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ラットの心臓細胞で泳ぐ「人工エイ」 ハーバード大学が作製に成功
「生きた細胞組織を利用した機械」を追求する動きが拡大
米ハーバード大学の研究者らは、遺伝子を組み換えたラットの心臓細胞によって動く「人工エイ」を作成した(英語音声、英語字幕あり) Photo: Karaghen Hudson and Michael Rosnach
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ROBERT LEE HOTZ
2016 年 7 月 11 日 18:27 JST
本物の心臓をロボット工学に取り込む――米ハーバード大学の研究者らは7日、遺伝子を組み換えたラットの心臓細胞によって動く「人工エイ」を作製したと発表した。
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専門家らによると、「生きた細胞組織を利用した機械」を追求する動きが世界規模で急速に広まっているという。米欧の十数カ所の研究所では、本物の筋肉を使った人工腕の設計から遠隔操作できるモーターの付いた精子まで、生きた細胞を用いて従来型ハードウエアの欠陥を補う実験が生物工学の専門家らによって進められている。
研究の進歩を示す最新事例として、ハーバード大学・ワイス応用生物学エンジニアリング研究所で研究者20人のチームを率いる生物工学者、ケビン・キット・パーカー氏は心臓を鼓動させる細胞を使い、いかにして人工の有機体を柔軟に動かせるかを実証してみせた。
研究チームが提示した実験装置は、ゆるやかに波立つエイの動きを模した、柔らかく、自力で泳ぐ物体だ。それは羽のようにしなやかなヒレをなびかせ、筋肉細胞のみを動かす青い光に従って体を曲げたり回転したりしながら、障害物のあるコースを自ら進むことができる。
ハーバード大学の研究者らは自走する最初のひな形を開発するのに3年ほどを要したが、いまや1週間ほどでこうした(実際のエイよりもかなり小さい)「バイオボット」を作製することができる。
‘「私たちが使う素材はひとつまみのラット、ひとつまみの心臓移植細胞、ひとつまみの金だ」’
—ケビン・キット・パーカー氏(ハーバード大学・ワイス応用生物学エンジニアリング研究所の生物工学者)
それぞれの装置は金でできた柔軟性のある骨格を基に作製されている。研究者らはこの骨格に柔らかく弾力性のあるシリコンを何重にもコーティングし、ヒレの形に仕上げる。その後、彼らは実験室のラットから取り出した20万個の生きた心臓細胞を単一層にして付け加える。通常、心臓細胞は自発的に収縮と拡大を繰り返すが、これらの細胞は藻類の遺伝子を加えて組み替えられており、一定の青い光の波長にさらされた時に収縮するようになっている。
パーカー氏は「私たちが使う素材はひとつまみのラット、ひとつまみの心臓移植細胞、ひとつまみの金だ」と述べた。
研究者らによると、心臓の筋肉細胞は光に反応して収縮と拡大を繰り返すため、ヒレが上下にたなびくのだという。パーカー氏は「行き先をコントロールできるし、速度も制御できる。(ヒレの)うねりの速度、泳ぐスピードまで管理できるのだ」と話した。
パーカー氏らはこの研究成果をすぐに商用化する計画はないものの、いくつかの関連技術を特許申請した。現時点では、この事業は学ぶための経験なのだという。
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http://jp.wsj.com/articles/SB10368883563906114164704582182302070499954?mod=wsj_nview_latest
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