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改訂版:長野県南部地震は311大地震前の宮城・岩手内陸地震に似ているのでは!?
大きな地震が発生するには、それだけ大きなゆがみが蓄積される必要があります。現在、日本列島で大きな地震を起こす原動力は、東日本の東方沖200キロ程度を南北に縦走する海溝から西へ、つまり、東日本方向へ沈み込む太平洋プレートの西向き圧力です。太平洋プレート以外に、日本付近ではフィリピン海プレートが西日本の南方沖から北西方向へ沈み込んでいます。(なお、アムールプレートが九州方面から東向き圧力を日本列島へ与えています。)
太平洋プレートが大きな歪みを蓄える過程は次のようなものであるはずです。図解をすると分かりやすいので、絵を描くことを想定して説明をしてみます。
1.東日本の東方沖に、南北に縦の線を引きます。この線が海溝です。東日本の青森県から千葉県までの沿岸沖にある海溝は「日本海溝」( https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E6%B5%B7%E6%BA%9D )と呼ばれます。太平洋プレートの西への沈み込みを、この縦の線に東西方向の横線を引くことで表します。311大地震は宮城県あたりの緯度で起こりましたから、311大地震を表すには、その位置で横線を引くことになります。
2.大きな歪みが蓄積されるには、その付近で地震が起こらない必要があります。つまり、地震が起こることは、その付近の歪みが解消されることだからです。
3.しかし、日本海溝全体で全く地震が起こらないということは、太平洋プレートが日本海溝から沈み込んでいないということで、このことは、日本海溝付近に歪みが発生していないことを意味します。このことは、鉛筆がただ机の上にあるだけであれば、鉛筆に歪みが発生しないのと同じです。鉛筆の一端を固定し、もう一方の端を動かそうとすることで鉛筆に歪みが発生します。
4.宮城県沖の日本海溝に大きな歪みが溜まるためには、その付近では地震が起こらずに、遠方で地震が起こる必要があるのです。
5.縦線の上下の端から横線を引いてみましょう。中央部に歪みが溜まっていきます。逆に、中央部に横線を入れれば、上下の端に歪みが発生することになります。
6.宮城県沖に歪みが溜まるためには、宮城県沖から離れたところから段々と地震が起こっていく必要があるのです。縦線の上下の端から段々と中央部へ向けて横線を入れていくと、中央部へ順次歪みが蓄積されていくのが分かります。仮に、上下の端の更に外側へどんどんと横線を引いていくと、上下の端のさらにその外側に歪みが蓄積されていくことになります。つまり、中央部への歪みは減少してしまいます。
7.なお、地震が起こることで、その震源域、つまり、実際に地盤が動いた地域では歪みが解消されますが、その周囲では却って歪みが発生することになります。大きな地震が起こると、その周囲には大きな歪みが一気に発生することになるのです。
311大地震、及び、その前に発生した東北地方の大きな地震の震源位置は次の通りです。
311大地震:
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%B1%E5%8C%97%E5%9C%B0%E6%96%B9%E5%A4%AA%E5%B9%B3%E6%B4%8B%E6%B2%96%E5%9C%B0%E9%9C%87
北緯38度6分12秒
東経142度51分36秒
又は
https://typhoon.yahoo.co.jp/weather/jp/earthquake/20110311144600.html
北緯38.0度
東経142.9度
311大地震前に発生した東北での地震は次の3つ。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%96%B0%E6%BD%9F%E7%9C%8C%E4%B8%AD%E8%B6%8A%E5%9C%B0%E9%9C%87
新潟県中越地震(にいがたけんちゅうえつじしん)は、2004年(平成16年)10月23日17時56分に、新潟県中越地方を震源として発生したM6.8、震源の深さ13kmの直下型の地震である。
震源位置:
北緯37度17分30秒
東経138度52分0秒
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%96%B0%E6%BD%9F%E7%9C%8C%E4%B8%AD%E8%B6%8A%E6%B2%96%E5%9C%B0%E9%9C%87
新潟県中越沖地震(にいがたけんちゅうえつおきじしん)は、2007年(平成19年)7月16日10時13分23秒(JST)に発生した、新潟県中越地方沖を震源とする地震である。M6.8
震源位置:
北緯37度33分24秒
東経138度36分30秒
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B2%A9%E6%89%8B%E3%83%BB%E5%AE%AE%E5%9F%8E%E5%86%85%E9%99%B8%E5%9C%B0%E9%9C%87
岩手・宮城内陸地震(いわて・みやぎないりくじしん)は、2008年(平成20年)6月14日(土)午前8時43分(JST)頃に岩手県内陸南部(仙台市の北約90km、東京の北北東約390km)で発生した、マグニチュード7.2 の大地震。
震源位置:
北緯39度01.7分
東経140度52.8分
