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(回答先: 古舘「アラブの富裕層の一部が、西側に牙を剥く過激な組織に援助。”献金”という名まである現実が…」〜チェニジア襲撃/報ステ 投稿者 仁王像 日時 2015 年 3 月 20 日 20:07:57)
(昨夜の報ステ)
〔同時に出た2つの”犯行声明” チェニジア襲撃犯の「実像」〕
事件の背景はまだ混乱している。象徴的なのは、2つの異なった団体からの”犯行声明”が出ていることだ。しかし、この2つは次第につながりを持って来る。
まず事件が起きた日に公開された「イスラム国」の犯行声明は、テロリスト2人を「騎士」と呼び称え、襲撃した博物館を「悪徳の館」と呼んだ。
イスラム国の犯行声明「イスラム教徒の国であるチェニジアの”不信心と悪徳の館”に対する攻撃をアラーが喜んでいる。チェニジアの中心に居座っている裏切り者たちに告ぐ、今日お前たちはアラーの意思による雨の降り始めを目にした。お前らがイスラム国で安全や平和を享受することはない」
同じ日、現地メディアによると、アルカイダに関連するとみられる組織もメッセージを公開していた。チェニジア政府が関連を示唆していたイスラム過激派組織「アンサール・シャリーア」かは分からないが、こちらは犯行の詳細などを伝えた。
なぜ2つの組織から犯行声明と見られるメッセージが出たのか。
保坂修司(日本エネ研)「アンサール・シャリーアというのは、それなりに大きな組織なので、内部はもちろん一枚岩ではない、さまざまな形で分裂している可能性もある。実際、去年の7月にはインターネット上にアンサール・シャリーアの報道官を名乗る人の声明というのが出て、その中ではイスラム国のカリフ・バグダディに忠誠を誓うという発言をしている。実際、今回のグループについても、アンサール・シャリーアの中のイスラム国と関係のあるグループがやった可能性もある」
つまり犯行グループはアンサール・シャリーアとイスラム国どちらとも関係があり、2つの犯行声明が出た可能性も考えられるという。実際、イスラム国が背後にいたという事実は解明されつつある。犯行に関わった4人のうち1人はベルギーから来たイスラム国のメンバーと断定された。
取材を進めると、イスラム国とチェニジアの若者とのつながりが見えてくる。ムハマンド・グマさん夫婦の息子は、リビアに出稼ぎに出た。そこでイスラム過激派組織ににリクルートされシリアに渡ったという。チェニジアと国境を接するリビアは、イスラム過激派が戦闘員を養成する場になっている。その中には「イスラム国」に忠誠を誓う組織も含まれるという。
「イスラム国」などに参加するため、シリアやイラクに渡った外国人戦闘員は2万人を超える。そのうちチェニジア出身者は3千人で、最大の供給国と言われている。
2011年、民主化運動(ジャスミン革命)で大きな力になったのは、30%を超す失業率に不満を持った若者たちだ。しかし、革命後も景気は回復せず、失業率は高いまま(約32%)。こうした中、仕事を求める若者が、近年、イスラム国などのリクルーターに狙われているという。リクルートされた若者がチェニジアに戻り、実際の脅威となっている。
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