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[ここがポイント]世界の外貨準備、ユーロ離れ 比率、12年ぶり低水準に
外国為替市場でユーロ安が進んでいる。3月中旬には約12年ぶりのユーロ安・ドル高水準をつけた。利上げに向かう米国と量的緩和を始めた欧州で金融政策の方向性が違うのが最大の理由だが、ユーロの下落にはもっと構造的な要因があるかもしれない。世界の外貨準備高はそれを示唆する。
国際通貨基金(IMF)が公表しているデータによると、昨年9月末時点で通貨構成が分かっている各国・地域の外貨準備6兆1857億ドルのうち、ユーロ建ては1兆3989億ドル。全体に占める割合は22.6%と、2002年9月末以来12年ぶりの低水準になった。
比率の低下は為替相場の影響もある。例えば6月末から9月末にかけてユーロは対ドルで約8%下落し、シェアも目減りした。ただ外貨準備は構成の大きな変動を避けるために比率が下がった通貨を買うのが一般的で「比率低下を放置しているのは各国中銀がユーロから離れていることを示唆している」(国内銀行)。中央銀行という大きな買い手を失いつつあることでユーロ下落が進みやすくなっている面もある。
ユーロから離れた各国中銀のマネーはどこへ向かったのか。近年急激に比率が伸びているのがIMF統計で「その他」に分類している通貨(12年に個別分類になった豪ドルとカナダドルを含む)だ。全体の外貨準備に占める比率は約7%と5年前と比べて約3ポイントも上がった。中でも存在感を増しているとみられるのが人民元。ナイジェリアやナミビアなど中国と経済的に結びつきが深いアフリカの国などで、人民元を外貨準備に組み込む動きが広がっている。
円が外貨準備全体に占める割合は約4%と2年ほど横ばい。外貨準備は国際金融市場での通貨の地位を示す一つのバロメーターだ。手を打たなければドル、ユーロに次ぐ第3の国際通貨としての地位を人民元に明け渡す日もそう遠くない。
[日経新聞3月25日夕刊P.5]
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