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安倍首相はみているだけでいい!? photo Getty Images
民主党は政権復帰より党分裂が現実的に
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/40646
2014年10月04日(土) 歳川 隆雄「ニュースの深層」 現代ビジネス
9月29日、秋の臨時国会が召集された。安倍晋三首相の所信表明演説、そして与野党各党の代表質問も終え、予算委員会を主戦場にいよいよ熱を帯びた国会審議が始まった。
■民主党の政権復帰構想を考える
現実離れしていると言われることを承知の上で、敢えて「安倍1強」時代の今、野党第1党の民主党(海江田万里代表)の政権復帰構想を考えてみたい。
先に発足した同党の新しい陣容は以下の通りである。代表:海江田万里(65歳・当選衆院6回)、代表代行(国政選挙担当):岡田克也(61歳・8回)、代表代行:高木義明(68歳・8回)、幹事長:枝野幸男(50歳・7回)、政調会長:福山哲郎(52歳・参院3回)、国対委員長:川端達夫(69歳・衆院9回)、常任幹事会議長:大畠章宏(66歳・8回)、国対委員長代理:安住淳(52歳・6回)、選対委員長:馬淵澄夫(54歳・4回)。
このラインアップから想起できることがある。1994年8月、当時の社会党内右派・中間派の再結集を図る政策集団「新民主連合」が結成された。その中心にいたのが故山花貞夫元社会党委員長である。
そして翌年の1月6日、山花元社会党委員長、新進党の川端達夫、民主改革連合の栗橋喬、民主新党クラブの海江田氏の4人を代表とする新党準備会が発足した。所謂「山花新党」構想である。
ところが、同年1月17日に阪神・淡路大震災が発生、民主・リベラル新党構想は頓挫、新党準備会も解散を余儀なくされた。この時の新党構想に旧社会党内で同調したのが、当時衆院当選2回の大畠氏であり、新執行部に名を連ねていない赤松広隆衆院副議長(66歳・当時衆院2回)、そして今なお党内に影響力を持つ輿石東・参院副議長(78歳・当時衆院2回)である。
つまり民主党新体制の海江田代表、川端国対委員長、大畠常任幹事会議長は「山花新党」構想に蝟集した面々である。従って、海江田、枝野両氏が主導して立ち上げた海江田新体制が「リベラル」を前面に押し出して政権批判を強めていくことは必然なのだ。
■消費税でも原発再稼動でも集団的自衛権でも党は二分しかねない
では、政権復帰にリアリティがあるのか。現状では、ノーと言わざるを得ない。その点は、海江田、枝野両氏も十分判っている。海江田代表続投は、飽くまでも岡田代表再現への通過点なのだ。平たく言えば、「繋ぎ」である。次の衆院選は「岡田代表」の下で安倍政権に挑み、政権奪取を図るということである。
海江田代表、岡田代表代行、枝野幹事長のトロイカ体制の問題点は何か。ひとつは、またもや「小沢問題」である。輿石氏が強く海江田氏に生活の党(小沢一郎代表)と合流するよう求めているのだ。岡田、枝野両氏は、小沢代表と鈴木克昌副代表を外した合流であれば許容するという立場を譲らない。が、海江田氏は党内の“海江田降ろし”封じ込めで助力を仰いだ輿石氏に引きずられているのだ。
もう一つは、党の根底に関わる主要政策についての調整である。海江田新体制を支援する野田佳彦元首相は、2012年6月の税と社会保障一体改革の3党合意を主導した当事者であり、消費再増税積極派である。だが、現執行部は反対に舵を切った。
また、原発の再稼働問題もある。菅直人政権で官房長官を務めた枝野氏は一時期、再稼働に理解を示したことがある。現実派の中には再稼働容認派も少なくない。九州電力川内原発の再稼働の時期は遅れているが、来年早々にも実施される見込みである。
最も深刻であり、党内を2分しかねない主要政策は集団的自衛権の行使容認問題である。党内保守派の前原誠司、玄葉光一郎両元外相、長島昭久元防衛副大臣らは行使容認派である。しかし、新執行部は、行使容認には憲法解釈の変更ではなく飽くまでも憲法改正を通じて行使すべきだとの筋論で一致している。
換言すれば、民主党の新しい陣容は、党内保守派外しの人事であったということだ。民主党もまた、維新の会、みんなの党が辿ったように党分裂の可能性を内包している。安倍“保守”政権は、海江田“リベラル”民主党の行く末を傍観しているだけでいいのだ。
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