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黒田日銀総裁の講演でのユニーク発言
お堅い日銀が奇抜なキャッチコピー連発!貨幣博物館なのに「お金は、いりません。」って…
http://newsbiz.yahoo.co.jp/detail?a=20151231-00000502-biz_san-nb
SankeiBiz 2015/12/31 15:37
「お金は、いりません。」
日銀が11月下旬に再オープンした「貨幣博物館」(東京都中央区)。入場無料をアピールするひねりの効いたキャッチコピーが、「お堅い日銀らしからぬ秀逸さ」と関係者の間で絶賛されている。
■奇抜じゃなければ…
貨幣博物館は日銀が昭和60年に開館。日本で流通した古代から現代までの硬貨・紙幣の実物やレプリカなど約3000点がそろう。開館30周年を機に今年1月から改装工事を進めてきた。
再オープン直前の記念式典では、来賓として招かれた国立歴史民俗博物館の久留島浩館長がこうあいさつし、会場を沸かせた。
「お金を扱う博物館なのに、『お金はいりません。』。チラシに書かれたキャッチコピーにはいたく関心しました」
開館当初の貨幣博物館の見学は専門家を対象に事前予約制だったが、その後一般も見学できるようにした。ここ5年ほどは修学旅行生や高齢者も多くなり、昨年の来館者は初めて10万人を突破した。日銀は再オープンを機に老若男女が楽しめるよう、江戸時代の大判金貨のレプリカに触れられるなど体験型展示を充実させた。
気の利いたチラシのキャッチコピーを考案したのは貨幣博物館を所管する日銀金融研究所のようだ。
チラシは全国の博物館や駅などに置いてもらうが、関係者は「貨幣博物館はメジャーではなく、やや奇抜な感じでないと見てもらえないという危機感がありました」と打ち明ける。
■黒田総裁とピーターパン
日銀が市場を驚かせる追加の金融緩和「黒田バズーカ2」を放った昨年10月末以降、黒田東彦総裁の一言一句に世界の投資家が過敏反応。講演でのユニークなたとえ話にも賛否両論が渦巻くようになった。
「ピーターパンの物語に『飛べるかどうかを疑った瞬間に永遠に飛べなくなってしまう』という言葉があります」
今年6月、日銀金融研究所主催の国際会議の開会あいさつで、黒田総裁の口からこんな言葉が飛び出した。
日銀は平成25年4月に国債を買って市場に大量のお金を流す「大規模金融緩和」を導入し、国債購入量を年50兆円から80兆円に増やす追加緩和にも踏み切った。
こうした新しいタイプの金融政策は、政策金利を動かす伝統的な金融政策に対し、「非伝統的金融政策」と呼ばれ、歴史が浅い。
このため、黒田総裁は会議に列席した世界の中央銀行首脳に対し、ピーターパンを引き合いに「前向きな姿勢と確信」をもって金融政策に臨む重要性を呼びかけた。
この発言は英紙フィナンシャル・タイムズなど海外メディアにも取り上げられ、インターネットで世界中に拡散された。
「中銀首脳たちは空想の世界に住んでいる」「自ら課した2%の物価目標から逃げ出したい『ピーターパン症候群』に陥っている」…
国内外のニュース掲示板には、こんな手厳しいコメントが散見されるなど、良くも悪くも注目された。
■「薬は最後まで飲みきる」
日銀によると、海外の経済人や政治家は公式の場ではよく著名経営者や学者の名言を引用し、アンデルセンやイソップの童話を例え話としてちりばめるのも「エチケット」(幹部)とみなされる。
このため、海外のほとんどの中銀や国際機関はスピーチライターを抱えているが、日銀にはいない。
ピーターパンの引用は会議を主催した金融研究所の発案とみられるが、黒田総裁の各種講演に合わせて、担当部局は「気の利いた言い回し」をひねり出そうと頭を悩ませているという。
たとえば、黒田総裁は昨年11月、追加緩和直後の講演で、脱デフレに向けて「薬は最後までしっかりと飲みきる必要がある」と聴衆を鼓舞。
続く12月には、経団連の審議員会で「2%への招待状」という意表を突くタイトルで講演。「企業が収益を使っていくことは、その企業自身にもメリットをもたらす」と設備投資や賃上げを加速するよう呼びかけた。
今年2月の講演でも、15年続くデフレから脱するには「ロケットが強力な地球の引力圏から離れるときのように、大きな推進力が必要」と発言。米国などのように「安定軌道を回っている人工衛星とは違う。低い軌道ではまた引力に引き戻される」という例え話で、
2%目標の引き下げ論を強く牽制(けんせい)した。
■黒田バズーカ3!?
大規模緩和は世界に先駆けた試みのため、企業や家計のマインドを上向きにする必要がある。日銀関係者によると、今年は多くの人々のチャレンジ精神を鼓舞するような力強い言い回しが多かったという。
ただ、例え話がやや奇抜でスケールが大きくなり過ぎたためか、発案者が全く予想しない解釈がなされ、それがネット記事で広がる事例もみられた。
みずほ証券の上野泰也チーフマーケットエコノミストは7月のリポートで、黒田総裁の「ピーターパン」と「薬は飲みきる」の両発言に言及。「普通の人が幻想の世界に迷い込んで、文字通り本当に飛べると思い込んでどこかから飛び降りたとすれば、大変なことになる」「飲んでいる薬が本当に正しい処方箋に基づくものなのか、飲み過ぎると副作用から体調がかえって悪くならないか、冷静に考える必要がある」と批判した。
日銀の関係者は「そこまで深い意味はなく、困惑することも多い」と打ち明ける。
年の瀬も押し迫った12月18日、日銀は突如、設備・人材投資に積極的な企業の株式を組み込んだ上場投資信託(ETF)を年3000億円買う大規模緩和の「補強策」を決めた。
しかし、黒田バズーカ3を期待した市場には“小粒”と映り、日経平均株価は終値で1万9000円を割り込むなど「市場との対話」には課題を残した。
12月24日、黒田総裁は昨年と同様、経団連審議員会で講演し、補強策は「いわゆる追加緩和ではない」と釈明。「幸運は勇者を好む」というローマ時代のことわざを引用し、「来年は新たな成長のステージに向けて行動すべき年」と強調した。企業の積極的な設備投資や賃上げがなければ、日本経済はデフレに逆戻りするとの危機感を示したのだ。
みずほ証券の上野氏は取材に対し、「今年の黒田総裁の発言はやや精神論的な印象だ。例え話としてしっくりこなかったのが、ネット記事などで格好のネタとして取り上げられた要因」と分析した。
来年も黒田総裁の発言は世間や市場をにぎわすのだろうか−。(藤原章裕)
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