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https://www.sankeibiz.jp/business/news/180326/bsc1803260500003-n1.htm
オリックス、地熱発電所の開発推進 電源を多様化 各地で掘削調査急ぐ
リース大手のオリックスが地熱発電事業に力を注いでいる。昨年3月に八丈島の地熱発電所の運営権を取得したほか、北海道や東北などで地熱発電所の建設に向けた掘削調査なども進めている。
潜在能力に期待
地熱発電は蒸気を発生させるために化石燃料を使用しないため、二酸化炭素(CO2)排出量は火力発電と比べて約20分の1とされる。地球環境にやさしいクリーンエネルギーだ。
しかも、日本は火山活動が活発で、地下に眠る地熱資源は米国、インドネシアに次ぐ世界第3位とされる。太陽光発電、風力発電といった再生可能エネルギー事業の拡大を目指すオリックスは国内の地熱発電が持つポテンシャル(潜在能力)の高さに期待をかけている。
オリックスは同社グループが運営する「別府 杉乃井ホテル」(大分県別府市)で、自家用として国内最大規模となる最大出力1.9メガワットの地熱発電所を所有・運営している。発電した電力はホテルの電気設備で使用、ピーク時の使用電力の約3分の1を賄っている。また、昨年3月には東京都八丈町との間で地熱発電利用事業に関する協定を締結した。
地熱発電事業は国内だけにとどまらない。昨年には地熱発電設備の設計・製造などを手掛けるオーマット・テクノロジーズに出資した。出資額は約6億2700万ドル(約649億4000万円)で、オリックスは資本提携を通じ、日本やアジア地域での地熱発電事業を強化していく考えだ。
地熱発電は火山の多い日本に適した電源ともされるが、普及が進んでいない。日本の総発電量のうち地熱発電量の比率は1%未満だという。
その要因の一つに挙げられるのが開発期間の長さだ。「掘るまで3年」(環境エネルギー本部事業開発部第四チームの田巻秀和課長代理)と指摘するように、開発候補地の多くが温泉地や観光地になっているため、地元との調整が必要となる。その後、地質調査や発電所の建設作業などが始まるため、実際に発電までに10年以上の期間がかかるケースも珍しくないという。
北海道・東北で6件
コスト面も大きな課題となる。地質調査は地面に1000〜3000メートルもの深さの穴をいくつも掘るため、数億円の費用がかかる。期待通りの発電が見込めれば問題ないが、想定した発電量が得られない場合もある。しかも、開発期間の長さから計画・調査段階で想定していなかったエネルギー価格の下落や発電所建設に必要な資材価格の高騰などで、事業そのものが採算割れとなるリスクもつきまとう。
それでもオリックスがハイリスクビジネスに挑むのは、電源の多様化にほかならない。再生エネルギーの中でも太陽光発電は、曇りの日や夜間では十分な発電を行うことができない。しかし、地熱発電は地熱エネルギーを利用するため、天候や時間帯で発電量が変化しない。「地熱は24時間安定した発電が可能だ」(田巻氏)と強調する。再生可能エネルギーによる安定的な電力供給には地熱発電は欠かせないという。
そこでオリックスは現在、地熱発電所の建設に向けた調査を急いでいる。北海道函館市南茅部地区や秋田県湯沢市矢の沢地域など北海道や東北で6件の調査を進めている。函館市南茅部地区の案件は最大出力6.5メガワット程度で、これまでの掘削調査では地熱発電に適した地層が確認されたという。
同社が開発ターゲットとするのは出力2メガワット以上の中規模なものになる。「全国で中規模の地熱発電所を早期に立ち上げ、大きく育てていきたい」(田巻氏)と力を込める。
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