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東電「まさか溢れるとは思っていなかった」手作業で高濃度汚染水を抜く1/7大竹まことゴールデンラジオ(文字起こし)東京新聞
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2016/01/09 みんな楽しくHappy♡がいい♪
大竹まことのゴールデンラジオ(2016年1月7日放送)より文字起こし
太田英明:
これは昨日の東京新聞の記事なんですけれども、
今年は東京電力福島第一原発の事故が起きてから間もなく5年になろうとしていますが、
放射能を含む汚染水との戦いが落ち着くどころか、現場に予想もしなかった作業が降りかかっているという記事なんですね。
大竹まこと:何が起こっているのかな?
太田:
福島大地原発では、今も原子炉を冷やすために大量の高濃度の汚染水が発生しています。
これを液体で貯蔵するのは危険性が高いんですね。
そのために特殊な薬剤、薬を混ぜて、放射性物質をその薬にくっつけて泥のような形の廃液にして、硬い容器に閉じ込める作業をしておりました。
ところが去年の4月、一部の容器の上の方や周辺の床に溜まった水が見つかりまして、
他の容器を調べたところ合わせて34基で水が溢れ出しているということが分かったと。
で、これはどういうことかというと、
高濃度の放射性物質を含んだ、その泥のようにしたものが容器の中に沈んで、これが水と反応して水素ガスが生まれます。
そうすると、汚れた泥がどんどんどんどん膨らんできて、上に乗っかっている上澄み水を押し上げて、上のガス抜き穴から溢れ出ていた。
「ガスが発生することはわかっていたんですけれども、まさか水があふれるとは思っていなかった」ということなんです。
そんな容器が今、およそ1700基ある。
いずれの容器からも水が溢れ出る恐れがあるので、今現場で何をしているかというと、
完全防護の体制で、毎日の点検の他容器ごとにガスの発生量を予測して、
漏れが起きる恐れの高いものから順番に手作業でホースを使った水抜きを進めている。
ただ、この水が危なくて、放射性物質の濃度が高くて危ない!
放射性セシウムが1リットル当たりでおよそ1万ベクレル。
放射性ストロンチウムがおよそ3000万ベクレルと、近づくだけで被曝する恐れがある高い濃度。
さらにこのうちのおよそ、1700基のうちの1000基が箱の中で三段積みにして収納されている。
容器を一つ一つクレーンで動かして、チェックして水を手作業で抜いて、別の容器をさらに移動させて、再びしまうという、気の遠くなるような作業を今続けている。ということなんですね。
大竹:
もう、なにしろ…ね、
ま、でもある程度まで水素が出るって予測してたんだけど、
これが容器からあふれるまでには、そこまでは考えが及ばなかった。
だから、それが想定していないから、
この1.5mのなんだっけ?
太田:直径1.5m、高さ1.8mの容器にその汚れた泥を閉じ込めている。
大竹:
閉じ込めてるんだね。
これはだから、そういうことを予定していないから、3段重ねになっているわけだよ!
光浦靖子:うわ〜っ
大竹:3っつ縦に重なっているわけだよ。
光浦:もちろん下が古いよね。
大竹:もちろんそうだね。
光浦:だから下から溢れていくよね。
大竹:だから予測するんだけど、どれが溢れるかまだ分からない訳だよね。
光浦:全部
大竹:
上下取り替えて、しかも高濃度。
これを手作業で。
防護服を着ながらやっている訳だよね。
ま、本当に気の遠くなるような、えぇぇーっ!っていうような作業を現場の人はしている訳だよね。
光浦:これ、
大竹:収まっているの?これで。
太田:これは想定していない作業だから、収まってもいないですし、これからもやらなきゃいけないですし、
光浦:手作業でしかもう、仕様がないんだね。
太田:
そうですね、手作業でやるしかないという。
危険を防ぎながら。
で、こういうことに関わっていると、やっぱり、今までやろうとしていた廃炉作業は当然後送り。
光浦:そうだよね。
太田:先送りになっていくという。
福島第一原発 廃液漏れで危険作業増 貯蔵容器で水素ガス発生
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201601/CK2016010602000138.html
2016年1月6日 朝刊 東京新聞
東京電力福島第一原発事故の発生から間もなく5年。しかし放射能を含む汚染水との闘いが落ち着くどころか、現場に予想もしなかった作業が降り掛かっている。高濃度汚染水処理の際に出る廃液の貯蔵容器で、水素ガスの発生により汚染水があふれることが分かったためだ。作業員たちは日々、点検や危険な水抜き作業に向き合っている。 (小倉貞俊)
福島第一では、今も原子炉を常に冷やすため大量の高濃度汚染水が発生する。液体で貯蔵するのはリスクが高い。このため特殊な薬剤を混ぜて放射性物質を付着させ、泥状の廃液にし、強固な容器(直径1.5メートル、高さ1.8メートル)に閉じ込める。
ところが昨年4月、一部の容器の上部や周辺の床にたまった水が見つかり、他の容器をチェックしたところ、計34基で水があふれているのが見つかった。
東電が原因を調べたところ、高濃度の放射性物質を含んだ汚泥が容器内に沈殿し、水と反応して水素ガスが発生。汚泥が膨張して上澄み水を押し上げ、上部のガス抜き穴からあふれたことが判明した。ガスが発生することは分かっていたが、水があふれる事態は想定外だったという。
この容器は現在、約1700基まで増えている。遮蔽(しゃへい)用のコンクリート製の箱に収納しているため、漏えいはただちに外部に影響があるわけではない。
しかし、いずれの容器からも水があふれる恐れがあるため、現場では完全防護の態勢で毎日の点検のほか、容器ごとにガスの発生量を予測し、漏れが起きる可能性が高いものから順次、手作業でホースを使った水抜きを進めている。
ただ、この水は放射性物質の濃度が高く、作業には危険が伴う。放射性セシウムが一リットル当たり約1万ベクレル、放射性ストロンチウムが約3000万ベクレルと、近づくだけで被ばくする恐れのある濃度だ。
さらにやっかいなのは、このうちの約千基が箱内で、三段積みにして収納されている点だ。容器を一つ一つクレーンで動かし、チェックして水を抜き、別の容器を移動させて再び収納する、と気の遠くなるような作業を続けることが必要になっている。
東電の担当者は「どれをどこに動かすかなどパズル状態。被ばくを最小限に抑えながら、慎重にやっていきたい」と説明している。本来の目標である廃炉に向けたマンパワーを、余計な作業に割かざるを得ない状況だ。
<福島第一原発の汚染水処理> 事故で原子炉内に溶け落ちた核燃料を冷やすためには大量の水が必要。冷却後、発生した高濃度汚染水は、放射性セシウムの大半とストロンチウムの一部を除去し、さらに別の装置で塩分などを取り除く。淡水になった分は再び炉の冷却に使い、塩分を含む水は再度除染しタンクに保管する。この処理過程で出た汚泥状の廃液を貯蔵容器にため敷地内に保管している。
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