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深刻なデフレが進むスイス
http://blog.livedoor.jp/nevada_report-investment/archives/4995398.html
2016年01月10日 NEVADAブログ
ある意味ヨーロッパ最強の経済を誇るスイスですが、スイス連邦統計局が発表しました12月のCPIは驚くべき数字となっています。
前年同月比 −1.3% 前月比 −0.4%
2015年通年 −1.1%
今、スイスで何が起こっているのでしょうか?
スイスは中銀が介入を取りやめて金融市場が大混乱したことがありましたが、その後スイスは深刻な不況に陥っているのです。
デフレが進んでいるともいえ、これはヨーロッパ一高いスイスの物価が維持できなくなってきたとも言えるのです。
スイスに行ったことがある人ならわかりますが、日本の物価の2倍以上するのではないかと思う程物価が高いのです。
そのような高い物価・生活水準を維持できてきたのも、金融立国で高所得者が多く、かつ国連関連機関の本部があり、外交官が多いということもあり、生活水準が高く、少々の物価高は影響なかったのです。
ところが、マネーロンダリング等の問題で金融立国が崩壊し始め、金融関係者のスイス離れが進み、高級アパートが空きはじめ、ホテルも空きはじめ、消費が落ち始め、そこにヨーロッパの不況が襲い、観光客が消費を考えるようになり始めたのです。
即ち、需要の減退です。
典型的なデフレ要因となる需要が減り始めたのです。
今後原油安の影響で中近東諸国からの観光客も減るでしょうし、マネロンの関係でロシア人富豪・ビジネスマン達のスイス回避も進むとも言われており、2016年のスイス経済は深刻な不況に陥ることが避けられないはずです。
これもあり、スイスフランは一時130円を超えていましたが、今や110円台に入ってきており、このまま経済の悪化が進めば、一スイスフラン100円割れもあり得る状況になってきています。
スイスフラン安は輸出産業には恩恵がありますが、反対に国内物価を上げる作用があり、今のデフレを止めることになるとなりますが、ところが実際には日本もそうですが、輸出数量が増えない限りデフレは止まることはないのです。
日本も円安が進み輸出金額は増えていましたが、数量ベースでは減少が進み、結果として物価は上がりません。
スイスの2016年はかつてない厳しい経済になるかも知れませんが、日本の今年は円高になり株安が進み、かつ輸出も減少を続けるとなりますとスイスより状況は悪いとなります。
スイスはまだスイスフラン安という切り札がありますが、日本はこの通貨安というカードはいち早く使ってしまっており、今度は円高というカードが回ってくるからです。
ユーロ安・ポンド安・スイスフラン安>円高となるからです。
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