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熊本地震と連鎖する西日本大震災 京都、愛媛、鹿児島が危ない(1)
http://wjn.jp/article/detail/5469858/
週刊実話 2016年5月12・19日合併号
4月14日から発生した熊本地震発生以降、余震の震源域は拡大し続ける一方だが、この現象は何を物語っているのか。
熊本地震の震源域西側に注目すると、16日から小規模地震が熊本県八代市などでも頻発し、19日午後6時前にはM5.5が発生、最大震度5強を観測した。気象庁は今後、活動域が南西側に広がる可能性について「全体的にどこで発生するか分からず、予測は非常に難しい」と説明している。
現状について、地震学者の武蔵野学院大特任教授・島村英紀氏はこう話す。
「熊本地震で“留め金”が外れてしまった。あそこの断層はお互いが寄り掛かり合い成り立っていたのですが、バランスが崩れてしまったのです。しかも、エネルギーは十分に溜まっている。そのため地震が頻発して震源が移動するのです」
世界的に見ると震源が移動する例は、地中海に面するトルコの北西部で起きたイズミット地震が挙げられるという。
1999年8月17日、コジャエリ県イズミット市を中心にM7.8の大きな地震が発生し、死者は約1万7000人にも上った。トルコ北部には北アナトリア山脈が東西に連なっている。その南麓沿いに1000km以上に及ぶ北アナトリア断層が走っているのだが、イズミット地震はその西端付近で発生した。
「北アナトリア断層はトルコ付近に位置するアナトリアプレートの北縁にあたり、ユーラシアプレートとの境界をなしている。この断層では1939年にも東端部でM7.8の大地震が発生し、死者約3万人に及ぶ被害が出ましたが、その後も'42年、'43年、'44年、'57年、'67年と、いずれもM7級の地震が5回、しかも、震源を西に移動させながら発生したのです」(前出・島村氏)
しかしそれ以降、大きな地震は起きなかったため、さらにその西側が専門家の間では“地震空白域”として警戒されていた。そして予想通り、'99年に巨大地震が襲ったのだ。
これと同じような現象がいま、日本で起きているという。現在動いている日奈久断層帯の南西側の延長線は鹿児島県にある九州電力川内原発の方向へ伸び、さらに沖合まで達しているとされる。川内原発は八代市からわずか約80キロだ。
「熊本地震の加速度は1580ガル。一方、川内原発の耐震強度は、強化しても620ガルなのです。もし、同程度の直下型地震が川内原発の真下で起きた場合、原発事故が高い確率で起きるでしょう。原子力規制委が原発を止めないのはどうしてなのか、少々考えづらいことです」(前出・島村氏)
一方、熊本地震震源域の東側はどうか。こちらも16日の本震以降、熊本の阿蘇地方、さらに大分県中部を震源とした地震が多発。21日夜には、四国沖でM4.3の地震が発生しており、徐々に東へ移動しているように見える。
地震予知連絡会会長の平原和朗・京都大教授もやはり「今後、何が起こるか分からない」とした上で、「大分の地震は(熊本地震の)震源地から100キロ近く離れており、余震とは考えにくい。大分県の別府-万年山断層帯が誘発されて動いた可能性もある」と語っている。
防災・危機管理ジャーナリストの渡辺実氏もこう話す。
「熊本地震では誘発型地震が頻発しています。東日本大震災によって日本中の断層が変形しており、非常に不安定な状態になっている。誘発型地震は今後も発生すると思われ、川内原発同様、愛媛県の四国電力伊方原発も非常に危ない。我々が生きている間は動かないと言われた中央構造線断層帯が動くと、何が起きても不思議ではない感じがします。まさに地震の活動期ですよ」
◇
熊本地震と連鎖する西日本大震災 京都、愛媛、鹿児島が危ない(2)
http://wjn.jp/article/detail/1094008/
週刊実話 2016年5月12・19日合併号
日本列島には、本州から九州を横断する「中央構造線断層帯」と呼ばれる大断層が走っている。長さは1000キロを超え、熊本地震を引き起こした布田川断層帯と日奈久断層帯もその一部に過ぎない。そのため専門家の間では、断層群のバランスが崩れたことによってドミノ式に地震の連鎖が始まるとさえ言われている。
「そこで次に注目されていのが、大分から東方に向かって中央構造線の延長線上にある愛媛県なのです。伊方原発に最も近い活断層、あるいは中央構造線の断層帯全体が一度に動き、予想される最大規模のM8の地震が起きた場合、原発周辺は震度7の揺れに見舞われる可能性があるといいます」(サイエンスライター)
歴史を紐解けば、この中央構造線付近では震源が移動する巨大地震が発生している。
「1596年9月1日、愛媛の中央構造線の川上断層で慶長伊予地震(M7.0)が発生し、その3日後には、豊予海峡を挟んで対岸の大分で慶長豊後地震(M7.8)が発生しています。豊後地震の震源とされる別府湾−日出生断層帯は、中央構造線と連続、あるいは交差している可能性がある。注目すべきは、さらにその翌日の9月5日、専門家の間でこれら二つの地震に誘発されたと指摘されている京都を中心とした慶長伏見地震(M7〜8)が発生していること。さらに、その歴史が再び繰り返されるという見立てもあるのです」(同)
慶長伏見地震は、京都・伏見付近の有馬−高槻断層帯、六甲−淡路島断層帯(いずれも中央構造線が隣接)を震源として発生した直下型地震だった。死者は京都や大阪の堺で1000人以上と伝えられ、完成したばかりの伏見城も倒壊したとされる。
「特に、中央構造線の北側付近は日本で最も活断層が多い地域の一つとされています。特に、近畿周辺は太平洋プレートとフィリピン海プレートが陸側のプレートの下に潜り込むことで、二重に強い圧迫を受け続けている。この地に活断層が多いのは、その力で押されて硬い岩が割れてずれ動いたため。上下にずれる断層では、片側が隆起し、もう一方が沈降する。地震のたびにこれを繰り返し、長い歳月をかけて一帯の山地と平野が造られてきたのです」(同)
死者6000人を超える大都市での直下型地震となった1995年の阪神・淡路大震災(M7.3)。このときも、中央構造線の北側に位置する前述の六甲−淡路島断層帯の一部が動いたとされている。
琉球大学理学部名誉教授の木村政昭氏が言う。
「今回の地震で問題視されているのは、大陸側のプレートとフィリピン海プレートの境界。その一部が動いたためにクローズアップされている。しかし、その大本は太平洋プレートからの圧力。そのため太平洋プレートとフィリピン海プレートの境では年間10センチのひずみを重ね、相当ストレスが溜まっているはずです」
そのフィリピン海プレートが沈み込む先は、政府が“最悪の場合死者33万人”と想定した巨大地震と大津波を引き起こすとされる南海トラフがある。
「今回のように内陸型の地震が頻発した場合、その後に東南海、南海巨大地震が起きているのは歴史の示すところ。そのため地震研究者の間では、南海トラフ巨大地震との関連性も指摘されているのです」(前出・サイエンスライター)
“連鎖”は始まったばかりなのかもしれない。
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