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パソコンやデジタルカメラといった機器やインターネット利用の拡大で、機器の中やネット上に、遺族が知らない遺品が残されるケースが増えてきた(撮影/写真部・長谷川唯)
あなたのパソコン大丈夫? 死んでから起きる“デジタル遺品”トラブル〈週刊朝日〉
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160102-00000004-sasahi-sci
週刊朝日 2016年1月1−8日号より抜粋
パソコンやデジタルカメラといった機器やインターネット利用の拡大で、機器の中やネット上に、遺族が知らない遺品が残されるケースが増えてきた。デジタル遺品だ。放っておくと詐欺に悪用されたり多額の請求が来たりすることも。終活の一環としてデジタル遺品も見直す必要がありそうだ。
「夫のパソコン、どうしたらいいんでしょうか」
愛知県在住の鈴木清治さん(64)は5年ほど前、同じマンションに住む女性からこんな相談を受けた。夫(当時59歳)はがんで急逝。その遺品整理の中で困ったのがパソコンだった。
「パソコンやインターネットに詳しかった人なので、さまざまなデータや個人情報が保存されているのでは、と。奥さんは『捨てる訳にも下取りに出す訳にもいかない』と途方に暮れていました」(鈴木さん)
結局、ハードディスクを取り外してから処分した。鈴木さんは「自分にもしものことがあったら同じように家族が困るに違いない」と、パソコン内のデータ整理に着手したという。
亡くなった人が使っていたパソコンやスマートフォン、デジタルカメラなどの機器そのものや、そこに残されたデータは「デジタル遺品」と呼ばれる。データは幅が広く、デジカメの中の写真からメールをやり取りしていた人の個人情報、SNSなどのアカウントなども含まれる(表参照)。総務省の調査によると、2014年のインターネット利用状況は全体で80%を超え、60代では75%超、70代でも半数超と、高齢者の利用も年々拡大している。「デジタル遺品を放置すると、さまざまなトラブルが起きる可能性がある」と警鐘を鳴らすのは、情報セキュリティーの専門家で『「デジタル遺品」が危ない そのパソコン遺して逝けますか?』(ポプラ新書)の著者、萩原栄幸さんだ。
どんなトラブルが起こりうるのか? 萩原さんが実際に相談を受けた事例だ。
A子さん(60代)は夫(70代)を亡くした。旅好きだった夫はリタイア後ブログをスタート。がんが見つかってからは、ブログに寄せられる応援コメントが支えにもなっていた。友人を介し亡くなったことが知らされた後もたくさんのコメントが寄せられ、夫がネットの中で生き続けるような気がして、A子さんはブログをそのまま残していた。ところが半年が過ぎたころ、夫の友人から「ブログのアカウントが乗っ取られているのでは」と連絡が入る。銀行口座から身に覚えのない名目で数十万円も引き落とされたが、その原因は、夫のブログのニセのアフィリエイト広告で買い物をしてしまったためではないか……というのだ。
夫のアカウントを何者かが乗っ取り、ニセ広告を掲載して詐欺サイトに誘導。そのサイトで入力した名前、住所、メールアドレスやクレジットカード番号が盗まれ、多額のお金を引き落とされたとみられる。「ブログはすぐに閉鎖しましたが、A子さんは『友人に被害を与えただけでなく、夫を悪事に加担させてしまった』とひどく落ち込んでいました」(萩原さん)
思ってもいない負債が降りかかってくるケースも。
主婦のB子さん(60代)は、1年前に夫(60代)を突然の交通事故で失った。ぼうぜんとしていた翌日、さらに追い打ちをかける電話が入る。夫が生前、FX(外国為替証拠金取引)をしていて大損をした、ついては不足分1500万円を支払ってほしいという証券会社からの連絡だった。
FXは「証拠金」を担保に何倍もの金額の外貨を大きく運用できるが、相場が急激に変動した場合、大きな損失を被る恐れもある。通常は証券会社やFX会社が証拠金の追加を通知したり、「ロスカット」と呼ばれる強制決済をしたりして大きな損失を回避するが、夫が亡くなったこの日、世界では複数のFX会社が倒産したほど激しい相場の変動が起きていた。夫の元にも証券会社から連絡は入っていたが、そのときにはすでに事故に遭っていた。「FXをやっていたと知っていれば、何らかの手を打てたかもしれないのに……」。預貯金で対応したが、B子さんは納得がいかず弁護士に相談しているという。
同様のことはネットや電話による株や商品の先物取引でも起こりうる。自分の死後、こうしたトラブルを回避するにはどうしたらいいのか? 萩原さんは「エンディングノートを作ることが大事」と話す。
「記すべきは、資産や投資など金銭に関すること。ネットバンキングの口座やパスワード、ネットで株やFXをやっているなら証券会社の連絡先など、もれなく記録に残すのです」
A子さんの事例では、ブログのパスワードがわからないと、家族ですらアカウントを削除できない可能性もある。資産に限らず、パスワードの類は記録しておくべきだろう。
萩原さんが勧めるのが「紙で残すこと」だ。「データにしてパソコン内に保存する方法もありますが、インターネットにつながったコンピューターの中にある限り、ウイルスに感染するなどで流出する恐れがある。紙で保管しておけば、よほどのことがない限り、それを目にすることができるのは家族や近しい人物に限られるはずです」
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