http://www.asyura2.com/16/genpatu45/msg/414.html
Tweet |
ZAKZAKから
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20160331/dms1603311140006-n1.htm
【エネルギー政策の現在】IAEAから“ダメ出し”食らった原子力規制政策 過剰すぎてコスト膨らむばかり
福島第1原発事故を受け、原発の安全規制を担う国の機関として2012年、環境省の外局として原子力規制委員会が置かれ、実施組織として原子力規制庁が発足した。規制委は新規制基準を定め、それに適合した原発から政府は再稼働を進める。安倍晋三首相は「世界で一番厳格な原子力規制」とするが、内実を調べると不安が多い。
私は昨年7月、再稼働第1号となった九州電力川内原発(鹿児島県)を取材した。プラント設備には、ワイヤが巻き付けられたり、巨大な金属製の檻(おり)に入ったりして、外見が複雑になっていた。これは国内の観測史上最大級の超巨大竜巻や、この地域で過去に例のない超巨大地震に耐える設備だという。
しかし、専門家は「小規模地震など頻度の高い災害に備え、重要部分に安全対策を集中した方がよい」と指摘する。
各電力会社の原子力担当者は今、自社の原発を「ゴテゴテプラント」と自嘲している。規制委の指導で「起こり得る危険ごとに、過剰に安全設備をつける」という取り組みをしているためだ。
専門家は、こうした安全対策は「やってはいけない」という。管理設備が多いと事故の場合に手順が複雑になり、適切な対応が行えないからだ。また、金銭と時間の対策コストが膨らむ。
このような原子力規制を他国は行っていない。
米国やフランスの規制当局は、起こる可能性のある高い事故やトラブルを洗い出し、すべてに対策をするのではなく、より危険な事象を防ぎ、特に重要な設備を守る「確率論的リスク評価」を採用している。メリハリを付けた対策で、時間とコストを節約する。
規制当局の人的能力も懸念されている。
「新任審査官に一から原発の構造を教えた」と、ある電力会社幹部は嘆いた。新設の規制庁では、経験と知識がない役人が散見されるそうだ。
IAEA(国際原子力機関)は今年1月、日本の原子力規制政策を調査して「職員の力量向上が必要」「被規制者とともに(中略)安全文化の浸透に向けた努力をすべきだ」という異例の勧告を行った。
研究者は「IAEAは遠回しに『規制政策が下手だ』と指摘した。油断で福島事故が起こったが、今は逆に『あつものに懲りて膾(なます)を吹く』で、過剰規制の問題が目立つ。原発の安全性が向上したか疑問に思う面がある」と嘆いた。
原子力規制は専門的すぎて、メディアも政治家も問題を指摘できない。監視が緩い状況のなかで「下手な行政」が行われ、日本のエネルギーの姿をおかしくしている。規制委の審査の遅れで、原発の停止が長引く。
原発の代わりの化石燃料の費用増加分が、2012年度から15年度までで約11兆円と巨額になった。行政機関が日本経済の負担を増やしているのではないか。
この現実を知ったうえで、負担を受ける私たちは原子力規制の適正化を求めていかなければならないだろう。
<参考リンク>
■原子力規制委の田中俊一委員長は、かつて、旧原研労組の教宣部長を務め、日本共産党とパイプがあった
http://www.asyura2.com/13/cult11/msg/696.html
■<学者が一番政治的>原子力規制委員会に潜む活動家? 規制委員会の「ガラパゴス学者」たち
http://www.asyura2.com/15/genpatu43/msg/121.html
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
▲上へ ★阿修羅♪ > 原発・フッ素45掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。