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野党共闘を進める際の基本は何か。
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15年10月10日 永田町徒然草
次の国政選挙において、自公“合体”政権と対峙する野党が協力して戦えば、その選挙で自公“合体”政権に勝つことができるか。今日はこの問題について、私の考えを述べてみたいと思う。まず結論から述べよう。野党が本気で協力して闘えば、「野党は必ず勝つことができる」ということである。こんなことは実に簡単なことであるのだが、その簡単なことだ出来ないから、自嘲を含めて“所詮は野党”などと言われてきたのである。
最も直近に想定される来年の参議院通常選挙において、野党は自公“合体”政権に勝つことができるか。私はあまり楽観していない。“野党が本気で協力して闘う”という態勢がまだでき上がっていないからである。その態勢がいまはできあがっていないが、その態勢ができあがる可能性があるかと問われれば、「それは微妙である」と言わざるを得ない。何故なのだろうか。
問題は野党の本気度なのである。選挙に臨む者は、誰だって勝ちたいと願っているだろう、と多くの国民は思っている。ところが必ずしもそうではないのである。長い間、わが国の国政選挙に携わってきたきた私の率直な見方なのである。野党の本気度とは、いったい何か。私にいわせれば、「本気で、自公“合体”政権を敗北させなければならない」と思っているかどうなのである。言い方の違いに過ぎない思えるかもしれないが、この違いが実は大きいのである。
そもそも「生まれも育ちも違う野党が、なぜ協力し合って闘うというのか」という原点に立ち返って考えれば、その理由は極めて簡単であろう。それは多くの国民の思いに反して、自公“合体”政権が安保関連法案をあのような形で可決成立させたからである。国民がその思いを達成するには、次の国政選挙から自公“合体”政権を敗北させていかなければならないからである。
ところで、安保関連法案が可決成立された頃の多くの国民の思いは、いったい何だったのであろうか。安保関連法案に対する私の考えは、永田町徒然草で述べてきた。しかし、それは私の考えに過ぎない。なぜ多くの人々があのように反対しているのか。私はそれが知りたくて、何度も何度も反対行動の現場に行ったのである。「その思いとは、これだ」と一言でいう自信は私にまだない。たぶん誰も一言ではいえないのではないかと私は思っている。
この問題が、実はいちばん大事なのであるが、それはこれから始まる運動が示してくれる。問題の解決は、いつも現場にあるからだ。次の国政選挙から自公“合体”政権を敗北に追い込んでいく運動が盛り上がっていくとしたならば、それは「憲法9条に違反する安保関連法案をあのような形で可決成立した自公“合体”政権の暴走を止める、そして安保関連法を廃止する」ということになると思う。いずれにせよ、あの頃に多くの国民が抱いた思いは、尋常ならざるものであった、と私は考えている。
尋常ならざる思いをもって、反対行動に集まってくる多くの人々を見て、“鈍感な”野党も、これ尋常ならざる事態が起こっていると思い始めたのであろう。これをやはり“鈍感な”安倍政権がどのように受け止めたか、私は知らない。その中身はいろいろなものがあるが、多くの国民は安倍政権に辟易としているというのが実態なのである。ところが、この安倍政権に待ったをかけて呉れる政党がないというのが、多くの国民の率直な気持ちなのである。
これは安保関連法案が持ち上がってからの話ではない。以前から実はそうだったのである。今回の安保関連法案が「安倍首相・安倍政権・自公“合体”政権は嫌いだけれど、これに代わって自分の一票を入れる政党がない」という絶望的状況を何とかしなければならないと野党が気付いたとしたならば、失ったもの以上のものを国民は手にすることになる。
野党共闘について幸いにも動きが出てきた。しかし、多くの国民の期待に反し、そのテンポは緩い。いったい何を考えているのだと多くの国民は思っている。多くの国民は、何も完璧な野党など期待していないし、そんなものを作る能力があるとも思っていない。「うん。これならば自分の一票を入れても良い」というものを作ればそれで良いのだ。
れからの闘いを進める上で、いちばん大事なことは何であろうか。それは、「一利を興すは、一害を除くに若かず」という耶律楚材の言葉ではないだろうか。この言葉の意味は、永田町徒然草No.270「興一利不若除一害」に譲るとして、多くの国民が除いて欲しい願っている一害は、紛れもなく安倍首相その人である。安倍首相を除いた後のことは、その時に考えれれ良いことなのだ。現実の政治とはそういうものである。
今日はこのくらいにしておこう。それでは、また。
- 大臣経験の元代議士にあるまじき政権構想合意は不要の妄言:安倍氏排除は山口4区に大量移住戦術:大阪市長選問題補足 あっしら 2015/10/11 04:32:25
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