http://www.asyura2.com/15/kokusai12/msg/652.html
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脱税疑惑が記事になった途端首相職から遁走するという度し難い政治家安倍晋三氏を、自民党長老たちが恥ずかしげもなく再び首相に就かせた目的は、北東アジア外交に懸案を解決するためである。
米国と中国の意向もあり、12年9月に安倍氏が首相再任含みで自民党総裁に選任され、11月に当時の野田首相が解散を表明したのも、このような動きの一環である。
外交懸案には日中・日朝の二つがあったが、日中関係が水面下で改善を実現したことで、本命とも言える日朝国交正常化交渉の進展に焦点が当たっている。
14年12月に「消費税再増税延期」を理由として解散総選挙に打って出たのも、腹の据わらない安倍政権が日朝国交正常化交渉に費やせる時間を稼ぐためである。(日朝国交正常化が達成できないと、安倍氏がずるずると東京オリンピックのときも首相という馬鹿げた話が現実になるかも)
「拉致問題」の解決という前提が横たわっている日朝国交正常化は、どうあがいても、時の首相はとてつもなく火の粉を浴びてしまう政治的課題である。
今の日本で、イヤイヤでもそれに取り組む(取り組まざるをえない)政治家は、北朝鮮から破格の政治的恩義を受けている安倍晋三氏しかいないと思われる。
国民や多くの政治家は知らないが、米国・中国・韓国・ロシアの支配層は、安倍首相が日朝国交正常化をどうしても達成しなければならない“宿命”を背負った政治家であることを知っている。
北朝鮮を含む「朝鮮半島の非核化」は、今なお“生きている”05年9月19日の六者会合共同声明の内容を履行することでしか実現できない。
むろん、安倍首相も官房副長官として同行した小泉首相訪朝で合意した02年の日朝平壌宣言も、調査委員会は解体されたが14年のストックホルム合意も“生きている”。
[05年9月の合意内容]
1)北朝鮮は、すべての核兵器と核計画を放棄
2)北朝鮮は、核拡散防止条約及び国際原子力機関の保障措置に早期復帰すことを約束
3)米国は、北朝鮮に攻撃・侵略を行う意思がないことを確認
4)米国は、北朝鮮の核平和利用の権利を尊重して適当な時期に軽水炉提供問題を議論
5)米朝は、相互の主権を尊重、国交正常化のための措置をとる
6)日朝は平壌宣言に従って、懸案の解決を基礎として国交正常化のための措置をとる
7)6ヶ国は、適当な場で朝鮮半島の恒久的な平和体制について協議
これらの合意のうち、1)〜4)は既に履行されているが(4)は裏口からのようだが)、5)〜7)は未だ履行されていない。米国は、日朝国交正常化ののち(ミサイルもや核兵器問題が片付いたのち)、5)を履行する予定である。
08年12月以降開催されていない六者会合は、北朝鮮の態度云々のせいではなく、ミサイル輸出や核開発を断念する見返りのお金も含まれる日本の対北朝鮮経済協力金(1兆5千億円とも)が支払われる条件である「日朝国交正常化」が達成されない限り進展がないとわかっているから中断したままなのである。
※関連参照投稿
「対立か協調か 米中関係の行方: “戦略的無視”なのか核実験?直後でも北朝鮮を無視した一般教書演説」
http://www.asyura2.com/15/kokusai12/msg/347.html
「ロシア 北朝鮮に軍事技術を供与したという非難を否定:プルトニウム製造は英国型黒鉛炉・ロケットには欧州製装置」
http://www.asyura2.com/15/kokusai12/msg/549.html
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米朝、平和協定で一時交渉 1月核実験実施で決裂[日経新聞]
2016/2/22 12:21 (2016/2/22 13:30更新)
【コロンビア(米サウスカロライナ州)=川合智之】米政府が朝鮮戦争終結に向けた平和協定を締結するため、北朝鮮と交渉に入ることで1月に合意していたことが21日わかった。合意から数日後の1月6日、北朝鮮が4回目の核実験を実施したことで交渉は決裂したという。米国務省が明らかにした。
米国務省のカービー報道官は21日、日本経済新聞の取材に「平和協定交渉を提案したのは北朝鮮だ。米は協議に非核化を入れなければならないとの立場を明確にしたが、北朝鮮は拒否した」と述べた。今回の交渉入りは、北朝鮮の非核化を目指してきた過去の米国の姿勢と矛盾しないとしている。
米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)によると、両国はニューヨークの国連代表部を通じて接触した。オバマ政権は2期目に入って北朝鮮と非核化を協議することを複数回模索したが、いずれも成功しなかったという。昨年のイランとの核合意と同様の協議を念頭に置いていたとみられる。
これまでオバマ政権は、北朝鮮が非核化に動くまで瀬戸際外交に応じず様子をみる「戦略的忍耐」路線をとってきた。今回、北朝鮮との交渉入りが表面化したことで、米が同路線を転換し、核問題に関する6カ国協議を経ず北朝鮮との交渉に応じることを検討していたことが明らかになった。
北朝鮮は核実験後、今月7日に事実上の長距離弾道ミサイルを発射。オバマ氏は北朝鮮への独自制裁法案に18日署名し、北朝鮮への資金の流れの遮断を目指す同法が成立した。
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM22H35_S6A220C1MM0000/?dg=1
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北朝鮮 核実験前に米に平和協定交渉持ちかけ[NHK]
2月22日 8時23分
北朝鮮が先月6日に核実験を強行する前、アメリカに平和協定を結ぶための交渉を持ちかけたものの、アメリカは核の放棄を交渉の議題とするよう求めて意見が折り合わず、交渉開始に至らなかったことが明らかになりました。
これはアメリカ国務省のカービー報道官が21日、明らかにしたものです。それによりますと、北朝鮮は先月6日に核実験を強行する前、アメリカに対し、平和協定の締結に向けた交渉に応じるよう求めてきたということです。
これに対し、オバマ政権は北朝鮮の提案を検討し、核の放棄も交渉の議題とするよう求めましたが、北朝鮮側に拒否されたということで、交渉の開始には至りませんでした。
北朝鮮はアメリカ側の対応を見て、核実験に踏みきった可能性もありますが、カービー報道官は、北朝鮮が交渉を求めてきた時期が核実験を強行した先月6日のどれくらい前だったかや、どの程度のレベルでの接触だったのかなど詳細は明らかにしていません。
北朝鮮はアメリカに対し、敵視政策をやめて平和協定の締結交渉に応じるよう繰り返し求めていますが、オバマ政権は北朝鮮が非核化に向けた具体的な措置を取らないかぎり、いかなる交渉にも応じないという姿勢で、立場の隔たりは埋まっていません。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160222/k10010417651000.html
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