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円高ドル安が進み、2016年末は112円になる 円安?円高?円高と見るプロの論理(東洋経済)
http://www.asyura2.com/15/hasan104/msg/142.html
投稿者 赤かぶ 日時 2015 年 12 月 31 日 18:48:00: igsppGRN/E9PQ
 

ホリデーシーズンは記録的な暖冬で雪が降らなかったニューヨーク。利上げ後の米国の景気はどうなるのか(写真:AP/アフロ)


円高ドル安が進み、2016年末は112円になる 円安?円高?円高と見るプロの論理
http://toyokeizai.net/articles/-/98853
2015年12月31日 大崎 明子 :東洋経済 記者


2015年12月16日、FRB(米国連邦準備制度理事会)はついに利上げを行った。2016年のFRBの利上げペースがどうなるのか、ドル円相場はドルが強くなるのか、円が強くなるのかについては、見方が分かれている。三菱東京UFJ銀行の内田稔チーフアナリストに見方を聞いた。


――ようやくFRB(米国連邦準備制度理事会)による最初の利上げがありましたが、2016年のドル円相場をどう見ていますか。


一貫して、1ドル=125円ぐらいが円安の限界という見方をしている。ポイントは2つある。


一つめは、米国経済の独り勝ちがそんなに長く続かないのではないかということ。世界の経済が全体に弱い中で、米国だけが利上げをすれば、ドル独歩高になるので、結局はこれがアメリカ経済を下押しする。二つめは日本円がそんなに弱い通貨ではなくなるだろうということ。原油安などによって、日本の経常黒字が再び急拡大してきたためだ。


2016年のドル円相場は1ドル=112〜126円のレンジで、現在は底堅い動きではあるが、2016年末にかけて緩やかにドル安円高が進んでいくと見ている。


■円は経常黒字の急拡大で強くなっている


――中長期のトレンドとして円高に転換するということでしょうか。



まず、主要通貨が円に対してどのように動いてきたかを見ると、2012年は日本の経常黒字の減少と日本銀行が金融緩和に動くとの期待から、すべての通貨が円に対して上昇し円全面安だった。2013年は日本銀行のQQE(量的質的緩和)が始まり、やはり円全面安となった。


2014年は円安の度合いは薄まってきて、例えば、スウェーデン・クローナが円に対して値下がりしたが、全般に円安となった。これが2015年はほぼすべての通貨が円に対して値下がりし、円全面高に転じている。かろうじてドルだけは円に対して上昇したが、年初が119円60銭、足元が121円なので、1%程度の上昇に過ぎない。


2015年に円が強くなった背景は経常黒字の急拡大に加え、ECB(欧州中央銀行)のマイナス金利政策でユーロのほうが弱くなったこと、さらに、世界経済全体が冴えない中で、米国の利上げが始まったことがある。世界のGDP(国内総生産)が伸びない中で米国が利上げに転換するのは初めてのことだ。これが、経済にいろいろなストレスをもたらし、市場がリスク回避の円買い動く局面が頻発した。2016年もそうした場面が増えてくると思われる。


――円はもはや弱い通貨ではないということですね。2012年の円安転換は経常黒字の減少が背景にあった。



内田稔(うちだ みのり)/1993年慶応義塾大学法学部卒、東京銀行入行。外国為替のトレーディングやセールスを経て2007 年から外国為替のリサーチを担当。2010 年シニアアナリスト、2012 年05 月より現職


それと、日銀の金融緩和への期待。だが、足元ではどうかといえば、追加緩和への期待は残っているが、毎月約10兆円も国債を買っており、買い増し余力は低くなっている。もう一段の円安株高を演出するのは難しい。


2015年12月のECB(欧州中央銀行)理事会では追加緩和が市場の予想の下限のレベルにとどまってしまったために、失望からユーロ高になってしまった。


日銀が追加緩和を行っても、同様の動きとなるおそれがある。問題は市場がその値動きを見てしまうと、黒田バズーカ=円安という神通力が失われてしまい、黒田総裁就任以前のように、バズーカは撃てず、“緩和したらかえって円高”ということになりかねない。


2015年は日銀がこれだけ通貨を供給していながら、ほぼすべての通貨に対して円高になったように、マネタリーベースの拡大が機械的に円高をもたらすわけではない。ECBもマネタリーベースを拡大しているが、ユーロはじわっと上がっている。


