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続・新潟県の柏崎刈羽原発再稼働の阻止は、党一新を狙う蓮舫再生民進党新代表(予想)の腕の見せどころだ 新潟日報緊急連載 泉田氏不出馬の衝撃/上・中・下
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緊急連載 泉田氏不出馬の衝撃・上 /構図一気に流動化
9月29日告示、10月16日投開票の知事選で、4選を目指していた現職の泉田裕彦知事(53)が30日、一転して不出馬を表明、県政界に衝撃が走った。全国市長会長の森民夫長岡市長(67)が今月、知事選に名乗りを上げ、選挙戦が確実視された中での突然の撤退。知事選の構図が一変し、各政党の戦略や市町村長の動きに大きな影響を与えるのは必至だ。
30日午後1時半すぎ、泉田氏不出馬の一報が県庁内外を駆け巡った。
ちょうど同時刻、県庁隣の県自治会館で開かれていた県市長会総会にも、話が舞い込んだ。折しも泉田氏と森氏の双方から出ていた推薦願への対応の協議中。篠田昭新潟市長は会合後、「泉田氏陣営の一部に不協和音が出ているとは聞いていた。まさか、撤退の結論が(これほど)早く出るとは」と漏らした。
泉田氏支持か、森氏支持か。県内の市町村長の判断は割れていた。
泉田氏支持を公言してきた加茂市の小池清彦市長は総会後、「極めて残念に尽きる」と受け止めた。加茂市は泉田氏の出身地でもあるが、小池氏は「私が頑張って(不出馬を)翻すことは不可能ですね」と淡々と話した。
一方、森氏支持を表明する三条市の国定勇人市長は「どんな思いで泉田さんが決断されたのか、ちょっと分からない」と述べるにとどまった。
「そんなばかな。何かの間違いでしょう」。県市長会長の辞任を表明後、退席し、報道陣の取材を受けていた森氏は驚く様子を見せた。
予想外の展開もあり、市長会総会では知事選対応の結論は出なかった。近く臨時会を開き、協議することだけを決めた。
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新潟市内のホテルで、30日午後1時半から始まった自民党県連総務会でも驚きが広がった。あいさつに立っていた帆苅謙治・筆頭副会長は不出馬を耳打ちされ、出席者に「たまげたけれど、こうなるとまた新しい候補も出てくるかもしれない。党内は一枚岩で頑張ってほしい」と呼び掛けた。
泉田氏を1期目から推薦してきた自民党は今回まだ対応を決めていない。多選への懸念や泉田氏の県政運営、政治家としての資質に対し党内に批判が根強く、大きく割れていた。県連は支部の意向調査や県議の無記名投票を行い、対応策を探る最中だった。
柄沢正三幹事長は総務会後、泉田氏に対して「達成感もあったろうし、半面まだやりたい仕事もあったろう」とおもんぱかった。一方で、「他に誰が出るか分からないが、それはそれとして森氏の推薦願を預かっている。党内の声を集約して進めたい」と意欲を示した。
自民党県連は31日に拡大役員会を開き、当面の対応を話し合う。党内には「森氏で一本化しやすくなるのではないか」(県連幹部)との声が出ている。
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他の政党も協議を本格化させたところだった。
28日に初の対策委員会を開いたばかりの民進党県連。泉田氏、森氏それぞれを推す意見があり、結論を持ち越していた。県連代表を務める黒岩宇洋衆院議員は国会内で「前提条件が大きく変わったので、対応を考えていく」と強調した。
知事を1期目から推薦してきた公明党の漆原良夫衆院議員は国会内で取材に応じ、「なぜ断念されたか、まったく分からない。今後対抗馬が出るのか、それも含め考えないといけない」と述べた。
