http://www.asyura2.com/16/genpatu46/msg/389.html
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燃料取り出しが終わり、すっかり忘れられてしまった福島第一原発4号機だが、4号機には
いくつもの謎が残っている。
風化防止と復習も兼ねて、もう一度ここで取り上げよう。
われわれが最も問題視し、かつ東電を厳しく問い詰めなければならないのは1-3号機ではなく、
核兵器製造疑惑が濃厚な4号機である。
政府が危険極まる原発の再稼働を止めようとしないのは、原発を廃炉にしたら兵器用プルトニウムが
得られなくなるためである。
東電は4号機の爆発についてはひた隠しにして、ほとんど何も公表していない。
3号機から水素が伝わって滞留して爆発したという、ありえない噴飯ものの説明でお茶を濁しただけだ[1]。
4号機原子炉に核燃料があり、それが核暴走し、静まるのに何ヶ月もかかったことは、証拠がいくつもあり
確実である[2]。
また物理学者の槌田敦氏が指摘するように、原子炉で天然ウランに中性子を照射し、兵器用の
プルトニウム239を抽出していたこともほぼ間違いないだろう[3][4]。
4号機が爆発した2011年3月15日のビデオ会議も、東電は機械が故障したとふざけた言いわけをして
全く公開していない。
東電の公開したビデオ会議は改ざんだらけだが、この日の会議は大半が極秘事項なので改ざんのしようがなく、
公表をやめたのだろう[5]。
1-3号機があれだけ派手に大爆発したのだから、4号機が爆発したところであえて秘密にする理由はない。
口を堅く閉ざしているのは、国民に絶対に知られてはならないことを4号機で行なっていたからである。
以上のことをふまえて、4号機の謎を見ていこう。
まずはDSピットの発熱体である。DSピットは核燃料以外の機器の仮り置きに使うプールである。
これは自衛隊が2011年3月20日に撮影したサーマル・マップに、使用済み核燃料プール(SFP)、
原子炉、DSピットの場所を描いた図である[6]。サーマル・マップは温度が高いところほど赤くなる。
原子炉に発熱体、すなわち核燃料があるのは明らかだが、右隣のDSピットにも発熱体が見られる。
これは何だろうか? 熱をもった核燃料がDSピットに保管されていたのだろうか?
次は福島版「象の足」である。
この画像は、自衛隊ヘリが撮影した動画から切り出したものであるが、3号機に面した北側4階の壁から、
黒い物質が流れ出ている。
いったいこれは何か。核物質以外がこんな具合にどろりと融けるだろうか?
管元総理の政策秘書であった松田光世氏もこの「象の足」は核物質ではないかと言っている[7]。
次に、西側の大物搬入口。側壁が外側に膨らんでいることに注意されたい。
これは内部から強力な爆圧がかかった証拠である。
トラックをこんな入口に駐車するはずはなく、内部に停めてあったものが爆風で移動したと見るべきだろう。
それだけ爆発が強力だったということだ。
ちなみに、3号機はあれだけ激しい爆発があったのに大物搬入口にはこのような損傷はない。
もう一つ、4号機建屋の南西角(4という数字の下の部分)にはエレベーター・シャフトがあるのだが、
それに沿って外壁がはがれていることにも注目。
上階からの爆風がエレベーター・シャフトを通って、大物搬入口の側壁を膨らましたとは考えにくい。
地階ないし1階で強力な爆発があって、爆風が搬入口と上階に抜けたと考えるべきだろう。
何が爆発したのか?もちろん1階の搬入口に水素が溜まるわけはないから水素爆発ではない。
さらに興味深いのは、この搬入口はしばらくして撤去されたが、東電はその入り口を見えないよう
塗りつぶした改ざん画像を公開したことだ。よほど見られたくないものが写っていたようだ[8][9]。
南側側壁(3号機と反対側、次の写真の陽の当たっている部分)の4階の穴も謎である。
爆発でできた損傷のようだか、どうしてここだけ穴が開いたのか。
一時、ミサイルによってこの穴は開けられたという珍説も流れた。
4号機の隣にはプロセス建屋や排気塔、共用プールがあり、こんなに建て混んでいるところに
ミサイルを命中させるのは迷路の中のターゲットを狙うようなもので、物理的に不可能である。
当時、公式に発表された4号機の異常は以下の通り[10]。
2011年3月15日
06:14 4号機に関し、音がして壁に穴が開いた
06:56 4号機に関し、建屋の上が変形した模様
09:38 4号機原子炉建屋3階北西付近より火災が発生していることを確認し、消防へ通報
10:01 4号機の消火について経済産業省から米軍に依頼
10:21 4号機の火災の件について、原子炉建屋北西には原子炉再循環電動機駆動装置が設置されている。
現在、米軍及び自衛隊による消火活動が行われる予定。
11:00 4号機原子炉建屋については見た目は鎮火
11:31 4号機の火災は見た目は鎮火、近くに油があるので油火災が起きる可能性は否定できない
12:29 4号機の鎮火を確認(中に入れないので外からの確認)
翌16日にも、同じ4号機北西部分で再度火災が起きている。
15日早朝、何らかの原因で、原子炉内の燃料が暴走を起こし突沸状態になり、屋根を突き破った。
この突沸は何度も起き、建屋上部を徐々に崩壊させたと思われる。(最上階では火災は起きていない)
同日9時半には、下の3-4階で火災が発生。原子炉の暴走との関連は不明。
ここで引っかかるのは、この火災の消火を米軍に依頼していることだ。
なぜ1-3号機の爆発では米軍に助けを求めなかったのに、4号機だけは消火を依頼したか。
日本の技術では手に負えない火災、おそらくプルトニウム火災が起きたからではないのか。
米国はハンフォードやロッキーフラッツの核施設で何度もプルトニウム火災を経験しており、
消火のノウハウも豊富である。
上で指摘した通り、これらの事故とは別に、地階または1階で強烈な爆発が起きたことは、
大物搬入口やエレベーター・シャフトの損傷からみて間違いない。
一説には、4号機地下に極秘のプルトニウム転換施設があり、それが爆発したのではないか
