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「メルトダウンの判定」東電のマニュアルに明記[NHK]
2月24日 15時17分
東京電力は、福島第一原子力発電所の事故発生から2か月たって、核燃料が溶け落ちる「メルトダウン」が起きたことをようやく認め大きな批判を浴びましたが、当時の社内のマニュアルでは事故発生から3日後にはメルトダウンと判断できたことを明らかにし、事故時の広報の在り方が改めて問われそうです。
福島第一原発の事故では1号機から3号機までの3基で原子炉の核燃料が溶け落ちる「メルトダウン」、「炉心溶融」が起きましたが、東京電力はメルトダウンとは明言せず、正式に認めたのは発生から2か月後の5月でした。
これについて東京電力はこれまで、「メルトダウンを判断する根拠がなかった」と説明していましたが、事故を検証している新潟県の技術委員会の申し入れを受けて調査した結果、社内のマニュアルには炉心損傷割合が5%を超えていれば炉心溶融と判定すると明記されていたことが分かりました。
実際、事故発生から3日後の3月14日の朝にはセンサーが回復した結果、1号機で燃料損傷の割合が55%、3号機では30%にそれぞれ達していたことが分かっていて、この時点でメルトダウンが起きたと判断できたことになります。
東京電力は事故後にマニュアルを見直し、現在は核燃料の損傷が5%に達するより前の段階でメルトダウンが起きたと判断して公表するとしていますが、事故から5年近くたって新たな問題点が明らかになったことで、当時の広報の在り方が改めて問われそうです。
福島県「情報提供しっかり」
メルトダウンを巡る東京電力の対応について、島県原子力安全対策課の菅野信志課
長は、「原子力発電所の事故の際、状況を迅速、的確に通報することが大事なので、当時、早く伝えてもらえていればと考えている。福島第一原発では、現在、廃炉に向けてさまざまな取り組みが行われている。今回の対応を教訓に、情報提供や通報をしっかり行ってもらいたい」と話しています。
新潟県知事「隠蔽の背景など明らかに」
新潟県の泉田裕彦知事は、「事故後、5年もの間、このような重要な事実を公表せず、原発の安全対策の検証を続けている県の技術委員会に対しても真摯(しんし)に対応して来なかったことは極めて遺憾。メルトダウンを隠蔽した背景などについて今後の調査で、真実を明らかにしてほしい」というコメントを発表しました。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160224/k10010420291000.html
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