知事選に向けては、7月の参院選新潟選挙区に続き、共産党や社民党、生活の党が「共闘」の道を探っていた。3党は東京電力柏崎刈羽原発の再稼働問題を重視しており、原子力規制委員会や東電を厳しく批判する泉田氏を支援するとみられていた。
共産党県委員会の樋渡士自夫委員長は泉田知事の不出馬について「背景を知りたい。何か表に出ない事情があるのではないか」と推測。社民党県連の渡辺英明幹事長は「この時期の突然の撤退は無責任と言わざるを得ない」と批判した。
告示まで1カ月を切り、泉田氏と森氏による一騎打ちとの見方が強まっていた知事選。情勢は一気に流動化してきた。
緊急連載 泉田氏不出馬の衝撃・中 / 頼みの自民、経済界の離反
8月29日夜、新潟市中央区営所通2の県知事公舎。泉田裕彦知事(53)の後援会長を務める福田勝之・新潟商工会議所会頭、副会長の池田弘・NSGグループ代表がひっそり入っていった。ここで泉田氏は、4選を狙っていた10月の知事選に出馬しない意向を伝達。池田氏らは翻意を求めたが、泉田氏の意思は固かったという。
泉田氏は不出馬を表明した30日の取材で、日本海横断航路問題を巡る新潟日報の報道を不出馬の理由に挙げ、「選挙の情勢が厳しいから撤退するという判断はしていない」と強調した。
しかし、関係者の話から浮かぶ「真相」は、全県を舞台とする大掛かりな知事選への不安だ。
泉田氏は2月に立候補を表明したが、告示まで1カ月になっても、どの政党も支援を決めず、陣立ては定まらなかった。29日夜も、泉田氏は自民党や後援会関係者に資金面の協力を求めたが、支持者側は「今回は自分で出してほしい」と難色を示したという。
8月に入り、全国市長会長の森民夫長岡市長(67)が立候補を表明。有力な対抗馬となっていた。事実上の「信任投票」だった前回、前々回とは構図が一変していた。
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このころ、泉田氏は政党幹部や市町村長らに直接電話をかけ、取り込みに必死だった。「何でもやります」。ある市長は泉田氏からこう言われたと明かす。ある政党の幹部は「こういう電話はまず、水面下でブレーンがしてくるもの」と泉田氏の焦りを見て取った。
奏功した数少ない例は、7月の参院選新潟選挙区で野党統一候補として戦い、国政復帰したばかりの生活の党の森裕子氏とのホットラインだ。
関係者によると、泉田氏は8月後半、森裕子氏に電話し、「参院選のような態勢を組んでほしい」と持ち掛けたという。ただ表立って動かず、生活の党、共産党、社民党には「裏部隊」での活動を要請した。保守層にも支持を広げることが狙いだった。
これにより、共産党県委員会は独自候補の見送りに傾く。泉田氏が重視する原子力政策を軸に、3党の支援を得る見通しは立った。
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しかし、最大の後ろ盾だった自民党内には森民夫氏を推す動きが強まっていた。
8月19日夜、新潟市中央区東堀通8の料亭。自民党県議団の「泉田派」と目される議員の会合が催された。「反泉田派」が切り崩しに動き、「会合に出ないよう電話をかけまくった」(森派のベテラン県議)結果、出席者は12人。県議団34人の3分の1ほどだった。
一方、自民党本部や首相官邸は、党公認候補が敗れた7月の参院選新潟選挙区で、泉田氏が支援しなかったことを問題視。森氏支援で固まっていた。泉田氏の“後見人”を務めてきた星野伊佐夫県議も、表立って泉田氏支持を口にしなくなっていた。
経済界や業界団体の風向きも変わっていた。経済産業省出身の泉田氏に産業振興を期待してきたという新潟市の大手企業役員は「何の実績もない。よりまし論で森だ」と経済界の雰囲気を語った。泉田氏の後援会員の中にも、森氏を支援する動きが出てきた。
県医師会の政治連盟といった有力な組織も森氏支持に回り、「泉田包囲網」は着々と築かれていた。
