http://www.asyura2.com/15/gaikokujin2/msg/356.html
Tweet |
安倍元首相の後継者問題が深刻化 地元をライバルの林外相に奪われる危機も/NEWSポストセブン
2021/12/14 07:15
https://www.msn.com/ja-jp/news/politics/%e5%ae%89%e5%80%8d%e5%85%83%e9%a6%96%e7%9b%b8%e3%81%ae%e5%be%8c%e7%b6%99%e8%80%85%e5%95%8f%e9%a1%8c%e3%81%8c%e6%b7%b1%e5%88%bb%e5%8c%96-%e5%9c%b0%e5%85%83%e3%82%92%e3%83%a9%e3%82%a4%e3%83%90%e3%83%ab%e3%81%ae%e6%9e%97%e5%a4%96%e7%9b%b8%e3%81%ab%e5%a5%aa%e3%82%8f%e3%82%8c%e3%82%8b%e5%8d%b1%e6%a9%9f%e3%82%82/ar-AARMiBF?ocid=iehp
安倍元首相の跡継ぎ問題はどうなる?(写真は岸信夫氏と長男の信千世氏/2021年8月)© NEWSポストセブン 提供安倍元首相の跡継ぎ問題はどうなる?(写真は岸信夫氏と長男の信千世氏/2021年8月)
安倍晋三・元首相は父の晋太郎氏が率いた「安倍派」を復活させ、12月6日には新会長お披露目を兼ねた盛大な派閥パーティーを開催した。政界のキングメーカー、いわば“令和の闇将軍”の座を不動のものにしたかに見える安倍氏だが、その意気軒昂な姿とは裏腹に、足元に大きな不安を抱えている。
今後の政治を左右しそうなのが、岸田首相が面従腹背で“安倍離れ”を急いでいることだ。岸田首相は、これまで「数の力」で自民党を支配してきた麻生太郎・副総裁と、幹事長に抜擢した茂木敏充氏と11月16日と22日の2回にわたって会談を開き、「定期的に会合を開いて政権運営を話し合う」ことを確認した。今後は岸田派、麻生派、茂木派(旧竹下派)の3派が主流派を形成し、“安倍抜き”で決めていくということだ。
安倍氏にすれば、最大派閥の領袖になった途端、岸田首相から“あなたの出番はもうない”と包囲網を敷かれたのだ。
安倍氏のもうひとつの不安が、安倍家の後継者問題だ。自民党内には、安倍氏と昭恵夫人に子供がなく、安倍家に後継者がいないことを「最大の政治的弱点」と見る向きもある。
「安倍家の後継者」と「安倍氏の政治力」には関係がないように思われるが、そうではない。
今回の総選挙で石原伸晃氏が落選した途端に石原派が解体に追い込まれたように、派閥を率いるには選挙に強いことが絶対の条件だ。政治ジャーナリスト・野上忠興氏がいう。
「日本の政治風土においては、安倍氏のような世襲政治家の家系は後継者の存在が不可欠です。後継者がいれば、地元後援会の結束は強まる。総理を輩出してきた派閥領袖の家系ならなおさらです。
3世議員の安倍氏は祖父や父以来の固い地盤に守られ、選挙には滅法強い。しかし、安倍氏と昭恵氏に子供がおらず、総理を辞めて代替わりを準備しなければならない時期なのに、地盤を継がせる後継者が決まっていない。地元にも、派内にも、危機感がある」
仮に安倍家に後継者が立たず、政治的に“お家断絶”となれば、派閥の跡目をめぐっても2代の首相を輩出した福田家のプリンス・達夫氏(総務会長)の求心力が高まることになる。
それに加えて、安倍氏の地元・山口県は「1票の格差」是正で次の総選挙では現在の4選挙区が3選挙区に減らされ、「区割り変更」が行なわれる。人口比や地域的に安倍氏の山口4区と山口3区の大部分が合併される可能性が高い。
そのとき立ち塞がるのが、岸田派ナンバーツーの林芳正・外相だ。貴族院議員だった高祖父から続く4世議員で、安倍氏の地元・下関に強固な地盤を持ち、地元での政治的蓄積は林家のほうが安倍家より長い。
両家は中選挙区時代から安倍氏の父・晋太郎氏(元蔵相)と林氏の父・義郎氏(元副総理)が激しく争ってきたライバル関係だった歴史がある。4代目の林氏は今回の総選挙で満を持して参院から山口3区に鞍替え当選すると、月刊誌で「次の総理はこの私だ」(『文藝春秋』11月号)と宣言し、過去8人の総理を生んだ地元山口で“もう安倍の時代じゃない”とアピールしている。
それだけに安倍家も後継者問題に危機感が強い。
跡継ぎ問題を一番心配しているのが岸信介・元首相の娘で安倍家と岸家のゴッドマザーと呼ばれる母・洋子さんだとされる。93歳と高齢だが、この10月には台北駐日経済文化代表処(台湾の駐日大使館に相当)が主催した中華民国建国記念日の式典に安倍氏に代わって出席するなど、なお矍鑠としている。
安倍家は長男・寛信氏(三菱商事パッケージング元社長)、次男の晋三氏、そして生まれてすぐ洋子さんの実家・岸家の養子になった三男で現・防衛相の信夫氏(山口2区)の3兄弟。後継者候補は寛信氏の長男(大手商社勤務)、岸信夫氏の長男・信千世氏(防衛大臣秘書官)と次男(大手不動産勤務)の3人と見られている。
だが、なかなか決まらないのには事情がある。地元・山口の政界関係者が語る。
「洋子さんは自分の目の黒いうちに後継者を決めたい。実家の岸家に養子に出した信夫氏の息子たちは岸家の地盤を継がなければならないから、安倍家の地盤はなんとしても寛信氏の長男に継いでほしいという思いが強い。
しかし、長男は政治家の道は選ばないと断わり続けている。もし彼が後継になるのであれば、安倍事務所に入って秘書になるなりしなければならないが、その動きがない。その点は安倍後援会の中からも心配する声が出ているようです」
本誌・週刊ポストはかつて後継者問題で寛信氏の妻(長男の母)を直撃したが、「本人は政治家にはならないと言っています」とはっきり否定していた。
だが、後継者が決まらないことは安倍家の地元での求心力低下につながっている。
「地元では晋三さんの影響力はもちろん強いのですが、先の衆院選で自民党県連は林支援で盛り上がった。山口から9人目の総理として林さんに対する期待が高まっているんです。
山口県は次の選挙で選挙区が1つ減る。自民党県連の一部からは、晋三さんは総理もやり、在任期間歴代トップになったのだから、もう選挙区から退いていただこう、名誉職として比例区に鞍替えしたらどうかという声が上がっている。
安倍はもう一丁上がりで、次は林だという期待感です。だからこそ、晋三さんに後継者がいないことは安倍家にとっても、安倍後援会にとっても重大な問題だということです」(政界関係者)
世襲政治家の家系では、後継者の不在は派閥ばかりか、選挙区まで失いかねない重大事だと分かる。
※週刊ポスト2021年12月24日号
最新投稿・コメント全文リスト コメント投稿はメルマガで即時配信 スレ建て依頼スレ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。