■日銀の追加緩和はむしろ失望売りを誘う


――量的緩和の効果は失われているということですね。


量的緩和が波及する経路は、(1)名目金利が下がる、(2)期待インフレ率が上がる、(3)通貨安期待が高まる、の3つ。名目金利については、もう下げ余地がない、期待インフレ率については、日銀も困っていると思うが、原油価格が下げ続けていることでむしろ低下している。円安期待も以前よりは薄れてきている。追加緩和はむしろ市場の失望を誘う可能性のほうが高まっている。日銀の緩和=円安とはなりにくいだろう。


――FRBの利上げペースはどう見ていますか。FOMCのドットチャートは年4回を示しています。


時間が経つにつれて、たいして利上げはできない、という見方が強まっていくだろう。2016年3月も微妙だ。FF金利先物は2.5回を織り込んでいる。私はあと2回できるかどうか、という見方だ。3月か6月にできるかどうか。時間を追う毎に難しくなるだろう。9月は大統領選挙(11月)に時期が被るので難しい。あとは2016年12月にできるのかどうか。


■米国の労働市場に陰り、利上げは進まず


――アメリカの経済はそれほど強くないということですか。


現状については、ドル高の影響で製造業は厳しいが、内需向けの非製造業がよいといわれている。内需は労働市場の改善と株高による資産効果が支えてきた。


しかし、注目すべきは労働市場に少し陰りが出てきていることだ。FRBが作成している19の労働市場関連の指標から編み出す「労働市場情勢指数」(LMCI)は、プラスなら改善マイナスなら悪化というもので、景気がよいときはプラス4〜5とされる。しかし、2015年に入ってからは、これが一段低下して、1月のプラス3台が最高で、あとはマイナスをつけたり、足元でも1台で推移している。


2016年は労働市場の改善度合いが鈍くなり、毎月の非農業部門就業者数の増加が20万人を超えるのは難しくなってくるだろう。2015年も10月が27万で11月分は21万人と減った。2013年も2014年もクリスマス商戦などで盛り上がる11月は10月を上回っていた。この辺りからも陰りが出ていることがうかがえる。


2016年は株価もあまり上昇が期待できない。米国の株はITバブル崩壊後、だいたい予想PER(株価収益率)18倍が上値のメドとなっており、ほぼ天井に来ている。企業業績がよくなってEPS(一株当たり利益)が上がればPERは横ばいでも株価は上がるが、企業の収益自体が2015年7〜9月期は6年ぶりの前年同期比マイナスを記録した。ドル高とエネルギー価格下落が響いている。


2004年以降、利上げを続けても株価が上がり続けた、という指摘があるが、当時の株高を牽引したのはエネルギーセクター。エネルギー価格が上昇し、エネルギーセクターの株価が2倍3倍と上がっていったことが大きい。加えて、金融セクターも元気よかった。だが、今回金融規制が強化され、金融セクターも元気がない。そもそもQE3(量的緩和第3弾、資金供給の拡大)をやめた時点ですでに株価は上がらなくなっている。


労働市場の改善ペースが鈍り、株価も上がらないとなれば、頼みの消費は勢いを失ってくるとみている。米国経済全体の勢いも落ちるだろう。FOMC見通しは2016年の実質GDP成長率を2%台半ばと見ているが、私は2%に届かず1%半ば〜2%とみている。利上げのペースは限られる。


たいした利上げができないとすれば、ドルはもはや弱くない円に対してどんどん強くなるということがない。むしろ現状ではややドル高が行きすぎており、調整が始まる。


――ドル円はどの当たりに落ち着くのでしょうか。



日米間の実質金利差とドル円は相関が高い。その関係から、逆算するとドル円の推計値は110円を下回る。そもそも10円ぐらいドルが高いということだ。この乖離は期待感によるものといえる。


一方、期待感を表す指標として、通貨オプションのリスクリバーサルが参考になる。ドル高円安期待が高ければ、ドルコール円プット需要が高まり、逆なら、ドルプット円コール需要が高まる。夏場以降、ドルプット円コールへの需要が後退しており、この指標を見ると、ドル高円安への期待値が徐々に低下していることが分かる。


■外国株への投資が慎重になり円売り弱まる



経常黒字を重視する見方と関係ないという見方あるが、これは程度問題だ。
実際に2015年は円高が進んでおり、影響はあるといえる。だた、需給面では、日本から海外への投資による円売りも出ていたので円高が抑えられた面はあっただろう。


これが2016年にどうなるかといえば、海外への投資による円売りは弱まるとみている。


海外への投資は、直接投資と証券投資とがあり、企業のM&Aなどの直接投資は2016年も継続するだろう。証券投資の中身は株式と中長期債券に分けられる。昨年はGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)などの公的年金と個人投資家による外国株への投資が大きく伸びた。株の投資はハイリスクハイリターンを狙って為替ヘッジを行わないため、これによる円売り効果は大きかった。


