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仏極右のマリーヌ・ルペン党首、父親を党から追放へ
2015.4.10(金) Financial Times
(2015年4月9日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)
フランス政界に激震、欧州議会選で極右政党が首位
フランスの極右政党「国民戦線(FN)」のマリーヌ・ルペン党首〔AFPBB News〕
フランスの極右政党「国民戦線(FN)」のマリーヌ・ルペン党首は、次の選挙に向けて党の浄化を図る中、党の創始者である父親のジャンマリの追放に動き出した。
深まるお家騒動の中で、マリーヌ・ルペン氏は、86歳の父親による数々の問題発言を受け、今年の地方選挙での父親の出馬に反対すると述べた。
ジャンマリ・ルペン氏は先週、ナチスのガス室は歴史の「細部」にすぎないとした過去の発言を擁護し、7日には、スペイン生まれのフランス首相、マニュエル・バルス氏を「移民」と呼んだと伝えられた。
また、右派雑誌リバロルの取材では、ナチス・ドイツと協力した戦時政権の指導者、フィリップ・ペタンを擁護し、戦後のフランス政府は彼に「厳しすぎた」と語った。
「焦土作戦か政治的自殺」に走る父親と決別
2011年からFNを率いているマリーヌ・ルペン氏は8日の声明で、次のように述べた。
「ジャンマリ・ルペンは身を落とし、焦土作戦と政治的自殺の間のどこかに入る戦略に出たようだ。名誉党首としての地位は、一見私にダメージを与えることを意図したが、残念ながら運動全体を襲った低俗な挑発でFNを乗っ取る権利を彼に与えるものではない」
同氏はさらに、父親がプロバンス・アルプ・コートダジュール地域で党代表として立候補することになっていた12月のフランス地方選挙について、党の支援を与えないことを本人に伝えたと語った。
FN副党首のフロリアン・フィリポ氏は「ジャンマリ・ルペンとの政治的対立は今や完全かつ決定的なものになった。マリーヌ・ルペンの指導の下で、速やかに決断が下される」とツイートした。
マリーヌ・ルペン氏は党を引き継いで以来、銀行国営化や通貨フランの復活などの経済問題により大きな重点を置くことで、人種差別主義と反ユダヤ主義のイメージを払拭し、党を政治の主流派へ移行させようとしてきた。
「私はブティックを経営するために、ここにいるわけではない。権力の座に到達し、その力をフランス国民の手に戻すためにここにいる」。同氏は先月、本紙(英フィナンシャル・タイムズ)のインタビューでこう語った。「それが私の役割だ」
突き詰めると、フランスの経済停滞の唯一の解決策はユーロからの離脱だと同氏は述べた。「ユーロ離脱は悲惨なことになり、カエルが空から降るとか、セーヌ川が血の川になるとか言われる。それほど多くの実務的問題はない」
FNは昨年の欧州議会選挙でフランス第1党となり、1972年の党創設以来、最大の勝利を収めた。先月の県議会選挙の第1回投票でも投票数の4分の1を獲得し、第2党となった。
「フランス国民は悪癖を打破する新しい人材を必要としている。我々は多少腐ったシステムの中にいる。新たな視点が必要だ」。マリーヌ・ルペン氏はインタビューでこう語った。
世論調査によれば、反移民政党のFNは2017年の大統領選挙で決選投票に進むかもしれないが、勝つ可能性は低いと見られる。
マリーヌ・ルペン氏は昨年、ジャンマリ・ルペン氏がオンラインブログ上でのユダヤ人歌手に関する投稿でナチスの強制収容所のガス室を連想させるコメントをしてから父親と距離を置き始めていた。
By Michael Stothard in Paris
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/43496
- 創設者ジャン−マリ・ルペン氏の政治力はさすが:国民戦線が極右扱いから脱却し飛躍できるきっかけを用意 あっしら 2015/4/10 02:57:55
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