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(回答先: 村山談話の「侵略・おわび」、首相「再度書く必要ない」(朝日新聞) 投稿者 赤かぶ 日時 2015 年 4 月 20 日 23:30:05)
昨夜BSフジで放送された「プライムニュース」に出演した安倍首相の言動は見聞きした。
コメント欄に転載されている他のメディアの記事も似たようなものだが、朝日新聞が見出しを「村山談話の「侵略・おわび」、首相「再度書く必要ない」」としたのは、“早漏”の典型のような異様な反応だと思う。
安倍首相は、同じことを再度書く必要はないとは言っても、「反省」や「お詫び」に類する表現を使わないとは言っていないからである。
安倍首相に対して「反省」や「お詫び」に相当する文言を入れたほうがいいという助言的記事であれば意味はあるが、「反省」や「お詫び」は入れ込まないという憶測であれこれ書くことに意味があるとは思えない。
これまで何度か投稿したが、日本国総理大臣は、国民及び天皇のため、歴史の節目には自分の言葉で「反省」と「お詫び」を諸外国に対し発信してもらいたいと強く願っている。
敗戦記念日などで首相が先の戦争に関して発する言葉は、「歴史認識」ではなく、「政治判断」なのである。
また、いくら“未来志向”と言ってみたところで、先の戦争に関わる談話や演説なら、被害者が過去の戦争のことはもういいこれからのほうが重要だと思うような内容にすべきであり、加害者である日本から“未来志向”を言い出すべきではない。
(安倍首相は村山談話を踏襲すると表明しているのだから、被害者=諸外国・加害者=日本という構図でいいはず。ただし、韓国と北朝鮮は、併合問題と敗戦を契機とした分離が問題になる)
個人としての内なる思いは複雑であっても、首相が反省とお詫びを表明することにより、国民はアジア諸国を始め世界で胸を張って活動できるし、天皇が「反省」や「お詫び」に類する政治的発言を繰り返さなくてすむ。
侵略の定義は定まっていないとか「河野談話」の見直しをしたいなどといった言動で、歴史修正主義や強硬右派愛国者とも目されている安倍首相が、きちんと、「反省」と「お詫び」を表明すれば、他の首相が行う「反省」や「お詫び」の表明に倍する効果があるだろう。
「歴史認識」や諸外国に言いたい“不平不満”は、民間(一般国民)レベルで論理的実証的に発信すればいいのである。
安倍首相が番組のなかで「同じことを入れるのであれば談話を出す必要はない」と言ったり未来志向の内容にしたいと言ったりしたことは事実だが、「反省」や「お詫び」に相当する表現を入れ込まないとは言っていない。
安倍首相の真意を“同じ内容を語るのであれば談話を出す必要はない”と推測すれば、その通りだと思う。
賞状などを授与するときに、最初の1枚だけで全文を読み上げて残りは「以下同文」で済ますのと実質的に変わらない軽い話になってしまうからである。
安倍首相には密かに村山談話を超える「反省」と「お詫び」の表明を期待している。
「侵略」のかわりに「多くの国に軍を派遣して武力を行使」と表現するのもよし、「お詫び」のかわりに踏み込んで「謝罪」と表現するのもいいだろう。
村山談話でさえ、「お詫び」であって「謝罪」という表現は使っていない。
ともかく、安倍首相及び安倍首相ブレーンは、「バンドン会議60周年記念演説→米国連邦議会上下合同会議演説→敗戦記念日談話」→中国戦勝記念日70周年(訪中するなら)という対外発信の時間軸と直接の対象を考慮しながら、それぞれの演説(談話)内容に知恵を絞っていると推察する。
安倍首相及び安倍ブレーンは、「反省」と「おわび」をすっ飛ばして“未来志向”を語ったところで、米国もアジア諸国も受け容れないことくらいわかっている。
一方で、安倍政権を熱狂的に支持する愛国右派的人たちから総スカンを食らうような表現は避けたいと思っている。
これからの数ヶ月が、安倍ブレーンが知恵を発揮する最大の見せ所であ。
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