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アマゾン、市場規模3500億ドルの「海運事業」に進出
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160118-00010950-forbes-bus_all
Forbes JAPAN 1月18日(月)21時0分配信
アマゾンは少なくともこの一年間、販売価格が4ドルのデオドラント化粧品のような日常品を1時間で顧客の手元へ届けることに取り組んできた。そして今、アマゾンが新たに着手しようとしているのは、もっと大きな荷物を運ぶことだ。
サンフランシスコに本拠を置くスタートアップFlexportは1月14日、アマゾンが米国で海上輸送のオペレーターとして登録されたことを示すウェブ文書を公表した。Flexportは企業の国際貿易業務を支援しており、米国連邦海事委員会のウェブサイト上でこの資料を発見したという。それによると、アマゾンの中国支社が太平洋を横断する貨物運送サービスの提供者として登録されているということだ。
FlexportのCEOであるライアン・ピーターセンはアマゾンの動きについて「インパクトは極めて大きい」と言い、市場規模が3500億ドルとされる海上輸送事業にアマゾンが参入するかもしれないと述べている。これにより、中国の製造業者たちがアメリカ国内にあるアマゾンの倉庫に製品を輸送して保管することが可能になる。中国企業がアメリカの顧客に直接販売することが可能になると、何千もの仲介業者が排除されることになるかもしれない。
「アマゾン上で販売を行っている仲介業者のうち、売上高が100万ドル以上の企業は4万社あると言われている。これらの業者の多くが排除されることになるだろう」とピーターセンは話す。この件に関しアマゾンの広報担当者はコメントを拒否している。
Flexportのブログによると、アマゾンが海上輸送を行うのは数年先のことになるかもしれず、アマゾンが取得したライセンスはまだ最初のステップに過ぎないという。アマゾンに関してはこれまでにも、物流業務を強化するために自社で航空機をリースする可能性があることや、フランスの輸送会社を買収することが既に報じられている。
アマゾンの海上輸送のライセンスを取得したのは、アマゾン中国支社と子会社のJoyoだ。アマゾンは2004年に、アリババと対抗するために当時中国最大のコマースサイトだったJoyoを買収している。これまでのところ中国市場では苦戦を強いられているが、輸送事業への参入で中国国外の顧客に直接販売できることを可能にし、中国の製造業者や販売業者を引きつけることができるようになるかもしれない。
しかし、中国から製品を仕入れてアマゾン上で販売している業者が今後アマゾンの輸送サービスを利用することについてピーターセンは懐疑的だ。輸送業者は貨物の評価額を正確に申告しなくてはならず、アマゾンはマーチャントが販売する商品の原価や値付けに関する情報を入手することになる。その結果、アマゾンはより競争力のある価格で顧客に販売することが可能になる。
「アマゾンのマーチャントの立場に立ってみたら、アマゾンに対して自分が販売する商品の原価を明らかにしたいと思うだろうかは疑わしい」とピーターセンは話している。
Ryan Mac
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