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中国、人民元相場の不安定さ
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/archives/52759747.html
2016年01月13日 在野のアナリスト
日経平均が大幅に反発し、今年初の上昇でひけました。しかし場中から下げのトレンドになると強引に買い上がる主体がいる、と話題でしたが、引け後にやはりいつもの日系の先物大量買いが働いた結果、と判明しました。しかし買いのトレンドフォローは少なく、昨日に比べて今日は取引量も減少した。特にこの主体、最近では買いばかりでなくポジション整理の売りも目立つ。初日はでましたが、とても喜べるような状況ではなく、むしろ買い手の少なさ、売りポジションを少し整理しただけに終わったこの上昇は、事態が深刻なことを浮き彫りにしただけなのでしょう。
中国税関総署が発表した12月貿易統計、輸出が前年同月比1.4%減、輸入が7.6%減、貿易収支は約600億$の黒字。いずれも市場予想を上回って好調で、これが相場安定を促した一因です。市場予想を覆した原因、それが昨年末に、中国が人民元安容認姿勢をとったことではないか? ともされますが、しかしここ数日、人民銀行が行ったとされるのはドル売り介入。昨年の8月も人民元の切り下げを行った挙句、9月に介入することになりましたが、今回はそれ以上の規模ともされます。
政府が人民元安に誘導、容認すると世界市場が動揺する。中国はそのつど、高いコストを払って市場安定化につとめる、この繰り返しです。しかも介入によって流動性が消失、人民元の調達コストが上がり、ますます中国で活動しようという企業が逃げだす。日本でもドル調達コストの上昇が問題とされましたが、通貨が調達できない事態は、企業にとって最も嫌なことでもあるのです。
中国が輸出を促すために人民元安に誘導しているなら、ドル売り介入はしないはず。また本当に貿易黒字であるなら、人民元は強くなっているはず。この…はず、なのにそうなっていないことが、不透明感につながります。あくまで個人的な感想ですが、オフショア市場で人民元を売ろうとしている層は、中国破綻にベットして売り仕掛けているのではないか? 今はまだ小幅に様子見し、中国もドル売り介入で対抗には成功していますが、これまでも通貨では絶対に崩されない、とみられた市場を、大口の投資家が崩してきた歴史もあります。人民銀行を屈服させるだけのマネー量を、もし慎重にはかっているのなら、遠くない未来に驚くことが起こるのかもしれません。
世界市場の不安をうけて、日本国債が買い進まれています。日銀により管理された市場でもあり、安定性が評価されている。逆にみれば、ますます日銀は逃げ出せない、異次元の緩和をつづけざるを得ない構図、が出来上がりつつあるのです。追加緩和をすれば、異次元緩和の寿命は、間違いなく縮まるでしょう。日本のGDPを越えて、日銀が資産を蓄えるなどという事態が通用するはずもなく、この異次元緩和も後2〜3年。その頃に市場が安定していれば、緩和の停止もおだやかにできるのでしょうが、そんな見込みもありません。中国の人民元相場は管理されている、などと批判していたら、いつの間にかそれ以上に日本国債の管理の方が、より強烈だった。そしてそれが機能する間だけ幸せ、というのはこれまでの中国がそうだったのかもしれません。人民元の国際化をすすめた結果、中国経済の実体を暴き始めた人民元、日本も対岸の火事とみていると、管理相場からの脱却で苦しむ日は、そう遠くない未来に訪れることを忘れてはいけないのでしょうね。
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