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もし、今、首都直下地震が発生したら!
首都直下地震の規模にもよりますが、ある程度酷い被害が出る可能性が高いので、そういった想定で日本の政治経済がどうなるかをちょっと簡単に想像してみます。
1.想定する地震は東京湾北部地震です。http://www.hinet.bosai.go.jp/hypomap/mapout.php?_area=EXP14&_period=30days&rn=79353
はHi-net自動処理震源マップの「神奈川県」、「最新30日間」のものです。これを見ると、東京湾の最も奥の方、浦安の近辺で黄緑色のドットが数多く表示されているのが分かります。また、東京湾中央部での赤いドットもある程度の塊になって表示されていることが分かります。これらのことから、東京湾北部地震と言っても浦安方面だけではなく、市川から羽田空港方面までがかなり強い地震波に直撃されるだろうことが想定できます。
2.これらの地域は物流の要です。空港はもちろんのこと、桟橋などもかなり多くあり、また、石油タンクやLNGタンクが数多く設置されていますから、東京湾自体が火の海になり、海運と空からの物流がダメになります。当然、通信も混乱するでしょうし、電力自体の供給が一定期間止まってしまう地域も当然出てくるはずです。
3.政府から公表されている経済的な被害想定でさえ100兆円を超すとされています。東京にある企業の多くは、BCP、つまり、事業継続計画を首都直下地震とか富士山噴火については、まだあまりきちんと立てていない様子ですから、実際に首都直下地震が発生したときに対応ができないはずです。物流が止まったままで、通信もできず、停電が続くとなれば、ほとんど事業継続はできません。
4.既に、日銀の年間80兆円の国債買い入れをやってしまっているので、金融政策を新たにとるわけには行かず、政府は手詰まりになります。結果的に、モノの方のコントロールをするしかなくなり、一種の統制経済になるはずです。つまり、配給です。この結果、一般的な経済活動は停滞するだけになります。
5.2011年に東北地方太平洋沖地震、そして、2016年に首都直下地震となれば、スイスの保険会社の定めた地震などの災害リスク(http://www.swissre.com/japan/River_floods_and_earthquakes_pose_highest_risk_to_urban_areas_says_new_Swiss_Re_report_jp.html)にある通り、日本が大変に危険であることが改めて世界的に認識されるでしょう。その結果、現在の円高の理由として言われる「比較的安全な資産とされる円」という表現は通用しなくなるはずです。つまり、急激な円安が始まる可能性が高いのです。
6.既に円安を想定して、国債投機のために準備しているファンド( http://www.asahi-net.or.jp/~vb7y-td/L4/241204.htm )があります。そのため、円だけでなく国債も暴落し、政府は資金の手当てが出来なくなるはずです。同様に銀行も貸しだしがやりにくくなるでしょう。公務員の給料や年金の支払い遅延や公共工事の中止が相次ぐはずです。
7.昔から噂されていた預金封鎖も十分に可能性があり、一日に引き出せるのが1万円までといった制限がかけられることは十分にありえます。
8.円安の結果、ガソリンや灯油は急激に値上がりするでしょう。食料品も同じく値上がり、その他、肥料や化学品なども値上がりです。
9.輸入物価高の程度は円安がどの程度まで進むかによって決まります。首都直下地震発生後1年程度で1ドル300円程度までは行く可能性が十分にあると思います。よって、一年で消費者物価指数が20%程度は上がる可能性は十分にあります。これらの結果、より経済は停滞し、社会全体の劣化が進むはずです。犯罪が増え、ある意味、テロ社会化が実現してしまうと思います。なお、このことには、逆の現象が起こるはずだという方もいると思います。つまり、需要が喚起されるので経済は活発化して、景気が良くなるという見方です。しかし、既に少子高齢化した日本社会では、景気が上向くことは有り得ないと思います。このことは、例えば、円安でも輸出増加につながらなかったことがあります。既に国内の労働力は高度成長期から見れば相当に衰退しているのです。
