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「一帯一路」戦略の推進、東北地区の全面振興を後押し
タグ: 一帯一路
発信時間: 2016-05-18 15:47:27 | チャイナネット
中国東北部の振興を図る「中国共産党中央国務院の東北地区等旧工業基地の振興に関する若干の意見」が先ごろ発表された。「意見」で、「一帯一路」(シルクロード経済ベルト、21世紀海上シルクロード)戦略への積極的な参与を通じて、東北地区が中国北部の対外開放における重要な窓口、北東アジア地域協力の枢軸になるように導くという方針が示された。
「一帯一路」戦略が打ち出されて以降、東北各地は積極的に応じ、輸送や物流ルートの整備などで顕著な成果を上げている。過去1年間にわたり、黒竜江省は「竜江陸海シルクロード経済ベルト」計画を基に、インフラ面の「互聯互通」(相互連携・相互接続)を強化し、ロシアが進めている極東開発・建設との連動を図っている。また、黒竜江省は「東部陸海シルクロード経済ベルト」構想を掲げ、ユーラシア大陸を跨ぎ、太平洋とバルト海沿岸の国々を繋ぐクロスボーダー輸送体制の構築を模索している。
交通網の整備が加速するなか、ロシアとの協力強化を重点に、黒竜江省で全方位的な対外開放の局面が形成されつつある。「黒竜江省陸海シルクロード経済ベルト」建設指導チーム弁公室の彭介林・副主任によると、綏芬河、黒河、東寧、同江などの国境都市で、それぞれの優位性と特色を生かした国境地域経済が台頭。クロスボーダーEC(電子商取引)も活気を見せている。黒竜江省からロシア向けに発送した国際郵便小包は昨年で1385万3000件に上り、同省の対ロシア貿易額は中国全体の15.9%を占めた。
吉林省では、長春・吉林・図們江区域の開発が2回目の5カ年計画を迎え、取り組みが実を結んでいる。輸送や物流ルートの整備で成果を上げ、対外開放が加速し、地域産業の分業・協業も前進。東へは日本と結ぶ新たな海上輸送ルートを築き、西へはロシア、モンゴルとの協力に注力。「一帯一路」の北東アジアへの延伸に同地域の重要性が高まりつつある。
遼寧省は東北と関内を結ぶ交通要所で、ユーラシア輸送ルートの入り口にも位置する。沈陽、大連、丹東、錦州、営口など港湾都市を抱える遼寧省は地理的な優位性を生かし、「一帯一路」戦略に積極的に参与。同省で昨年の陸上・海運複合輸送によるコンテナ輸送量は23%増。また、大連港が推進している中国・韓国・ロシア国際物流ルートの整備が進展し、営口の中韓自由貿易モデル区の建設も全面的に始動。東北東部経済ベルトから海に繋がる新ルートの構築に向けた丹東の取り組みも加速している。
東北各地の幹部は、「積極的な連携と貿易・輸出の強化を通じ、不利な経済情勢を乗り越え、改革に主眼を置く東北振興策を進めるための原動力と時間を手に入れた。“一帯一路”戦略における東北の位置付けが同地域に新たな目標と課題を明示し、東北にとってチャレンジであり、チャンスでもある」と口をそろえた。
北東アジアの多くの国も多国間協力の新構想を打ち出している。韓国の「ユーラシア・イニシアチブ」、モンゴルの「草原の道」、ロシアの「ユーラシア経済連合」はいずれも東北振興にとって有利な外部環境を提供している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年5月18日
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