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米への敵意を隠さないプーチン大統領 Abaca/AFLO
元米国防長官 「米ロ戦争」「核爆弾」にも言及
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160225-00000018-pseven-int&p=1
SAPIO2016年3月号
作家・落合信彦氏は今、この地球上に3つの「戦争の火種」がくすぶっていると指摘する。「米ロ」「朝鮮半島」、そして「サウジアラビアとイラン」だ。カーター政権の国防次官やクリントン政権の国防長官を歴任したウィリアム・ペリー氏も「米ロ戦争」への懸念を隠さない。落合氏が指摘する。
* * *
プーチンは昨年末、ロシアの安全保障戦略の新たな基本方針を示す文書に署名した。そこでは、世界的な課題や国際紛争の解決における「ロシアの役割」が拡大しているとした上で、アメリカを名指しして、「安全保障上の脅威である」と批判した。
一方的なクリミア侵攻を考えれば分かる通り、世界の安全を脅かしているのはプーチンに他ならない。にもかかわらず、「アメリカが悪い」とケンカを売ったのだ。
ロシアは、原油安で収入が激減し、失業率が上昇している。通貨ルーブルも急落し、もはや財政は破綻寸前だ。プーチンは、国内の矛盾を解決し、圧政から国民の目をそらすには戦争を始めるしかないと考えているに違いない。ヒトラーと同様、独裁者は皆そう考えるものだ。
プーチンは、自らの立場を守るためなら戦争など厭わないし、人命を顧みない。なにしろ、自分に都合の悪い人物は次々に“消す”ような男である。
2006年には、もっとも著名なロシアのジャーナリスト、アンナ・ポリトコフスカヤが自宅アパートのエレベーターで4人の暗殺者に射殺された。事件はヨーロッパやアメリカで大きな波紋を呼び、それぞれの政府は透明な事件解決をロシア政府に要請した。私は彼女をもっとも素晴らしいジャーナリストとして尊敬していたので、その後のロシア政府の動きを注視していた。
なぜアンナが殺されなければならなかったのか? それは彼女がロシアという国を救うために、真っ向からプーチンの性格や政策を批判したからだ。何も言えない国民の代わりとして、最前線に立ったのだ。
ヨーロッパ側は、すぐさまロシア政府に対してスピーディかつ正義を重んずる調査結果を出すよう厳しい決議書を送った。しかしプーチンに握られているロシアはそんなことは屁とも思わない。事件に対するロシア政府の対応は、いつものようにカタツムリのようなものだった。3人の容疑者を捕まえたが、明らかにポリトコフスカヤ暗殺の真相とはかけ離れていた。
無理矢理の捜査であることは明らかだった。2009年、3人は陪審員により無罪となった。のちに最高裁が再捜査を命じ、彼らを含む5人に有罪判決が下るが、黒幕がプーチンであることは明白だ。
プーチンがそういう人物だからこそ、ウィリアム・ペリーは「米ロ戦争」にまで言及したのだ。決定的なのは、プーチンの暴走を止めるべきオバマに、その能力がまったく備わっていないことだ。
かつてジョン・F・ケネディは、第三次世界大戦前夜まで緊迫化したキューバ危機を巧みな交渉力と理性、そして実行力で切り抜けた。ケネディには、当時のソ連最高指導者・フルシチョフを説得し、思いとどまらせるだけの力があった。翻ってオバマはどうか。プーチンがクリミアに侵攻し、中国が南シナ海で暴れ回り、世界がテロの恐怖に晒されている中で、まったく指導力を発揮できていない。
ペリーは講演の中で、「世界のどこかに、核爆弾が落ちるかもしれない」「世界中のテロリストが、いま劣化ウランを集めている。イエローケーキ(ウランを大量に含む黄色い粉末)も持っている。もし劣化ウラン弾がアメリカの都市に落ちたら、8万人規模の犠牲者が出る」とも語っている。彼は冷戦時代から核戦争の脅威を研究し、核軍縮を進めてきた専門家だ。そのペリーが「核爆弾が落ちる」と懸念するのは、説得力がある。
アメリカがこの体たらくなら、プーチンが引き起こす“現代のキューバ危機”は止めることができないだろう。テロリストの劣化ウラン弾は日本で炸裂する可能性もある。平和ボケしている日本人には、その危機感がまったくない。
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