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豪雨招く帯九州横断 積乱雲次々と発達 線状降水帯 温暖化で近年多発
2016年06月22日 03時05分
大雨で浸水した熊本県宇土市の田畑や住宅=21日午後2時28分
大雨で浸水した熊本県宇土市の田畑や住宅=21日午後2時28分
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http://www.nishinippon.co.jp/import/national/20160622/201606220003_001.jpg
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20日夜から21日明け方にかけて九州北部に記録的な大雨をもたらしたのは、暖かく湿った空気が南から流れ込み、次々とできた積乱雲が帯状に連なる「線状降水帯」とみられる。九州北部豪雨や、鬼怒川が決壊した関東・東北豪雨でもみられた現象だ。積乱雲が急速に発達するため予測が難しく、近年は短時間に集中的な豪雨を引き起こす傾向がある。専門家は「一人一人の防災意識を高めないと、命を守れない時代になりつつある」と注意を促す。
■豊富な水蒸気
気象庁によると、熊本県甲佐町では21日午前0時すぎまでの1時間に150ミリの雨量を記録。1時間雨量としては観測史上最大の153ミリ(千葉県香取市、1999年)に迫り、気象庁の観測点で歴代4位タイの記録となった。
今回特徴的だったのは梅雨前線の配置だ。東西に延びた前線は、ほぼ真東へゆっくりと移動した。そこに南から暖かく湿った空気が継続的に流れ込んだ。このため、長崎県雲仙岳や熊本県甲佐町、同県宇土市など、緯度が近い地域を積乱雲の固まりが何度も通過し、猛烈な雨が降ったという。
「梅雨に大雨をもたらす典型的なパターンだが、1時間雨量150ミリを超えるのは珍しい。前線に流れ込んだ水蒸気(湿った空気)の量が多かったとみられる」。福岡大の守田治客員教授(気象学)は分析する。
水蒸気量が多くなった背景として、守田教授が指摘するのが、今季、太平洋で発生の兆候があるラニーニャ現象の影響だ。
ラニーニャ現象が起きた年は、西太平洋の海水温が上がり、太平洋高気圧の勢力が強まる。その結果、前線に湿った空気が流れ込む勢いが増して、より多くの水蒸気が九州北部へ供給されたとみている。
■予測には限界
2012年の九州北部豪雨に続き、14年の広島土砂災害、昨年の関東・東北豪雨災害…。近年、線状降水帯が引き起こす豪雨は短時間雨量が増え、被害も大きくなる傾向にある。地球温暖化の影響も指摘される。
気象庁によると、1時間雨量80ミリ以上の猛烈な雨が降る回数は、1970年代に年間平均10回程度だったが、2010年代は2倍近くに増加。日本の年平均気温は100年あたり1・14度のペースで上昇しており、温暖化で大気中の水蒸気量が増え、集中豪雨が起きやすい環境になっているとされる。
ラニーニャ現象は秋にかけて強まるとみられ、日本では線状降水帯が発生しやすい気象条件となる。九州大の小松利光名誉教授(防災工学)は「線状降水帯は急速に発達し、予測には限界がある。自分の安全は自分で守るという意識が生死を分ける。土砂災害など自分が住んでいる地域のリスクを把握し、そして空振りを恐れずに早めの避難を心がけることが大切だ」と語った。
=2016/06/22付 西日本新聞朝刊=
北海道で大雨の恐れ 九州北部はピーク過ぎ
地震被災地など特に警戒が必要 熊本地方気象台が気象情報
今夜にかけ雷雨、突風の恐れ 大気不安定で大荒れも
佐賀県も今夜大雨のおそれ 嬉野の総雨量469ミリに達する
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/article/253538
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