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米国は反中ゲームにASEANを引き入れることができなかった[スプートニク日本語]
2016年02月18日 22:00(アップデート 2016年02月19日 00:46)
米国は、南シナ海の問題でASEAN(東南アジア諸国連合)加盟国の一体的な立場を反中国とすることができなかった。これは米国にとって、カリフォルニアで16日に閉幕した米国・ASEAN首脳会議の最も重要で不愉快な結果の一つとなった。
米国は今回の首脳会議で、南シナ海に関するASEAN共通の立場が形成されることに期待していた。米国は中国の行動が原因で、南シナ海では緊張が高まり、航行の自由への脅威が生まれていると考えている。
オバマ大統領自らがASEAN加盟10カ国を反中ムードにしようとした。オバマ大統領は首脳会議終了後の記者会見で、「我々は、緊張緩和のために、更なる開発、新たな建設、係争海域の軍事化の禁止を含む、南シナ海での現実的な措置の必要性について協議した」と述べた。
しかし最終的な宣言に盛り込まれたのは、紛争を平和的に解決するという米国とASEAN共通の望みのみで、南シナ海における「中国の非建設的な役割」については一言も言及されていない。
これについてモスクワ国際関係大学付属ASEANセンターのヴィクトル・スムスキー所長は、「スプートニク」のインタビューで、次のように語っている-
「南シナ海に関係する問題で中国との関係が部分的に緊迫している国々でさえも、中国との貿易および政治的パートナーとしての関係を損ないたくないと思っている。総括宣言には、中国に対する直接的な非難は盛り込まれていなかった。これはまさにASEAN諸国が、反中国的な立場の支持を望んでいないということを物語っている。ASEAN諸国は、米国が今回の首脳会議を開催した目的が、南シナ海問題を解決する調停者という米国の役割と、彼らがつくった環太平洋パートナーシップ(TPP)における米国の主導的立場を強化するためだということを理解している。もしASEANが反中国統一戦線の立場から行動したら、ASEANは従属者として米国の背後で操られることになるだろう。しかしASEANは、地域での中心的な役割を非常に大切にしている。」
中国国際問題研究院・南太平洋研究センターの沈世順(シェン・シシュニ)所長は、カリフォルニアで開かれた首脳会議の際に示された米国のアジア太平洋地域での政策を批判し、次のように語っている‐
「中国は、世界の平和や安定の問題で大きな役割を担っており、世界における中国の権利は高まっている。しかし米国はこれを認めようとしていない。米国は中国をライバルとみなしている。我々は、中国の力の高まりは全く自然なものであり、中国はその発展に応じて世界でさらに重要な役割を担うべきだと考えている。中国が国連の分担金を増加し、平和維持活動に参加しているのはそのためだ。しかしこれは米国にとって受け入れ難いものであり、米国は自分たちをあらゆることにおける指導者だと考え、中国のことは『幼い息子』だと考えている。これは正常ではない。我々は、アジア太平洋地域における米国の分離派的な役割ではなく、建設的な役割に期待している。」
中国外交部の洪 磊(コウ・ライ)報道官は、アジアには米国のための場所も中国のための場所も十分にあるため、争う方向へ進むのではなく、両国だけでなく全人類にとって有益な新たな道を進むべきだと発表した。
http://jp.sputniknews.com/asia/20160218/1632402.html
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米国はASEANとの関係発展で心構えを正すべき
人民網日本語版 2016年02月18日16:43
米西部時間16日、初めて米本土で行われた米ASEAN非公式首脳会議が閉幕した。今回の会議を中国に対してもめ事を引き起こす「理想的な場」と見なして騒ぎ立てる声があったが、最終的に発表された声明は期待したように「中国を名指し」することも、南中国海に明確に言及することもなかった。こうした結果は中国ASEAN関係の大きな背景の下では意外なことではないが、中国ASEAN関係を妨害する不健全な心構えはやはり十分に警戒すべきだ。(人民日報「鐘声」国際論評)
現在の世界において、ASEAN地域の発展の活力と戦略的重要性は高まり続けている。特に共同体構築を発表した後、国際・地域問題における役割は一層高まる。ASEANが米国を含む各対話パートナーと平等、友好、第三国を標的にしない協力パートナーを発展させることは、地域協力の深化、東アジアの繁栄・安定促進にとって積極的意義を持つ。だが、しばらくの間というもの、米ASEAN関係について一部の者が描き出した発展の道は建設的方向とは甚だしく異なる。今回の会議の開幕前後、フィリピンが南中国海仲裁を会議の議題とし、「仲裁」を成果文書に盛り込むよう執拗に望んだことに人々は留意している。フィリピンが一方的に申し立てた仲裁にASEANの「裏書き」を得る意図だ。同時に、ワシントンもASEAN各国がこれについて共通認識を形成することを推し進めたい考えだ。
南中国海問題をめぐり、同様の外交的駆引きはすでに過去数年間繰り返し出現してきた。だが最終的結果が再三示しているように、ASEANは各国の利益上の関心のバランスを比較的うまく取ることができ、特定の加盟国の一方的な主張に「操られる」ことはなく、大多数のASEAN諸国はASEANの信頼性と評判を損ない、東アジア協力におけるASEANの主導的地位を弱める行為に対して十分に警戒しており、ASEANが特定の一国の「指揮棒」に従って行動することを望んでいない。特定の域外国が南中国海問題に熱心に介入するのは、南中国海の安定を真に気にかけているからではなく、別の考えがあるからだ。今回の会議で最終的に発表された声明では、いわゆる「非軍事化」が再び騒ぎ立てられた。だが周知のように、域外国である米国が南中国海に頻繁に軍用機・艦艇を派遣して武力を誇示し、さらに一部の国を仲間に引き入れていわゆる合同巡航を行おうと企て、沿岸国の主権と安全を深刻に脅かしていることこそが、南中国海の軍事化を推し進めている最大要因だ。
南中国海問題の拡大はASEANの現実的利益にならない。南中国海問題の核心は領土と海洋権益の争いであり、中国とASEANの一部の国との問題であり、中国とASEANの間の問題ではなく、ましてやASEANと米国の間の問題ではない。中国とASEAN諸国の南中国海問題における意思疎通チャンネルはスムーズで有効であり、中国側はASEAN諸国が最初に提唱した「デュアルトラック・アプローチ」を支持し、南中国海問題を適切に処理する最も現実的で有効な道だと考えている。この軌道からそれて、外部勢力の干渉を引き入れ、悪意をもって摩擦や溝を大げさに宣伝するのは、問題の適切な処理に向けた努力を妨害し、破壊するだけだ。これはタイのプラユット首相が今回の会議で「各国は建設的対話を通じて溝を緩和すべきだ」と指摘した理由でもある。プラユット首相は同時に、南中国海における関係国の行動宣言が平和的解決策を探るうえで有効であることも強調した。
ASEANは大きく前進する歴史的発展期にあり、多くの国々がASEANとの関係発展に努力している。だが、これは私欲を満たして実現できるものではないことに気づくべきだ。邪魔をせずに手助けをする。こうした努力こそが各国が利益を得るウィンウィンの成果につながる。(編集NA)
「人民網日本語版」2016年2月18日
http://j.people.com.cn/n3/2016/0218/c94474-9018628.html
- なぜ日本は、ベトナムを「米中抗争」に引き込むのか?:越南も利口だから便益の供与は受けても引き込まれはしないが あっしら 2016/2/20 02:39:06
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