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つらい花粉症、こうすれば劇的に治る!これを飲むべき!余分な水分摂取はNG
http://biz-journal.jp/2016/03/post_14135.html
2016.03.08 文=石原結實/イシハラクリニック院長、医学博士 Business Journal
2月の初めから4月末頃までは、スギ花粉症に悩む人にとってはつらい時期である。頻発する涙やくしゃみ、瞼のかゆみ、鼻詰まりはもとより、頭重感や全身倦怠感を訴える人もいる。
スギ花粉症は、西洋医学ではアレルギー疾患のひとつとされている。「アレルギー」とは、ギリシャ語の「allos」(変わった)と「ergon」(働き)という言葉からつくられており、「変わった反応能力」という意味だ。つまり、「本来は病原体(抗原)を排除するための免疫反応(抗原抗体反応)が、生体に有害な結果をもたらすように働く現象」である。
花粉やハウスダストなどのアレルゲン(抗原)が鼻粘膜や気管支などを通して体内に侵入してくると、病原体アレルゲンなどの免疫グロブリン(抗体)が結びついて、抗原抗体複合物がつくられる。その抗原抗体複合物が、体内のマスト細胞を刺激してヒスタミンなどが遊離し、その結果、気管支の痙攣を起こしたり、結膜や鼻粘膜、皮膚血管の透過性が増して喘息や結膜炎、鼻炎、ジンマ疹、温疹が引き起こされると西洋医学では考えられている。まったくその通りだが、漢方医学的にはアレルギー症状は、水毒(体内に余分な水分がたまっている状態)症状から引き起こされると考えられている。
アレルギーの症状を羅列すると、以下の通り体外へ水分が排泄されていく現象なのである。
・アレルギー性結膜炎…涙
・アレルギー性鼻炎…くしゃみ、鼻詰まり
・アレルギー性喘息…うすい水状の痰
・アレルギー性ジンマ疹、温疹…皮膚を通して水分の排泄
・アレルギー性腸炎…下痢(水排便)
つまり、日頃、水分(水、お茶、炭酸水、コーヒー)を摂りすぎているのに、運動や入浴による発汗や排泄を十分にしていない人や、冷え性(低体温、腸の下の体温が36.5℃未満)のために体内の代謝が悪く、汗や尿の出も悪く、体内に余分な水分がたまっている人にスギ花粉症は発症する。
かく言う筆者も、軽いスギ花粉症の傾向がある。しっかりジョギングして、その後サウナに入り発汗や排尿を十分に行った後は症状が出ない。しかし、運動やサウナ浴も行わずビールを飲みすぎたりした次の日はくしゃみ、鼻水で悩まされるので、スギ花粉症は「水毒症」であると実感している。
■漢方も効果的
西洋医学では、スギ花粉症に対して抗アレルギー剤やステロイド剤の内服や点鼻薬、点眼薬を使って、症状を抑えるようにする。あの不快なくしゃみ、鼻水、鼻詰まりが治まるのでとてもありがたいことではある。しかし根治治療ではない。
漢方では、スギ花粉症の特効薬として「小青龍湯」がある。小青龍湯は8つの生薬より成っているが、そのうち「半夏」「五味子」「細辛」「麻黄」「芍薬」の5つが「水剤」、つまり「発汗、利尿剤」である。2000年も前の「アレルギー」という言葉が存在しなかった時代から、小青龍湯は「気管支炎、気管支喘息、鼻水、水状の痰をつくる咳、鼻炎」の症状に用いられてきた。こうした症状は、アレルギーの症状そのものである。
もし、小青龍湯の単一処方でも十分に効果がない場合、「柴苓湯」(消炎作用のある「小柴胡湯」と利尿作用のある「五苓散」を合わせた薬)と併用すると、80〜90%の人に花粉症の症状が消失するか和らげられる効果がみられる。花粉症に悩む人は、漢方に詳しい医師か薬剤師にちゃんと診てもらって処方してもらう必要がある。
その他、花粉症予防の生活療法としては以下のようなものが挙げられる。
(1)ジョギングなどの運動、入浴、サウナ、温泉などで体を温め、発汗。利尿を促す。
(2)余分な水分を摂らないこと。
(3)熱い紅茶に「すりおろし生姜」と「ハチミツか黒糖」を「うまい」と思う量入れてつくる「生姜紅茶」を1日3杯以上、愛飲すること。発汗、利尿作用がある上、生姜の辛味成分は抗アレルギー作用を発揮する。
(文=石原結實/イシハラクリニック院長、医学博士)
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