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(回答先: もんじゅ見直し「徹底的に議論」 官房長官、組織の再編示唆:日経新聞は官房長官会見を受けても白紙化説堅持 投稿者 あっしら 日時 2014 年 2 月 08 日 05:42:55)
核燃サイクル見直し もんじゅ「白紙」 プルサーマル推進、高コストが課題
政府の新たなエネルギー基本計画で、高速増殖炉もんじゅは原子力発電所から出る核のゴミを減らす焼却炉に格下げされる可能性が出てきた。「夢の原子炉」に見切りを付けるのは現実路線に踏み出そうとしている政府の姿を示す。原子力政策を支えてきた核燃料サイクルは大きな柱を失い、政策の見直しが避けられない。
政府は高速増殖炉の実用化を白紙にしても、既存の原発を使うプルサーマルと呼ばれる別の方式を通じてサイクル政策を堅持する方針だ。ただ、この方式では再処理コストが経済的に見合わない。サイクルに伴い燃料として発生するプルトニウムの大量保有には国際社会の目も厳しくなる。
◆ほとんど稼働せず
「核物質を増殖させてエネルギーを何千年も使い続けようというのが高速増殖炉だ」。もんじゅを推進してきた文部科学省幹部は語る。原発で燃え残った燃料を再処理してもんじゅで燃やし、さらに燃え残った燃料を再処理していつまでも使い続けるというのが核燃料サイクルの要だった。高レベルの放射性廃棄物の発生は避けられないものの、資源に乏しい日本の切り札とされてきた。
だが高速増殖炉は仕組みが複雑で開発は手間取り、先進各国は軒並み実現をあきらめた。94年に初めて臨界に達したもんじゅも95年のナトリウム漏れ事故などトラブルが相次ぎ、この20年間ほとんど稼働しなかった。
福島第1原発の事故後、もんじゅの存廃を巡る議論もでるなか、急浮上したのが核のごみ処理に使うアイデアだ。何万年も放射線を出し続ける放射性廃棄物をもんじゅで燃やして消滅させれば、核のゴミの量は減る。新しいエネルギー基本計画はこうした方針を明確に示そうとしている。
問題は核燃料サイクル政策の行方だ。高速増殖炉がなくなれば、燃料を永久に生み出すことを想定したサイクルは回らない。もんじゅの燃料となるプルトニウムをつくるために約2兆円をかけて建設した使用済み核燃料の再処理工場(青森県)はほぼ完成している。工場では核兵器の原料にもなりうるプルトニウムが毎年最大で8トンずつ生産される計画だ。
◆安保政策に影響
窮余の策として政府はプルトニウムをウランと混ぜ普通の原発で利用するプルサーマルという方式に期待する。再稼働の準備を進める関西電力高浜原発や九州電力玄海原発などではプルトニウム入り燃料を燃やせる。
ただ、プルサーマルでは、増殖炉のようにプルトニウム燃料を何度も再処理して使い続けることはできない。投入された燃料はすぐに使い尽くしてしまうため、経済効率も悪い。文科省の関係者は「高いコストをかけて再処理する意味がなくなる」と指摘する。
日本はプルトニウムをため込まずに平和利用のため使い続ける前提で、国際社会や米国からプルトニウムの生産を例外的に許されている経緯もある。2018年の日米原子力協定の改定を控え、もんじゅが高速増殖炉の看板を下ろせば、プルトニウム生産の大義名分が薄れ、安全保障にも影響を及ぼす。
[日経新聞2月7日朝刊P.3]
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