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小型ビジネスジェット機「ホンダジェット」
「ホンダジェット」受注100機以上 飛び立つホンダの航空機事業
http://newsbiz.yahoo.co.jp/detail?a=20160122-00000001-biz_fsi-nb
SankeiBiz 2016/1/23 08:15
ホンダは22日(日本時間23日未明)、米アリゾナ州で小型ビジネスジェット機「ホンダジェット」の納入開始を記念した式典を開く。自動車開発で培った燃費性能や機内空間へのこだわりの評価は高く、受注は既に100機を大きく上回る。世界の成長市場に参入し、自動車や二輪車、汎用(はんよう)機に次ぐ第4の経営の柱に育成する。
式典には八郷隆弘社長も出席し、創業者・本田宗一郎の夢とされる航空機事業への参入を祝う。事業子会社、ホンダエアクラフトカンパニーの藤野道格(みちまさ)社長は「(米国での新規参入で)ホンダや、日本企業にとって大きなマイルストーン(画期的な出来事)を達成できた」と語る。
7人乗り(パイロット含む)のホンダジェットは最高時速778キロで、航続距離は東京−北京間に相当する2185キロ。特徴は主翼上に配置したエンジンだ。従来のジェット機は胴体後部に搭載するが、主翼上にすることで胴体内のエンジンを支える構造を省き機内空間を広げた。内装も従来の手作り感覚の設計法を変え、「CG(コンピューターグラフィックス)などを使う車開発の手法を取り入れ、何度もやり直して洗練させた」(藤野氏)。
また、機体にアルミよりも軽い複合材を使うことなどで燃費性能は他社の同型機に比べて17%良くした。昨年12月から1機450万ドル(約5億3000万円)で納入を始めており、2016年は約50機を納入する予定。受注状況をみながら18年に最大100機まで生産を拡大する。
主な市場は米国だ。同社によると、過去10年の小型ビジネスジェット機市場は年平均約270機で、うち6割を米国が占める。チェックインカウンターなどの待機時間がなく、大陸内の迅速な移動が必要な起業家や企業経営者らの需要が大きい。
世界の経済成長に合わせて市場は今後10年で年300〜400機程度に拡大する見込み。ただ、米セスナやブラジルのエンブラエルという競合メーカーがいる中、新規参入のホンダが存在感を示すには整備体制の充実など課題もある。
1986年の基礎研究着手から30年を経て離陸するホンダの航空機事業。藤野氏は「既存の顧客のみならず、ホンダジェットを幅広い層にアピールして市場拡大の起爆剤にしたい」と前を向いた。
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