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(回答先: 消費を読む勘所(2)増税前の水準いまだ届かず 投稿者 あっしら 日時 2015 年 8 月 23 日 02:50:36)
消費を読む勘所
(4) 消費飽和でなく所得低迷
個人消費の長期的な傾向を決めるのは収入、すなわち家計の可処分所得の動向だ。個人消費の伸び率は徐々に低下している。1980年代は平均6%程度だったが、90年代は2%台、2000年以降は0%台になった。可処分所得の伸びも同様に鈍化傾向が続く。
個人消費が低迷する原因として、欲しいものがないからだという「消費飽和論」が取りざたされることが多い。しかし消費低迷下でも、薄型テレビ、ハイブリッドカー、スマートフォンなど魅力的な新製品は次々と生まれ、これらの需要は大きく拡大した。それでも消費全体が伸び悩んでいるのはなぜか。所得が増えないため、ほかにお金を使えないからだ。
可処分所得が増えない主因は、90年代後半から企業がリストラを進め、雇用・賃金が伸びなくなったことだ。国内総生産(GDP)統計の雇用者報酬は最近持ち直し、10年度から5年連続で増加している。だが、14年度の水準は97年度のピーク時よりも10%近く低い。
超低金利の長期化によって受取利子が激減したことも家計の可処分所得が減る一因だ。さらに、物価下落時に年金額を据え置いた過去の特例水準の解消が13年度から始まった。年金支給額の削減も年金生活者の所得を大きく下押ししている。
個人消費が本格的に回復するためには、可処分所得を増やすことが不可欠だ。日銀の異次元緩和は長期化が避けられず、家計の利子所得が大幅に増えることは当面期待できない。14年度に始まった賃上げが中小企業も含めてさらに広がるかどうかが、先行きの個人消費回復の鍵となりそうだ。
(ニッセイ基礎研究所)
[日経新聞8月7日朝刊P.31]
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