http://www.asyura2.com/15/asia19/msg/511.html
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※参照投稿
「ミャンマー与党前党首とスー・チー氏会談:スーチー派=国民民主同盟を“抱き込む”ための偽装解任だと高等戦術なのだが...」
http://www.asyura2.com/15/asia18/msg/469.html
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スー・チー氏、閣外から統率 ミャンマー新政権
大統領候補に88歳側近 挙国一致体制めざす
【ヤンゴン=松井基一】昨年11月の総選挙結果を受けた新国会の招集が迫るミャンマーで、次期大統領候補の選定が大詰めに入っている。選挙に大勝した国民民主連盟(NLD)では憲法の規定で大統領になれないアウン・サン・スー・チー党首(70)に代わりティン・ウー最高顧問(88)が最右翼に浮上。スー・チー氏は閣外から政権を統率するとの見方が強まる。NLDは国軍や少数民族政党とも連携する意向で、新政権は実質的な挙国一致体制となりそうだ。
2月1日に開会する国会で最大の議題が正副大統領の選出だ。上院と下院の各民選議員、それに上下両院議席の4分の1を占める軍人議員が各1人ずつ大統領候補を選び、全議員の決選投票で大統領を決める。
昨年11月の総選挙でNLDは改選議席の8割の390議席を得て圧勝。非改選の軍人議員議席を含めても、大統領を指名できる単独過半数を押さえた。ただし現行憲法は外国人の親族のいる者の大統領資格を認めておらず、息子が英国人のスー・チー氏は不適格だ。
選挙後、NLD内では国軍と交渉して憲法の大統領資格要件を一時凍結することも検討。スー・チー氏を大統領にする“奥の手”だったが、現在は「大統領を儀礼的役職と位置づけ、与党党首が政権を統制することを議論している」(幹部)。
選挙直前の記者会見でスー・チー氏は大統領より格下の首相職就任を否定。選挙後も国外メディアに「自分がすべてを決定する」と言明した。3月末にも発足する新政権に同氏は入閣せず、閣外から政権運営を主導するとの見方が有力。国会で改めて憲法改正と大統領就任を目指す意向だ。
次期大統領候補に浮上したティン・ウー氏は社会主義政権時代の1974〜76年に国防相を務めた元国軍幹部。民主化運動を政府が弾圧したのに反発してNLDに合流し、旧軍政時代には政治犯として収監された経験もある。スー・チー氏との関係が良好なばかりでなく、国軍上層部にも一定の支持があるとされる。
高齢のティン・ウー氏が候補となる背景にはNLD内の深刻な人材不足がある。88年の結成時からスー・チー氏を支える指導部は高齢化し、中堅の育成も遅れた。NLDは12年の補欠選挙で初めて国政に参画したが40人強の現職議員も国会で目立った実績はない。
このためNLDは旧軍政の受け皿の現与党・連邦団結発展党(USDP)や少数民族政党との協力を模索。スー・チー氏と親密なため選挙直前にUSDPの党首職を解任されたシュエ・マン下院議長は憲法裁判所長官などの要職への就任観測がある。選挙では無所属で当選したソー・テイン大統領府相らの入閣も有力視されるほか、上院副議長職はアラカン民族党(ANP)などへの割り当てが固まった。
憲法規定により国防相や内相などは軍人の指定席で、国軍との協調も重要だ。スー・チー氏は昨年12月、旧軍政トップのタン・シュエ氏と会談するなど従来の対決姿勢を転換。タン・シュエ氏の娘婿は軍人議員に指名されており、新政権の要職への就任が濃厚だ。まずは円滑な政権立ち上げを優先するスー・チー氏の現実路線が明瞭になっている。
[日経新聞1月23日朝刊P.7]
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