だが、GPIFはもう基本ポートフォリオの見直しによる株の比率の引き上げをほぼ終えており、2016年は様子見になるだろう。個人投資家も2015年が円高になったので慎重になるだろう。運用難の生命保険会社による中長期債券への投資は継続すると思われるが、これは為替ヘッジを行うため、大きな円売りとはならない。


 

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コメント
 
1. 2015年12月31日 20:41:40 : yy7D5jhcis : wI0vtaRP6ac[19]
ビッグマック指数で見れば円は45%も過小評価されている。ドル=70円が適性レートなのである。日本ではとんかつ定食の値段は半世紀前からほとんど変化していない。その間アメリカでステーキの値段は軽く10倍くらいになっているだろう。

2. 佐助[3155] jbKPlQ 2015年12月31日 21:02:09 : cLoPFxP7a2 : QkvC_PQ6Z0A[46]
為替をまず安定させること
円高でも円安でもベーシングインカムでも世界の通貨と信用は、三年ごとに不安定になります。
お互いのテレトリー(縄張り)の既得権益擁護が障害となり、簡単に収束できないのです。


日本の政治家と御用学者やマスコミは2008 年のリーマンショック後も、世界の政治と経済の指導者は、自国の農業畜海産と対外競争力の低い中小
企業を犠牲にしても、関税障壁を低くし、外資を導入し、土地や株のバブルを復活させれば、恐慌にはならない、と確信しているのです。そして経済学は「関税高くしたり、通貨を切下げたり、自国経済の救済のみを優先させたために、恐慌は発生した」という教訓で一致している。そのために世界恐慌は信用収縮と金融鼠講の大津波が世界経済も日本列島を飲み込む。


そして、複数の基軸通貨が金とリンクし固定為替制度になるまで収束しません。しかも経済は産業革命を前倒ししないと回復しません。

もし「発行する国債又は通貨発行高を保有する金とリンクさせる」とドルとユーロが約束すれば、為替の乱高下と、国債をデフォルトする危
機は収束できると断言できます。

しかし円が一ドル60 円台を越えるか、欧州連合の一国で債券がデフォルトされるか、新興国のバブルが弾けなければ、米国の政治と経済の指導者は,金とリンクすることを決意しない。しかもユーロは「ドルの寿命を延命させるだけだとか、自己責任をとらない国は除名脱退すればよい」と、お互いのテレトリー(縄張り)の既得権益擁護が障害となり、簡単に収束できないのです。

中国、ロシヤ、インド、ブラジル、豪州、南アフリカの通貨が、第三の世界の基軸通貨をめざします。でも、バルブで支えている景気が作裂し、外国投資が引上げられるので金買いどころではなくなります。

中国は元の管理が破れないように、香港の銀行(国有・私有)に元建て国債を発行させ、たいへんな人気なのです。

オバマ大統領は,。任期中にドルを金ガエリさせざるをえない瞬間が、時々刻々とせまっているのに,利上げで。先伸ばしできても、予期されてない見えない危機は先伸ばしできない。特に日本が世界恐慌から、いち早く脱出できた教訓を、経済学も政治学も学んでいないのです。

ドルが即時に第三次金本位制採用を宣言すれば、ユーロや円の追随時期も早まります。又、ユーロや円がドルよりも早く第三次金本位制を採用すれば、世界の信用恐慌は、三年で収束します。

米国は第三次金本位制採用に反転すると、ドルは円より高くなります。経済も産業革命を前倒しすると再び繁栄します。利上げではない,複数の基軸通貨制と産業革命でドルの暴落は止まります。あれほどオバマ大統領に手紙で忠告したのに残念なことです。ドルの使命はこれで終わります。

そして利上げでは逆に世界金融恐慌が加速します。そのために国民に耐乏を強制する債券はデフオルトせよ!外国人は追放して雇用と景気を回復させよう!とスローガンをかかげた政党が過半数を占める国は続出する。


3. 2015年12月31日 22:13:17 : nJF6kGWndY : n7GottskVWw[224]

>円高ドル安が進み、2016年末は112円

くだらん

東洋経済の他の135円論もそうだが、結局、現状の120円水準から大体1割程度上下に乖離すると想定しているだけで

災害版のつまらん地震予知同様、別に、誰でも言える話であって、意味のある予測ではない



4. 2016年1月01日 02:22:06 : Dn2VtTOGjs : iGplYxDRulo[1]

バカウヨのおまえにとっちゃ、為替予想も経済もどうでもいいよな。

国民が飢えようが死のうが、安倍自民が勝てばそれでいい。


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