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関西電力高浜原子力発電所〔PHOTO〕gettyimages
高浜原発再稼動を強行した原子力ムラは、完全に「メルトダウン」している 5年前の悲劇は再び起こる 古賀茂明「日本再生に挑む」
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/48125
2016.03.10 週刊現代 :現代ビジネス
関西電力高浜原子力発電所4号機(福井県・高浜町)で事故が相次いでいる。
最初の事故は、2月20日。原子炉補助建屋で、放射性物質を含む計34リットルの水が漏れた。関電は外部への放射能の影響はなかったというが、真偽は不明だ。原因は、後に「単なる」弁のボルトの緩みだと発表された。
この事故で驚いたのは、緩みのあったのと同様の弁約80ヵ所のボルトを点検しただけで、再稼動を進めてしまったことだ。
ボルトの緩みは、単純だからこそ深刻な問題だ。原発の中には数え切れないほどのボルトがある。当然作業ミスは起きる。それを回避するために二重三重のチェックが課されたはずだ。
それでもなお緩みがあったということは、そうした手順を十分に実施していなかったことを意味する。ならば、すべてのボルトを再点検すべきだろう。
ところが、原子力規制委員会はそういう指示を出さなかった。
朝日新聞によれば、今回程度の放射能漏れ(6万ベクレル)は、原子力規制委員会に報告しなくて良いということだ。今回は、関電から規制委に報告されたが、ルール上は報告なしでも済むということは、規制委は「少量の放射能漏れは問題なし」と考えているということになる。
最近、東電が'11年の事故当時に、メルトダウンの基準を見落とし、それを5年も隠していたことが判明した。他の電力会社も、過去において、報告義務があっても、たびたび事故を隠蔽してきた前科がある。
規制委の考え方は、小さな放射能漏れは無視してよいという解釈を生む。それは、報告義務の基準値を上回っても、「少しなら大したことはないから報告は不要だ」という意識を誘発するに違いない。規制委が安全意識を麻痺させ、原子力ムラの偽りの「安全神話」復活に手を貸しているのだ。
2月26日に4号機再稼動が強行されて、「本当に酷い話だ」と思っていたら、また「4号機緊急停止!」というニュースが飛び込んできた。水漏れ事故からわずか9日後、発送電を始める予定の2月29日だ。
今回は技術的な理由で原子炉の起動作業からやり直す必要があるとのことだが、それでも、再稼動の方針が揺らぐことはない。こんなに事故が続く原発を動かすのはもう止めてくれと悲鳴を上げたくなるが、どういうわけか、今回もマスコミの報道は小さい。
折しも、2月24日には、同じ高浜原発の1、2号機が60年稼動させることを前提にした規制基準の適合性審査に合格した。事故が多発する4号機は稼動後約30年。1、2号機はこれよりさらに古く、約40年。これを「例外的に」さらに20年も運転延長を認めるという。
高浜では震災対策用の免震重要棟建設も本格的な避難訓練も行われていない。さらに相次ぐ事故。それでも再稼動強行という驚きの現実だ。憤りを超え、あ然とする。
民主党と維新の党が合流しても両党の本音は再稼動容認。共産党に頼っても力はない。
脱原発を願う国民の間には、また原発事故を経験するしかないのかという悲観論が漂う。しかし、諦めてはいけない。3・11にはまた、官邸前に立って声を上げよう。
『週刊現代』2016年3月19日号より
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