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<石平のChina Watch>「株」に握られる習政権の命運 中国共産党政権のもろ過ぎる実体(ZAKZAK)
http://www.asyura2.com/15/china6/msg/574.html
投稿者 赤かぶ 日時 2015 年 7 月 21 日 14:41:10: igsppGRN/E9PQ
 

              北京の証券会社の前で、相場を示す電光掲示板を見つめる市民ら=9日(AP)


【石平のChina Watch】「株」に握られる習政権の命運 中国共産党政権のもろ過ぎる実体
http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20150721/frn1507211150004-n1.htm
2015.07.21 夕刊フジ


 今月3日までに上海株が約30%も暴落したという緊急事態を受け、中国政府はその翌日から、なりふり構わずの「株価防衛総力戦」を展開した。その結果、上海株は徐々に回復する方向へ転じたものの、この原稿を書いている14日時点では再び下落した。

 今後の行方は依然、油断できない。注目すべきなのはむしろ、中国政府が展開した「株価防衛総力戦」のすさまじさである。

 まずは4日、休日にもかかわらず、大手証券21社は緊急声明を発表し、共同で1200億元(約2・4兆円)以上を投じて株価を下支えすることを明らかにした。それほどの迅速さで歩調を合わせ集団行動に出たのは当然、政府当局の命令の結果であろう。

 翌日の日曜日、中国証券監督管理委員会は新規株式公開を抑制する方針を発表する一方、中国人民銀行が証券市場に資金を大量に供給すると宣言した。そして、全国の国有大企業には6日の月曜日から株を買い支えするよう中央政府から指示が出された。

 これほどの必死の巻き返しでもすぐには効果が出なかった。6日と7日に上海株は何とか持ちこたえたが、8日には再び約6%の急落に見舞われ、当局は力任せの強硬手段に訴えることにした。

 9日、公安省は孟慶豊次官を証券監督当局に派遣し「悪意のある株式や株価指数先物の空売りを厳しく取り締まる」と発表した。普通の株式市場で空売りは合法的な市場行為であるが、中国政府は結局、警察力をもって市場行為を封じ込めるという前代未聞の暴挙に出た。

 その前日の8日に「中国株」をめぐるもう一つの奇妙な動きがあった。ロシアのプーチン大統領が報道官を通して「中国株に絶対の信頼を置いている」とのコメントを発表したのである。一国の元首が他国の株価についてコメントするのはいかにも異様な光景だ。

 実はその前日の7日、プーチン大統領は中国の習近平国家主席と会談したばかり。要するに、ロシアの大統領までが引っ張り出され中国の「株防衛戦」に助力させられたというわけである。

 このように中国政府は政治、経済、公安、外交などの全ての力を総動員して必死になって上海株の暴落を食い止めようとした。そのことは逆に、北京の政府が株の暴落を何よりも恐れていることの証拠となった。

 ただでさえ経済が沈滞して国民の不平不満が高まっている中で、株の暴落が引き起こしかねない騒動や暴動が大規模な社会的動乱に発展する恐れがあるからだ。そうなると共産党政権が命脈を保てないのは明白である。

 だからこそ政権が「防備戦」と称し、株暴落の食い止めに躍起になっているのだ。そのことは逆に、政権の運命が気まぐれな株価の変動に左右されていることを意味している。株価の変動に翻弄され、株価の暴落が政権の崩壊につながりかねない現実こそが中国共産党政権のもろ過ぎる実体なのである。

 習政権は今後も株式市場との果てしない戦いを継続していかざるを得ない。このような戦いでは、さすがの共産党政権も勝ち目はないだろう。株式市場は市場の論理に基づいて自律的に動くものだからいつでも政権の思惑通りになるとはかぎらないし、政権が株価の暴落を防ぐのに99回成功したとしても一度失敗しただけで大変なことになる。

 トウ小平改革以来、共産党政権は「市場経済」を何とかうまく利用してきた。そして、経済の成長に成功し、政権を維持してきたが、今になって、政権は自らの作り出した市場経済によって首を絞められる事態になっている。「株」に握られる習近平政権の余命やいかに。

                   ◇

【プロフィル】石平

 せき・へい 1962年中国四川省生まれ。北京大学哲学部卒。88年来日し、神戸大学大学院文化学研究科博士課程修了。民間研究機関を経て、評論活動に入る。『謀略家たちの中国』など著書多数。平成19年、日本国籍を取得。

 

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コメント
 
1. 2015年7月21日 17:44:54 : 9Rl1jJIGHM
1949年以来、中国大陸は自由のない「巨大な監獄」になっている。中共が全土を支配したが、大都市の住民は国民党を支持していた。だから中共には従わない。このため、中共は大都市の住民を恐怖支配するため、反対派のあぶり出しを行ない、反右派闘争で潰した。1960年代には、文化大革命を起こした。これは10年続いた。

毛沢東が死に、華国鋒を経てケ小平の時代になり、「四つの近代化」を唱えた。貧しく、遅れている中国大陸を豊かにするため、積極的な外資誘致を行ない、「改革・開放経済」が始まった。

国民はようやく豊かになり始めたが、これと同時に政治的自由がないことや言論統制、中共による一党独裁体制に疑問を持つようになった。これが後の「六四天安門事件」へとつながるのである。

「六四天安門事件」を鎮圧した中共指導部は、国民の不満を解消するため、国民生活を豊かにして不満が出ないように誘導した。日本や欧米からも、家電を中心に投資が相次ぎ、多くの家電製品が中国大陸で生産され、世界各国に輸出されていった。働き口が増え、収入は激増した。国民の不満は解消されたかに見えた。

豊かになった国民に不満を起こさせないため、中共指導部は更なる「アメ」を与える必要があった。ただ働くだけでは収入に限度がある。そこで働かなくても収入になる「株式投資」を持ってきたのである。この「株式投資」は、これまでの世界の歴史でも暴落不安がつきまとっていたし、このことも中共指導部は熟知していたはずだ。それでも中共指導部は、国民に「株式投資」を奨めなくてはならないほど追い込まれていたのだろう。

中国大陸は社会主義経済ではない。中共が主導する「国家資本主義」なのだ。その「国家資本主義」体制が危機を迎えている。これまでは日本に矛先を振り向ければ何とかなった。だが、その常套手段も見え透いている。国民の不満は、今度は中共指導部に向かうだろう。それはすぐではないかも知れないが、中国大陸の沿海部を中心にじわじわと広がっていくだろう。中共の体制は、根底から腐りだしていき、いずれ崩壊の危機を迎えるだろう。

今回の中国大陸バブル崩壊は、既に中共指導部の高級幹部達は認識していただろう。このために財産をアメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドに移していたのである。おかげで、こちらは土地も家も高くなってたまりません。この冬は、特に寒いし。


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