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もんじゅ「増殖炉」白紙 政府、エネ計画から削除
核ゴミ減量施設へ転用案
政府は発電しながら消費した以上の核燃料を生み出せるとしてきた高速増殖炉もんじゅ(福井県敦賀市)の実用化に向けた目標を白紙に戻す。これまで掲げてきた開発計画や期限を新たなエネルギー基本計画に入れない。トラブルが続き、燃料となるプルトニウムを増やす「増殖」のめどが立たないためだ。原子力発電所から出るゴミを減らす研究施設に衣替えする案が出ている。
核燃料を無限に使い回しできることをうたい文句に、もんじゅは「夢の原子炉」と呼ばれ、原発から出る使用済み核燃料を再利用する核燃料サイクルの柱とされてきた。核燃料サイクルの政策は見直しを迫られる。
政府は月内にも閣議決定を目指す新たなエネルギー基本計画で、もんじゅの位置付けを見直す。2010年に決めた計画は高速増殖炉について「25年ごろまでの実証炉の実現、50年より前の商業炉の導入」という段取りで普通の原発並みのコストで発電できるようにする目標を掲げていた。新たな計画にはこの文言を入れない。
もんじゅの炉内では増殖と呼ばれる特殊な核分裂反応が起こり、投入した以上の核燃料が発生するはずだった。1995年に冷却材に使うナトリウムが漏れる事故が起き、組織的な情報の隠蔽が判明。その後もトラブルや管理の不備が相次ぎ、原子力規制委員会は13年5月に運転再開準備の停止命令を出した。活断層の調査や新規制基準への対応など再稼働への壁は高い。実証につながる研究成果を出す時期のめどが立たなくなっていた。
新しい基本計画では核のゴミを減らす研究を、もんじゅで進める方針を明確にする。高速炉を使えば、強い放射線を出す期間を約10万年から300年に短縮でき、体積も7分の1に減らせるとされる。新たな目的を与え、もんじゅの存続と原発政策への理解を得ることを目指す。
使用済み核燃料の最終処分場は国内にない。核のゴミや管理期間を抑えられれば、政府は処分場建設に自治体の理解を得やすくなるとみている。自民党内でも研究と処分場の選定を一体で推進すべきだとの声が出ていた。核のゴミの減量化と並行して増殖に関する研究も続ける方針だ。
もんじゅは建設後の約20年間でほとんど動いていない。新しい計画の下で施設を再び動かせるかは不透明だ。核燃料サイクルは使用済み燃料のウランやプルトニウムを加工して高速増殖炉で燃料として再利用する政策。高速増殖炉を実現できなければ、高いコストをかけてプルトニウムを取り出す意味は薄れるため、核燃料サイクル全体の見直しが必要となる。
もんじゅとは
▼もんじゅ 高速増殖炉を目指して1985年に着工し、94年には核分裂が持続的に起こる臨界に達した。現在は実証の前段階で原型炉と呼ばれる。2010年8月に原子炉内に一部の装置を落とす事故を起こしてからは運転していない。約1万点の保守管理の不備も判明し、原子力規制委員会が運転再開の準備を禁じるよう命令した状態にある。政府は建設費などに総額1兆円を投入。停止中でも維持・管理のため1日5千万円以上を使うことに「無駄遣い」との批判も高まっている。
[日経新聞2月7日朝刊P.1]
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「もんじゅ」見直し、方向性を決めた事実は全くない=菅官房長官
ロイター 2月7日(金)9時59分配信
[東京 7日 ロイター] -菅義偉官房長官は7日の閣議後会見で、政府が高速増殖炉「もんじゅ」について、エネルギー基本計画に盛り込まず実用化目標を白紙に戻すとの一部報道に関連し、「方向性を決めた事実は全くない」と述べた。
菅官房長官は「そうした報道があったことは承知しているが、新たなエネルギー基本計画は現在検討を進めているところであり、報道のような方向性を決めた事実は全くない」と否定。「エネルギー基本計画については、もんじゅを含め、さまざまな意見を踏まえて徹底的に検討を行い、与党ともしっかり調整した上で決定することとしており、政府として責任をもって対応していきたい」と語った。
「もんじゅ」を運営する日本原子力研究開発機構について、組織を何とかしたいという問題意識はあるか、との質問には「正直いってある」と答えた。
「もんじゅ」は1995年にナトリウム漏れの事故が起きた際、組織的な情報の隠ぺいが行われていたことが判明、その後も、原子炉内に一部の装置が落下するなど事故やトラブルが続いた。
最終更新:2月7日(金)10時36分
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140207-00000049-reut-bus_all
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