新潟経済同友会の山本善政筆頭代表幹事は31日、新潟市内で取材に応じ、「報道もインパクトはあったが、それ以外に政党や団体の支持の見合わせもあった。トータルで判断したのではないか」と見立てた。
緊急連載 泉田氏不出馬の衝撃・下 /自公は森氏に傾く
「しっかり頑張ってください」。1日夕、東京・永田町の自民党本部。二階俊博幹事長が、知事選(29日告示、10月16日投開票)に出馬する森民夫長岡市長(67)にエールを送った。
森氏が自民党本部を訪れた表向きの理由は、全国市長会長の退任あいさつ。自民党県連に推薦願を出している森氏は面会後、「知事選の話も出たが、(二階幹事長が推薦を)引き受けたとか、そういうことではない」と言葉を選んだ。
ただ自民党きっての実力者が面会すること自体が、「知事選で森氏を激励する意もあった」とみる自民党関係者は少なくない。
泉田裕彦知事(53)が8月30日に知事選不出馬を表明したことで、泉田氏か森氏かで意見が割れていた自民党県連は、森氏推薦で固まりつつある。柄沢正三県連幹事長は31日、「分裂の心配はない」と強調した。党内には森氏支持に消極的な意見もあるが、「これで森氏一本でいける」とのムードが漂う。
対応が未定だった公明党も森氏推薦に傾く。志田邦男県本部代表は「これまでも連携を取り合ってきた」と前向きだ。
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知事選の焦点は、森氏の対抗馬が出るかどうかに移ってきた。
鍵を握るのは県議会第2会派の民進党の対応だ。
民進党県連は29日、知事選への対応を話し合う初会合を開いた。多かったのは、前回知事選でも推薦した泉田氏への支持。この日に泉田氏推薦でまとめようという主張も出た。
それが振り出しに戻った。候補予定者は森氏だけで、県連内の一部には「早く森氏でまとめ、党の政策を反映させてもらうのが賢明だ」との意見がある。
ただすんなりとは乗れない事情がある。森氏は7月の参院選で自民党支持を公言し、県内入りした安倍晋三首相と一緒にマイクも握った。「自民党の色が強い」との懸念が根強い。
そうした中で浮上しているのが独自候補の擁立だ。自民党などが推す泉田氏が初出馬した12年前には、大学教授を立てて対抗した。
今回も水面下での模索が続く。国会議員などの名前が上がるが、告示まで1カ月を切り、擁立は容易でない。ある幹部は「無理だとなれば速やかに次善の策を探るべきだ」と話す。
民進党の最大の支持団体・連合新潟は8月24日に森氏を会合に招き意見を聞いた。9月上旬にも対応方針を決めることにしていたが、事態急変を受けて延期した。斉藤敏明会長は「まずは民進党の対応を見守るが、時間は多くはない。他の野党よりは早く決めてもらいたい」と注文する。
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東京電力柏崎刈羽原発の再稼働に反対する共産党、社民党、生活の党は「自民党が推すだろう森氏は、いずれ再稼働を認めるのではないか」(社民党県連の渡辺英明幹事長)と危機感を抱く。3党は東電に厳しい姿勢で臨んできた泉田氏を推す構想を描いていたが、一挙に崩れた。
そうした中で3党は「原子力防災」を軸に、新たな候補の擁立を目指す。民進党や連合新潟も交え、参院選新潟選挙区で実現した共闘の再現を狙う。
ただ民進党は及び腰だ。3党とは原発政策で違いが大きいためだ。7月の参院選では「安保法制廃止」を前面に出す一方、原発は「封印」し、バランスを保っていた。
民進党県連の大渕健幹事長は「党としてベターな判断が何かということだ。他党の動向うんぬんではない」と繰り返す。
混沌(こんとん)としてきた知事選の行方。過去に無投票はない。県民に多様な選択肢を示せるのか。政党の役割が問われる局面を迎えている。
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