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(回答先: 日本には、勝敗政治ではなくて長屋の寄合的な、調整型の政治が長らく文化としてあった。今それが崩れようとしている/立野純二 投稿者 仁王像 日時 2015 年 9 月 18 日 20:10:57)
上で取り上げたかったのは、最後の段落であった。中島氏は「保守政治の崩壊」をダイレクトに指摘しているが、立野氏もここで同じ意味合いで指摘していると思う。期せずして宮崎学氏も同様の意味で指摘している(「現代ヤクザの意気地と修羅場」や「ラスト・ファミリー」)。
宮崎氏によると、端的に言って暴対法や暴俳条例によって、徹底的に締め上げられヤクザは非常に生きにくくなっている。暴俳条例は憲法違反の疑いのある内容なので、法律という形をとらず各地方での条例という形をとっている。社会の底辺にあった「やさしさ」は喪失し、ヤクザでも自殺者が出ている。子女が学校でいじめられる、入園を断られる、銀行口座が開設できない、などさまざまな実態を報告している。
そして一部紹介したように(下に補強再掲)、憲法の基本精神が空洞化しており、日本の崩壊は始まっている警告するのである。
ヤクザはこれまで共同体の秩序や治安維持の役割も果たしてきた側面もある。さまざまな犯罪が発生しないよう、また事件があっても犯人に当たりをつけ警察と協力する関係もあった。しかし今や完全な敵対関係にある。
宮崎氏によると暴対法や暴俳条例はアメリカの恫喝にも似た要請で生まれた。
こうした知見を勘案すると、憲法の形骸化や空洞化はすでに深く進行していてその延長線上に今回の戦争法案の強襲があるのではないかと考えるのである。
この点でも、政治学的により深く全面的に究明されていくことが求められる。時代の申し子はもっと必要とされる。宮崎氏を時代の申し子としたいが、「時代の申し親父」ぐらいにしておく。
(注)暴対法は、「年次改革要望書」で求められた。ヤクザがいると、アメリカのゼネコンや不動産屋が日本に進出できないという理由。
(注2)自民党議員の秘書を努めたことのある人物の述懐を聞いたことがある。「足して2で割る」のが自民党の政治だと。保守政治が全般的にいいとは思わないが、伝統的な良さもあったものと思う。
『現代ヤクザの意気地と修羅場〜現役仁侠100人の本音』宮崎学/双葉社‘14年の(はじめに)から
「暴力団」という警察用語も50年代からマスメディアが使い出したものであり、ヤクザの排除に警察とメディアが二人三脚を始めてからは本来の「ヤクザ」とはニュアンスがかなり異なってきた。
だが、最近のようにヤクザが銀行口座を作れず、合法のビジネスもできないという状況は、ヤクザに「息をするな」と言っているのと同様であり、過去に例がない。ここまでの異常事態はかつてなかった。
こうした事態の背景には暴排を大義名分としてさらなる利権を獲得したい警察や、ヤクザという「日本文化」への批判を口実にしたアメリカによる日本の金融資本の再支配の目論みが見え隠れする。
そしてこれらの原因は、憲法の崩壊にあると考えている。
論じられるべき「憲法問題」とは、「第9条」だけの問題ではない。基本的人権から表現の自由まで、もはや現行憲法は、政府によって全体的かつ多角的に空洞化されつつある。
憲法という日本の根幹の崩壊、すなわち日本そのものが崩壊していく過程の一つとして、「暴力団排除」も進んでいるのではないか。そんなふうに思うのだ。
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