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「石山Gateway Holdings HP」より
HIS元顧問、ついに逮捕!粉飾&架空取引の「詐欺まみれ」経営で荒稼ぎ!
http://biz-journal.jp/2015/08/post_11061.html
2015.08.11 文=編集部 Business Journal
東京証券取引所はジャスダック上場の発電事業会社、石山Gateway Holdings(GWHD)を8月1日付で上場廃止にした。同社は虚偽内容の公表など金融商品取引法違反の容疑で東京地方検察庁に起訴されており、「株式の上場を直ちに廃止しなければ市場の秩序を維持することが困難」と東証は判断した。
2015年6月期第3四半期(14年7月〜15年3月)の連結売上高は20億7100万円。これに対して損益は16億8800万円の赤字。ずっと赤字経営を続けてきた。それにもかかわらず会社が存続してきた理由は、はっきりしている。株式という“打ち出の小槌”を使い、株式市場からカネを吸い上げるためだ。
14年6月期に自己資本比率が1.7%と債務超過寸前に追い込まれていたのに、15年6月期第3四半期末のそれは22.3%と“優良会社”に変身した。上場会社の株式はマネーゲームに使えると割り切っている向きがカネの出し手となった。
こんな奇怪な会社を舞台にした、経営者の荒稼ぎのテクニックが暴かれた。
■石山GWHDの粉飾決算とテクノ・ラボの補助金詐欺
石山GWHDは14年6月期連結決算で、架空の発電機取引をもとに売上高を10億円水増しし、実際には4億9500万円の赤字だった純損益を4100万円の黒字に粉飾した有価証券報告書を関東財務局に提出した疑いが持たれている。
石山GWHDをめぐっては、証券取引等監視委員会が14年10月、金融商品取引法違反容疑で強制調査。東京地検特捜部も同容疑で捜査を進めていた。捜査の過程で国の自家発電補助事業の詐欺事件に発展した。
石山GWHDの発電機取引に関係している発電会社テクノ・ラボの代表取締役で全国発電事業推進機構総裁の岡登和得容疑者が、発電事業を行っているように装い、震災後の電力不足の対策として国が設けた補助金5億円をだまし取っていた。
特捜部は5月27日、岡登容疑者を詐欺容疑で逮捕。同時に石山GWHD元社長の三木隆一容疑者と元常務の深井憲晃容疑者を金商法違反容疑で逮捕、6月16日に両容疑者を再逮捕した。
そして同日、特捜部は両容疑者と法人としての石山GWHDを金商法違反(偽計)罪で、岡登容疑者を詐欺罪で起訴した。今後、法廷で手口が次々と暴かれることになる。
■旅行畑出身の社長と証券畑出身の常務が共演
事件の中心人物は三木容疑者である。有価証券報告書などによると、1946年12月13日、大阪府生まれ。関西学院大学を中退。70年、商船航空サービス(現・商船三井ロジスティクス)に入社した。国際旅行社を経て、エイチ・アイ・エス顧問、エイチ・エス証券(現・澤田ホールディングス)特別顧問、スカイマークエアラインズ(現・スカイマーク)顧問を務めた。05年に三木ベンチャーコンサルタンツ(現・GWリアルエステートM&A)の代表取締役に就任。10年5月、石山GWHDの会長になり、同年9月会長兼社長。証取委の強制調査を受けて設置した第三者委員会の調査報告書で経営責任を指摘されたため、14年12月に社長を辞任した。
同時に逮捕された深井容疑者はエイチ・エス証券の出身。エイチ・エス証券の顧問をしていた三木容疑者に拾われるかたちで、11年3月に石山GWHDに入社。三木容疑者の片腕として常務取締役社長室長に昇格したが、14年5月に取締役を辞任した。
■ストックオプションが錬金術のカード
三木、深井両容疑者が粉飾決算を行った動機は何か。石山GWHDは、上場会社とはいえ規模は小さく役員報酬はたかが知れている。そのため、株式市場で稼ぐに限るということになる。両容疑者がカネを生み出す“打ち出の小槌”にしたのが、ストックオプション(新株予約権)である。
ストックオプションとは、一定の金額で株式を購入できる権利のことだ。石山GWHDの株価が上昇すれば莫大な利益が得られる。証券会社出身の深井容疑者にはお手の物の案件だった。
事件のポイントを時系列で列記する。
・12年8月6日 ストックオプションを三木社長ら14人に割り当て
・12年11月30日 第三者割当により新株式及び新株予約権を発行
・13年10月23日 普通株式1株を100株に分割
・13年11月1日 14年6月期の業績予想を上方修正。売上高は30億1800万円から45億8800万円へ。営業利益は2億7100万円から4億8200万円へ。理由はバイオディーゼル発電機の販売・メンテナンスで15.5億円の売り上げが見込まれるためとしている
・13年11月6日 株式分割後の株価が最高値の1株252円に上昇
ストックオプションを行使して普通株式を取得し、100分割後に252円で売却したとして計算してみる。彼らは4億円のキャッシュを手にしたことになる。ストックオプションの割り当てが最も多かった三木容疑者は2億円、深井容疑者は5000万円の利益を得たことになる。これがストックオプションの醍醐味である。
第三者割当で新株予約権を引き受けた投資家も普通株式に転換して株式を売却。これまたボロ儲けした。
だが、業績の上方修正の理由とした発電機の取引はデッチ上げで、中国の販売会社から仕入れてテクノ・ラボに10億円で売却したのは架空取引だったのだ。テクノ・ラボは10億円で購入したと申請し、資源エネルギー庁所管の補助金5億円を騙し取った。
こうして上場廃止が決まり7月1日、石山GWHDの株価は8円安の9円。とうとう1ケタになった。そして上場廃止前日の株価は1円だった。
(文=編集部)
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