http://www.asyura2.com/15/senkyo192/msg/584.html
Tweet |
(回答先: 安保法案と内閣法制局、そして最高裁の違憲立法審査権。なぜ安保反対政党は訴訟に訴えないのか 投稿者 taked4700 日時 2015 年 9 月 11 日 23:53:33)
「警察予備隊違憲訴訟」で示した1951年10月8日最高裁大法廷判決が参考になります。
社会党委員長鈴木茂三郎氏が、保安隊及び自衛隊の前身である警察予備隊の設置について憲法第9条に反するという訴えを直接最高裁判所に対し行ったものです。
日付でわかるように、この判決は連合国軍による占領中に出されたものです。
警察予備隊は、日本国国会の立法措置に基づき設置された組織ではなく、いわゆる「ポツダム政令」である「警察予備隊令」(昭和25年政令第260号:GHQの指示に基づき内閣が制定し天皇が公布)により設置された武装組織です。
最高裁は、「訴え却下。最高裁大法廷は全員一致で、訴えを不適法とした。すなわち、日本の裁判所が行えるのは司法権であり、司法権を行使するには具体的な訴訟の提起を必要とする。具体的な訴訟が提起されないのに憲法及びその他の法律等に判断を下す権限はない。また、司法権の範囲内において下級裁判所も違憲立法審査権を行使でき、逆に今回のような裁判はいかなる裁判所も裁判権を有しない」という判決を下しました。
簡単に言うと、「具体的な権利義務や法律関係がない訴えについて裁判所の違憲審査権は及ばない」と「門前払い」したことになります。判決では、警察予備隊の違憲性についてはまったく触れていません。
最高裁の判断を全面的に支持するわけではありませんが、手続き論的に言えば、社会党委員長鈴木茂三郎氏は、「警察予備隊令」の違憲性をダイレクトに問うのではなく、違憲の組織である警察予備隊を運営していくための財政支出を差し止める内容で訴えるべきだと思っています。
憲法上は設置も可能だと思っていますが、「憲法裁判所」に関する法規定がない現状を考えると、新安保法制が成立し、それに基づく自衛隊の発動ないし財政支出が行われようとしない限り、違憲審査に持ち込むことは難しいと思います。
新安保法案の成立前の訴えとなれば、“司法権による立法権の侵害“と判断できるため、確実に門前払いされるでしょう。
それでも訴えを起こし続けることに意義があると思っていますが、最高裁は、憲法第9条に係わる問題について、砂川事件最高裁判決と同じように、「統治行為」論で違憲審査から逃げるでしょう。
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK192掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。