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(回答先: 金正恩体制3年 「独裁」の裏で:(上)外貨集め「出稼ぎ」5万人 貿易、中国へ依存なお:食糧事情は改善し、物価にも落ち着き 投稿者 あっしら 日時 2015 年 4 月 19 日 17:57:03)
金正恩体制3年 「独裁」の裏で
(下)軍部掌握へ兵器に力 周辺国とは対話進まず
13日、インドのニューデリーの外務省内で、スワラジ外相に追加人道支援を求める北朝鮮の李洙墉(リ・スヨン)外相の姿があった。北朝鮮の外相級として初のインド訪問は北朝鮮の厳しい経済事情をのぞかせた。
印の支持期待?
現地では別の見方が浮上している。4回目の核実験への支持取りつけが真の狙いだった――。ネルー大のシュリカント・コンダパリ教授は「いまの北朝鮮は中国との緊張関係が増しており、朝鮮戦争の際に中立の姿勢を示したインドの支持を欲している」と話す。
北朝鮮は核兵器を中心に比較的少ない費用で大量殺傷できる「非対称戦力」に力を注いできた。金正恩(キム・ジョンウン)第1書記が掲げる「核と経済の並進路線」は、軍事費で抑えた分を経済建設に回す戦略とされ、一定の成果を出しているとの見方もある。一方で、陸海空軍の通常兵器を再評価する動きがあると、日韓の北朝鮮専門家は注視する。今冬以降、戦闘機も参加する大規模な軍事訓練が続き、軍艦や潜水艦の建造も進む。
昨年来、正恩氏が前線の部隊を訪れ、戦車や潜水艦に乗り込んで自ら操縦する姿が北朝鮮メディアに頻繁に流れる。視察先で部隊への激励や記念撮影なども多かった金正日総書記とスタイルが異なるという。
「軍部を抑えるためだ」。北朝鮮情報に詳しい消息筋はこう分析する。30歳代前半の正恩氏は軍での十分な経験がなく、実力組織である軍の掌握に神経を使っているとされる。核だけでなく在来の兵器にも目配りすることで、軍の不満をやわらげているとの解説だ。
自らの側近や抜てきした人材であろうと、軍高官の階級やポストをめまぐるしく入れ替える統治手法も、自分以外の特定人物に権力が集まるのを防ぐ狙いが透ける。
軍事への傾斜は、周辺国との対話が思うように進まない現状の裏返しにも映る。
北朝鮮は米国と水面下で接触してきたが、オバマ大統領はインタビューで「残忍で圧政的。いずれこのような政権は崩壊するだろう」と厳しい態度を崩さない。中国との関係は13年の3回目の核実験強行で冷えている。習近平国家主席が友好国の北朝鮮より先に韓国を訪問し、朴槿恵(パク・クネ)大統領と会談。南北統一の可能性に触れたのも北朝鮮との溝を広げた。
動き出した米
韓国にも昨年10月に正恩氏側近3人を電撃派遣しながら、後が続かない。拉致問題をめぐる日本との協議も初回の再調査報告がずれ込んでいる。最近はウクライナ危機を逆手にとってロシアに急接近を図っている。もっとも、ロシアが狙うエネルギー構想は朝鮮半島全体を視野に入れる。ロ朝連携の効果は限定的だ。
日米韓は16日、米ワシントンで初の外務次官級協議を開いた。「中国に任せていた米国が動きだした」と日本政府高官は明かす。背後にあるのは4回目の核実験や長距離弾道ミサイル発射の可能性を懸念する声だ。北朝鮮で若い3代目の危ういかじ取りが続く。
(ソウル=峯岸博)
[日経新聞4月19日朝刊P.5]
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