http://www.asyura2.com/15/hasan104/msg/190.html
Tweet |
2016年、アメリカ経済が世界を振り回す〜「主役」は中国から米国にバトンタッチ
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/47240
2016年01月03日(日) 真壁 昭夫「通貨とファイナンスで読む世界経済」 現代ビジネス
■アメリカ経済に振り回される一年に
2015年は中国経済に振り回された年だった。中国経済の減速が鮮明化したことで、原油や鉄鋼石、銅などの資源価格が大きく下落した。“資源バブル”が弾けたことが、世界経済の景色を大きく変化させた。
2016年は米国経済の動向に大きく左右される年になるだろう。
昨年12月、米国FRBが約9年ぶりに金利引き上げを実施した。米国金利引き上げの思惑は新興国からの多額の投資資金流出のきっかけになり、BRICSを中心にした新興国ブームが終焉を迎えつつある。
2016年の前半はそうした動きを引き継ぐことになるだろう。新興国の経済が短期的に盛り上がることは考え難い。2016年以降の世界経済を占う上で、最も重要なファクターは米国経済になると見る。
中国の共産党政権が経済構造の変化を目指す以上、もう二ケタ成長に復帰することはないだろう。ただ、中国経済は過剰債務や過剰設備など構造的な問題を抱えてはいるものの、今のところ共産党政権のグリップが効いており、短期的にそれらの問題が暴発する可能性は低い。
米国経済の先行きにも無視できない不透明要因がある。
一つは、FRBの金利引き上げによって住宅や自動車のローン金利が上昇し、個人消費の足を引っ張る懸念だ。今まで堅調に推移してきた住宅や自動車の販売が、金利上昇に耐えられるか気になる。足元で、住宅に関する経済指標にややピーク感が出始めており、米国の専門家の中にも懸念を抱き始める見方もある。
また、ドル高の影響もあり、米国の輸出の動きが鈍くなっていることも懸念材料の一つだ。世界的な資源価格の下落に伴い資源やエネルギー関連企業を中心に、米国企業の業績は2015年の年央以降やや陰りが目立ち始めている。今後、米国経済に循環的要因から息切れ感が出てくることも考えられる。
■経済、前半は堅調な動きを見せそうだが…
2016年の前半、米国経済は堅調な個人消費を背景にそれなりにしっかりした足取りで歩むことができるだろう。
しかし、米国経済の川上である製造業部門のピークアウト感が続くと、労働市場の回復にも一服感が出るはずだ。そうなると、いずれ川下の家計部門にマイナスの影響を与えることになる。
米国経済は2016年後半以降、徐々に減速傾向が出始める可能性は高い。米国経済に減速感が出てくると、世界経済にも黄色信号が灯る。わが国をはじめ世界の主要国の景気動向にも下押し圧力がかかる。
それは、次第に金融市場の参加者にも影響を与え、大手投資家のリスクオフの動きを加速させる可能性がある。
投資家がリスクオフに動き出すと、米国をはじめとする主要先進国や新興国の株式市場は軒並み不安定な展開になるはずだ。株式市場が不安定化すると、負の資産効果や人々の心理状況の悪化を通して実体経済にマイナスの影響が及ぶ。
米国経済の減速が早い時期に明確になると、米国FRBはとりあえず金利の引き上げを止めて、景気の推移を注視することになるはずだ。そのリスクシナリオの可能性が高まると、為替市場でのドルの上昇余地は限られる。
特に、投資家のリスクオフの動きが早期に顕在化すると、円はむしろドルに対して強含みになる可能性が高まるだろう。
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
▲上へ ★阿修羅♪ > 経世済民104掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。