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誰がマレーシア航空機を撃墜したのか?(きっこのブログ) <マレーシア航空機、火を噴き垂直落下の動画>
誰がマレーシア航空機を撃墜したのか?
http://kikko.cocolog-nifty.com/kikko/2014/07/post-c799.html
2014.07.19 きっこのブログ
オランダのアムステルダムからマレーシアのクアラルンプールへ向かっていたマレーシア航空の旅客機、MH17(17便)のボーイング777が、ウクライナ東部の親ロシア派が占拠しているエリアの上空で撃墜された事件だけど、まずは、次の映像を観てほしい。
これは、今のところ真偽は不明だけど、地対空ミサイルを発射した勢力側が撮影した映像が流出したものだと言われてる。小さくて完全には確認できないけど、エンジンなど機体の特徴からボーイング777のように見えるし、片方の主翼から火を噴きながら、ほぼ垂直に落下していることが分かる。
今回の事故で、乗客280人と乗員15人の全員が死亡した。この映像が実際のものであったとしたら、乗客と乗員は機体が地面に激突するまで生きていたことになり、その恐怖は想像を絶するものだっただろう。
犠牲になった乗客の内わけは、オランダ人が189人、マレーシア人が29人、オーストラリア人が27人、インドネシア人が12人、英国人が9人、ドイツ人が4人、ベルギー人が4人、フィリピン人が3人、カナダ人が1人、ニュージーランド人が1人で、19日現在、残る4人の国籍はまだ明らかになっていない。乗員15人はすべてマレーシア人だという。
‥‥そんなワケで、今日も「いかがお過ごしですか?」は割愛して先へ進むけど、今回の事故が報じられた直後から、ウクライナは「親ロシア派が撃墜した」と言い、親ロシア派とロシアは「ウクライナが撃墜した」と言い、お互いに相手を批判し始めた。親ロシア派は「我々は高度10000mまで届く兵器を所有していない」なんてイイワケをしたけど、これは完全にマユツバだ。
今回の流れを時系列で書いてくけど、まず初めに、ウクライナ東部のドネツクを武力占拠して一方的に独立を宣言してる親ロシア派「ドネツク人民共和国(Donetsk People's Republic)」の自称防衛相イーゴリ・ストレルコフ氏が、ロシアの最大手SNS「フコンタクチェ(Vkontakte)」 の自身のページに、次のように書き込んだ。
「たった今、トレーズ(ドネツク州の都市)近郊でウクライナ軍のアントノフ26型機を撃墜した」
そして、この書き込みとほぼ同時に、親ロシア派の取材を続けているロシアのメディア「ライフニュース」が「親ロシア派がウクライナ軍のAN26輸送機を撃墜したと語った」と報じた。この「ライフニュース」というのは、プーチン政権のおかかえメディアで、安倍政権における読売新聞や産経新聞のような存在だ。
で、この直後、「ウクライナ東部でマレーシア航空機が墜落した」「どうやらミサイルで撃墜されたらしい」「乗客と乗員は全員死亡した」という各国の報道が始まったとたん、ロシアの「ライフニュース」はこの記事を速攻で削除した。同時に、親ロシア派のストレルコフ氏も、SNSの自身の書き込みを急いで削除した。そして、これと同時に急いで削除されたものがある。それは、親ロシア派「ドネツク人民共和国(DNR)」のツイッターの公式アカウント「@dnrpress」から数時間前に投稿されていた次のツイートだ。
「我々DNRはウクライナ軍の地対空ミサイルA1402連隊から自走式ブーク地対空ミサイルの強奪に成功した」
この「ブーク地対空ミサイル」というのは、高度20000m以上までを射程距離とした高性能ミサイルで、高度10000mなら完全に射程距離内だ。このツイートの内容が事実であれば、親ロシア派の「我々は高度10000mまで届く兵器を所有していない」という主張は嘘だったことになるし、早い段階から「今回の撃墜にはブーク地対空ミサイルが使用された」という各方面からの指摘にも合致する。
これらの親ロシア派の「削除された書き込み」は、ウクライナの軍司令部がキャプチャ保存していたものを英文の公式リリースに添えて公開した。だから、さすがにここまで来たらロシアも言い逃れはできないだろう‥‥と思ってたら、そこはプーチン、まるで絵に描いたようなアジのヒラキナオリを炸裂させた。
「仮に民間機を撃墜したのが親ロシア派だったとしても、ウクライナが戦闘を始めなければ今回の事件は起きなかった。原因を作ったのはウクライナなのだから、民間機撃墜の責任はウクライナ政府が負うべきだ」
‥‥そんなワケで、このプーチンの「安倍晋三レベル」の詭弁に開いた口がふさがらなくなったので、今日は最後に、各国の首脳の中で一番マトモなことを言ってるドイツのメルケル首相の声明を紹介しようと思う今日この頃なのだ。
「まずは即時停戦です。今回の民間機の撃墜については第三者的な独立した機関による速やかな調査の実施が重要であり、そのためには即時停戦が必要です。その後は責任を負うべき者に裁きを受けさせなければなりません。ロシアは親ロシア派の支持勢力として重大な責任があります。ロシアはウクライナ問題の政治解決に向けて役割を果たすべきです」
- BUK強奪は駐英ウクライナ臨時大使が否定:高度6500mのAN26輸送機撃墜は親露派が否定:プーチン氏の態度はあやしい あっしら 2014/7/19 12:32:43
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