とも言われている[11]。
3月16日には4号機タービン建屋地下で行方不明になっていた東電社員2人の遺体が見つかり、
地震直後に亡くなったことになっているが、この爆発にまきこまれて死んだ可能性もある[12]。
福島原発事故で亡くなった作業員はゼロと言い張るためには、東電はどんなウソでもつく。
4号機の汚染は軽微とされ、比較的早期から作業員が立ち入り、また報道陣も取材で建屋にはいったが、
実は火災と爆発により、ひどくプルトニウムで汚染されていたのではないか。
アルファ線は飛距離が短く簡単に遮られるので検出は難しい。
だからと言って安全ではなく、ごく微量でも体内にはいれば肺がんなどを引き起こす。
防塵服で付着は防げても、マスクでプルトニウムを完全にブロックできたかどうかは怪しい。
4号機を見学した人は、今後、健康に細心の注意を払うべきだろう。
10年、20年してからがんになっても、東電は知らんぷりである。
危険だとわかっていても、マスコミを招いて安全をアピールするのが東電という会社だ。
以上、4号機の解けない謎をざっと挙げたが、核兵器製造の疑いが晴れるどころか、
ますます疑惑が深まるばかりである。
元東電社員で現在は反・脱原発に転じている人も多いが、決して核兵器製造疑惑には触れない。
沈黙の掟を破って公の場で、
「実は4号機では定期検査期間を利用して兵器用プルトニウムを抽出していました」などと
真相を話そうものなら、すぐに殺されてしまう[13]。
元東電技術者・木村俊雄氏は原子炉の運転に深く関わっており、十数年前に東電を退職するときに、
退職金が大幅に増額され、上司から「わかっているよね」と念を押されたという[14]。
彼はインタビューや講演会で数々の不正を指摘しているが、東電が口止めしたのはそんな小さな不正では
なかったということだ。
地震の活動期にはいり、また大爆発する可能性が高いにもかかわらず、政府が原発の再稼働に
異様に執着する理由はただ一つ、原発をとめたら兵器用プルトニウムが得られなくなるからである。
そして兵器用プルトニウム抽出が現実に行なわれていた可能性が極めて高いのが4号機である。
政府も東電も口を割らないだろうが、今後も、忘れず、あきらめず、しつこくしつこく追及を続けることが大切である。
(関連情報)
[1] 「4号機爆発の謎 核兵器製造疑惑 ありえない水素逆流説で真相隠蔽に必死の東電」
(拙稿 2011/11/14)
http://www.asyura2.com/11/genpatu18/msg/411.html
[2] 「東電よ、観念して4号機爆発の原因を公表しなさい」 (拙稿 2013/7/2)
http://www.asyura2.com/13/genpatu32/msg/365.html
[3] 「槌田敦氏 『4号機原子炉で天然ウランに中性子を照射し、軍用プルトニウム239の生成実験をしていた』」
(拙稿 2016/1/29)
http://www.asyura2.com/15/genpatu44/msg/752.html
[4] 「槌田敦氏が4号機原子炉で核兵器用プルトニウム生成の可能性を指摘」
(拙稿 2014/10/16)
http://www.asyura2.com/14/genpatu40/msg/681.html
[5] 「東電は2011年3月15日のテレビ会議録画を公開せよ」 (拙稿 2015/8/25)
http://www.asyura2.com/15/genpatu43/msg/698.html
[6] 「福島第1原子力発電所における温度測定結果一覧」 (防衛省・自衛隊)
http://www.mod.go.jp/j/approach/defense/saigai/tohokuoki/temp.html
[7] 「管元総理の元政策秘書の松田光世氏が緊急証言」 (SKY NOTE 2012/6/20)
http://d.hatena.ne.jp/skymouse/20120620/1340201971
[8] 「東電が改ざん? 公開中の福島第1の写真がおかしいと話題に (日刊ゲンダイ)」 (2012/9/5)
http://www.asyura2.com/12/genpatu27/msg/131.html
[9] 「東電福一の隠蔽写真 4号機建屋進入口付近を加工処理 」 (たむごんの白熊ニュース 2012/9/4)
http://portirland.blogspot.com/2012/09/touden-fukuiti-inpei-shasin-kakou.html
[10] 「福島第一原発に米軍部隊が投入された機会:4号機で15日に起きた火災(爆発)の“消火活動”」
(阿修羅・あっしら 2012/7/28)
http://www.asyura2.com/12/genpatu26/msg/102.html
[11] 「1977年の東海再処理工場のミニプラントが4号機地下にあったと推測されーる。 update7」
(阿修羅・お天道様はお見通し 2016/2/6)
http://www.asyura2.com/15/genpatu44/msg/798.html
[12] 「不明の東電社員2人を遺体で発見 4号機タービン建屋地下(共同通信)-c」
(阿修羅・gataro 2011/4/3)
http://www.asyura2.com/11/genpatu8/msg/472.html
[13] 「東電はおっかない会社 ヤクザが幼稚園児に見えるくらい怖い (福島 フクシマ FUKUSHIMA)」
(拙稿 2014/11/19)
http://www.asyura2.com/14/genpatu41/msg/256.html
[14] 「原発制御システムへの不正アクセスでデータ改ざん/元東電技術者の内部告発 〜
新党市民(政治団体)代表・藤島利久」 (阿修羅・街カフェTV 2011/11/28)
http://www.asyura2.com/11/senkyo122/msg/810.html
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