう、500円なんだろ、買うよ」
”ああそうだよ”「買う」言い金を渡した。「おまえ、いいことしてると思うよ。がんばれよ」
手を差し出し、握ると聞いて来る。「ところで、五輪は必要だと思うか」
”いらんよ。五輪に準備する金、全部被災地
-”被曝地に回すべきだと思う。”「そうか。」男は笑った。”
だっておかしいだろう、チェルノブイリと近いような事故が起きてるんだぜ、今もだ。
ここ歩いてる人間に聞いたけど、誰一人、こどもの喉の癌が増えてること知らない。
だから、こうやって道端に絵を置いて話してるんだ”言うと、
「そうか、がんばれよ」去って行った。他、いくつか出会いがあった。
※次回に続く
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