10.問題は、実を云うと、ここからです。2011年に東北地方太平洋沖地震が発生した結果、東日本が大きく東方向へ移動し、日本付近のプレートの力関係が大きく変化しました。このために首都直下地震が発生したと考えて正しいはずです。当然、この続きがあるわけです。それは、富士山噴火であり、東海地震、東南海地震、南海地震です。実際、東北地方太平洋沖地震の前回版である貞観地震ではその5年前に富士山の噴火、9年後に首都直下地震、18年後に南海トラフ地震が発生しています。南海トラフ地震とは、東海地震、東南海地震、南海地震の三連動地震です。これらの地震はM8地震と想定されています。この意味は、その地震の発生前に、M6程度の地震が周辺域で頻発するということです。
11.M6程度の地震では、そんなに深刻な被害にはなりません。しかし、M7地震が起こる可能性もあります。場合によっては原発直下でのM7地震もあり得るわけで、原発再稼働をめぐって大きな論争になるでしょう。化石燃料は値上がり、しかし、原発は危険。しかも、2016年は福島第一原発事故から5年目です。既に小児甲状腺がんの影響がかなりあることが明確化しつつあります。原発再稼働をめぐって、暴力沙汰が起こる可能性さえあるはずです。つまり、再稼働をめぐってのデモだけでなく、テロです。なお、浜岡原発は東海地震の震源域のちょうど真ん中に位置し、しかも、糸魚川静岡構造線のすぐ横です。
12.首都直下地震の直接の被害地域はせいぜい関東地方だけですが、影響は全国的なものになります。円安が響いてきますし、公的機関の資金不足、年金支払の遅れなどがあるからです。地方の銀行も普通の営業は出来なくなる可能性がかなり高くあります。
13.東北地方は既に放射能汚染され、西日本も10個程度のM6地震に見舞われるとなると、南海トラフ地震が発生する前に国外脱出をしたいと考える人々も多くいるはずです。トヨタとかマツダなどの大企業だけでなく、既に海外拠点を持っている企業の多くは海外へ本社機能を移転する決断をするはずです。このことの意味は、海外で稼いだ金が日本国内へ還流しなくなるということです。つまり、経常収支赤字が決定的になるのです。現状の、つまり、首都直下地震が起こる前の平時での貿易収支は既に赤字がかなり定着しています。経常収支が黒字になっているのは資本収支、つまり、海外で稼いだ金が日本国内へ還流しているからです。それが無くなるため、首都直下地震やその他の地震での大幅な円安に加えて、より大幅な円安になります。このことは、これまでに積み上がった財政赤字のリスク顕在化を招きます。
14.世界第3位の経済大国が一気に行き詰るわけですから、国際的な関心も高く、国際決済銀行も動くでしょう。つまり、国債や県債、市債といった公債のリスク資産化が国際的に決定される可能性が高いのです。既に、この話は国際決済銀行でもされていて、昨年だったか、黒田日銀総裁がその話をしたのです。円安はどんどん進み、日本国債の格付けも低下する一方になります。その結果、海外で国債を発行しようとしても買い手が付かず、インフレがますます進むということになります。自治体は公務員の待遇切り下げをするしかなくなるでしょう。
15.テレビ放送はニュースと過去のビデオを繰り返し流すだけになるでしょうし、食料も不足し、公共サービスも止まるはずです。都市部はごみの回収ができず、道路がごみの山となり、そこに身寄りのない老人が行き倒れ状態で座り込んでいるといった光景が日常化するはずです。田舎でも、農地で耕作が出来る人はそれなりに食糧確保ができますが、そうでない人々は生活が困窮するでしょう。
16.原発再稼働をしない場合は、電気代の値上がりだけでなく、停電の頻発が起こり、現在の電気に頼った生活の危うさが表面化されるはずです。10階建て程度のビルの多くは窓が開きません。夏はエアコンなしには仕事ができませんから、停電の影響は非常に大きいのです。その結果、風力や太陽光、地熱などの開発をやろうとするはずですが、既に経済は崩壊状態ですから、新規開発はなかなかできません。購入資金の手当て自体が難しいでしょうし、生産設備の破壊もある程度あるはずですから、資金が用意できても再生可能エネルギーの開発が出来ないのです。首都直下と南海トラフ地震の結果、東京圏、名古屋圏、そして、大阪圏が大きな被害を受けますから、生産設備の多くが傷んでしまうのです。
17.問題はこういった状況がどの程度続くかです。自分は、新たな原発事故さえ起こらなければ回復はすると思います。ただし、南海トラフ地震が発生するまでは自然災害の連続は続きます。つまり、2030年ぐらいまではこういった状態が続くという意味です。
さて、どう思われるでしょうか。首都直下地震が切迫していることは、既に311後に何回も報道がありました。あなたはどうやって備えますか?あなたの住んでいる自治体はどう備えるべきでしょうか?やるべきことは数多くあるはずです。
2016年01月20日22時00分 武田信弘
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