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北朝鮮の動きと、株価暴落
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/archives/52730252.html
2015年08月21日 在野のアナリスト
昨日、北朝鮮による韓国の拡声器への砲撃があり、韓国も応射しています。北朝鮮は準戦時状態、つまりいつでも戦争できる状態をとり、48時間以内の対応を韓国側に求めています。拡声器による金正恩体制への批判がイヤ、ということがあるとしても、ここに来て韓国の朴大統領が、中国の抗日戦勝記念式典への出席を決めたこと、も北朝鮮側の事情としては大きいのでしょう。
中北関係は、ここ数年でも最悪の状況です。しかも今年に入って、北朝鮮はくり返し食糧危機を伝えている。日米との関係改善は一足とびにはできず、頼るべきは中国しかありません。そんな中、中韓関係を重視し、式典に出席する朴政権へは妬み、嫉みが生じるのでしょう。しかもその朴政権、対外的に敵をつくって国内を引き締めるしか、言葉は悪いですが能のない政権です。対日強行路線に批判が集まるや、北朝鮮への強硬な態度をとりはじめた。北朝鮮としても、許し難い行為に映っているはずです。いきなり向けられた敵意へのカウンター、北朝鮮の態度にはこうした韓国への反発が透けてみえます。
北朝鮮は北朝鮮で、国内の引き締めに材料がいる。一当て、韓国軍相手に軍功を得て、金正恩体制を磐石にしたいところです。戦争は、こうした双方のすれ違い、思惑違いからも起こってしまう。安倍首相の語るような「米軍と一体化し、それを海外に発信すれば戦争に巻き込まれない」などというのは、ただの論理遊びにすぎません。北朝鮮が暴発するときは、日本がどんな状況であっても戦争になります。今は北朝鮮も、まだ韓国との間で外交的に解決する態度を示すので、酷い状況にはならないと予想できますが、戦争のきっかけは論理とは外れるものであって、外れるからこそ戦争になる、ということでもあるので、それを弁えない安保法制など、無意味なのです。
日経平均が大幅下落に見舞われています。甘利経再担当相などは「中国発世界同時株安」と述べますが、それだけではありません。今年、市場では世界経済は安泰、多少は減速しても米国はさらに景気拡大、中国のバブル崩壊はない、がメインシナリオです。つまり今の株価に、中国のバブル崩壊を織りこんでいないからこそ、動きが大きくなります。しかもこれは米国の株式市場も同様、中国関連株株が売られる、これも業績予想がそもそも中国のバブル崩壊をみていないからこそ、株価の妥当性を失い、下落するのです。中国のバブル崩壊はずっと囁かれながら、今じゃない、今じゃない、と先送りしてきて、それが今に当たったということになります。
昨日は2万円割れはない、とみた個人が先物を大量に買い、日系が買い方上位にずらり並ぶ展開だったものの、朝方から崩れたために市場ムードが悪化しました。しかも先物に1枚ずつ入る売り。これは市場を大きく崩さないよう、買い方のポジションを減らすときにみられる動きで、それもムードを悪くした。買い方が自信をなくす、先高期待が失われたとも意識されます。
朝方の外国証券経由も売りがつづき、外国人投資家の買いも細っている。夏枯れ、が意識されます。しかも今回、市場に諦めムードが漂うのは、チャート上の悪い流れと同時に、中国株下落の第二幕が始まった、ということは、これは数段かけて下げるということを意識させたからです。4-6月期GDPが大幅マイナスとなったことが改めて意識されるなど、年後半の景気再加速、そんな言葉すら虚しくなった。それが今回の下落の背景であり、抵抗力が弱かった原因です。
市場は論理とは外れるものであって、外れるからこそ暴落になる。あまりに全員が同じシナリオを描き、投資行動に移したことで、変動を大きくしてしまうのです。その最たるものが中国市場であり、不動産も株も暴騰、暴落をくり返してしまいます。安倍政権の支持率低下、安倍ノミクスの失敗など、これから無視してきた諸条件を市場がおりこんでいくなら、どこで下げ止まるかは予断をゆるしません。北朝鮮の暴発が、中国の景気減速で支援が期待できなくなった末のものとなるなら、それを抑えるのが困難なように、中国バブルの崩壊は様々な影響を周囲に及ぼすと考えて、より警戒を強めておいた方がよいのでしょうね。
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