緯度で高い順番に並べると次のようになります。
2008年岩手・宮城内陸地震:北緯39度01.7分、M7.2
2011年311大地震:北緯38度6分12秒、M9.0
2007年新潟県中越沖地震:北緯37度33分24秒、M6.8
2004年新潟県中越地震:北緯37度17分30秒、M6.8
******
311大地震は中越沖地震より緯度にして33分北に寄った位置で、岩手・宮城内陸地震よりも55分南にずれた位置で発生しています。いわば、311大地震前に東北で起こった3つの地震の真ん中で起こっているのです。最初に発生した中越地震が緯度では最も離れています。つまり、離れたところから順次311の大地震の緯度へ向かって地震が起こって来ていて、だんだんと311大地震の震源緯度へ近づいているのです。
なお、岩手・宮城内陸地震はM7であり、新潟での地震はM6なので、311大地震の震源緯度の北側では岩手・宮城内陸地震の一つ、南側は中越地震と中越沖地震の二つで一応釣り合うことになります。
ここで、今回の長野県南部地震に注目してみましょう。現在懸念されているのは、311大地震で大きく破壊された宮城県沖の緯度から南北にずれた地域です。ちょうど岩手県北部から青森県にかけて、及び関東地方の二つの地域の東方沖の日本海溝からの太平洋プレートの西向き圧力が問題になります。長野県南部地震が関係するのは関東地方です。
関東地方に関係すると思える最近の大きな地震は次の通りです。
昨年4月に発生した熊本地震、M7.3
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%86%8A%E6%9C%AC%E5%9C%B0%E9%9C%87_(2016%E5%B9%B4)
北緯32度45.2分
東経130度45.7分
昨年10月に発生した鳥取県中部地震、M6.6
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%B3%A5%E5%8F%96%E7%9C%8C%E4%B8%AD%E9%83%A8%E5%9C%B0%E9%9C%87
北緯35度22分48秒
東経133度51分21.6秒
昨年11月に発生した福島県沖地震(いわき沖地震)M7.4
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A6%8F%E5%B3%B6%E7%9C%8C%E6%B2%96%E5%9C%B0%E9%9C%87#2016.E5.B9.B4
北緯37度21分12秒
東経141度36分12秒
昨年12月に発生した茨城県北部地震、M6.3
https://typhoon.yahoo.co.jp/weather/jp/earthquake/20161228213851.html?e=300
北緯36.7度
東経140.6度
http://www.fnet.bosai.go.jp/event/tdmt.php?_id=20161228123700&LANG=ja
北緯36.7202
東経140.5742
今年起こった長野県南部地震、M5.7
https://typhoon.yahoo.co.jp/weather/jp/earthquake/20170625070221.html
北緯35.9度
東経137.6度
http://www.fnet.bosai.go.jp/event/tdmt.php?_id=20170624220100&LANG=ja
北緯35.9000
東経137.6000
緯度で並べると次のようになります。
2016年11月:福島県沖地震:北緯37度21分12秒、M7.4
2016年12月:茨城県北部地震:北緯36.7度
(????関東大震災)
2017年6月:長野県南部地震:北緯35.9度、M5.7
(????関東大震災)
2016年10月:鳥取県中部地震:北緯35度22分48秒、M6.6
2016年4月:熊本地震:北緯32度45.2分、M7.3
遠い所から順番にだんだんと関東大震災に近づいているように見えます。
311大地震の時の起こり方からすれば、次の関東大地震は北緯でいうと、長野県南部地震の北側であれば茨城県北部地震の北緯36.7度よりも南側になります。長野県南部地震の南側であれば鳥取県中部地震の北緯35度22分よりも北側で起こることになります。
房総半島の犬吠埼の位置は北緯35度42分、東経140度52分です。つまり、長野県南部地震よりも南側で鳥取県中部地震よりも北側に位置しています。この緯度で大きな地震が起こる可能性が高いのではないでしょうか。
なお、太平洋プレートについて緯度が問題になりますが、緯度の接近を考えることで大地震の時期を予測できるのではないでしょうか。大きな地震が起こるためにはそれなりの緯度の幅が必要です。無制限に中心緯度へ接近することが出来るわけではないので、中心緯度の空白域の広がりが一定以下になれば、大地震が切迫していると判断できるのではないでしょうか?多分、長野県南部地震は岩手・宮城内陸地震に似ています。
岩手・宮城内陸地震と新潟県中越沖地震の緯度の差は北緯39度01.7分と北緯37度33分24秒の差ですから、1度30分程度です。
長野県南部地震:北緯35.9度と茨城県北部地震:北緯36.7度の差は0.8度、鳥取県中部地震:北緯35度22分48秒との差は0.9度を54分と換算して32分です。既に311大地震前の緯度の差よりも小さくなっています。
2017年06月26日06時55分 武田信弘
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